福井県知事 西川一誠 様 報道によれば、関西電力はフランスのコジェマ社と今月中にMOX燃料製造契約を結ぶ予定であり、貴職はそれを認める意向であるとのことです。私たちは、このような方針に強く反対します。関電が契約に進むことをけっして認めないよう貴職に申し入れします。 プルサーマルの安全性は、関電の誇大広告とは異なって、けっして明らかになっているわけではありません。とりわけコジェマ社のMOX燃料は他と比較してプルトニウムスポットが大きいなどの欠陥をもっており、しかも秘密主義のため、データが公開されるかどうかに強い懸念があります。また、下記のように、関電の品質保証体制には未だ不透明な点があります。 私たちは、2月20日に、関西電力がMOX燃料契約に入るのを認めないよう貴職に申し入れしました。その席上、原子力安全対策課の寺川参事は、「MOX燃料契約は仮契約と本契約というように2段階になると関電から聞いている」、「関電に確認してみればよい」と述べました。 この件で、3月5日に私たちに対応した関電の3名の広報課長は、担当部署に聞いた結果として、「MOX燃料の契約形態については未定です。福井県に対して2段階契約の話はしたかも知れませんが、それはあくまでも一つの可能性として説明しただけです」と答えました。 このことから、関電がMOX燃料の品質保証を具体的にどのように確保するのか、その方針が未だ不透明であることは明らかです。関電は、1段だけの契約で製造にまで進む可能性があることを認めています。BNFLデータ不正事件についての関電に対する不信感が払拭されていない現状において、以前と同様の契約方式で品質が保証されるかどうか、強く懸念されるところです。 このような懸念がある現状で、関電がMOX燃料製造契約に進むことを貴職が認めることなど、けっしてあってはならないことではないでしょうか。 また、BNFL事件を契機にしたこれまでの流れにおいて、新潟県や福島県がプルサーマル承認を白紙に戻したことは人々の意識に深く浸透しています。「いまさらプルサーマルとはとんでもない」というのが、国民の率直な感想です。貴職のもとへも、プルサーマルは認めないでほしいというメールやはがきがぞくぞくと届いているはずです。 このような全国の人たちの声にぜひ耳を傾けてください。関電のプルサーマルを認めないでください。関電がMOX契約に進むことをけっして了承されないよう申し入れします。 2004年3月15日 脱原発ネットワーク福井 田代牧夫 敦賀市白銀町13−29 TEL:0770-22-2903; FAX:0770-24-4186 グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス 京都市左京区田中関田町22−75−103 TEL:075-701-7223; FAX:075-702-1952 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之 大阪市北区西天満4−3−3 星光ビル3階 TEL:06-6367-6580; FAX:06-6367-6581 |