最近のメディアの報告によれば、チャペルクロス原発は、そのコンテナの中にあって、燃料取り出しシャフトの閉じられたドアの上に落ちた、24本の燃料棒を回収するためにまだもがいている。BNFLは、まだ大きな困難に直面していることを確認している。その事故は、スコットランドのサイトにある3号炉で燃料が取り替えられていた、7月5日木曜日の午前に起きた。 BNFLは現在、初期の声明を撤回している。それは、24本全ての燃料棒は、2フィート[60p]落ちて、充電機の下にあるシャフト・ドアを直接ふさいでいるコンテナの中に今もってある、というものだった。会社のスポークスマンは今日、12本の燃料棒がなおコンテナーの中にある一方、他の12本の燃料棒は探し出すことができず、シャフトの底に80フィート(24メートル)落ちたと推定される、と確認した。 通常の作業時には、燃料棒は、冷却プールへ移送するためのシャフトの底にある、高度に放射線保護されたセルの内部に位置する容器に下ろされることになっている。セル・ドアは、作業の間、閉鎖されているだろう。閉鎖されたセル・ドアがまだ閉まっているので、行方不明の12本の燃料棒が確かにセルの中にあるのか、また燃料棒は無傷のままでるのかを決定する方法を持っていないと、BNFLは確認した。燃料棒がシャフト自身の中のどこかに引っかかっているということは、ありそうにない。シャフトの底で密閉されたセルの外側、およびそのセルと連結している換気装置の中の放射能上昇レベルの調査では、BNFLによれば、放射能レベルの上昇はみられない。 BNFLは今、セルの中の12本の燃料棒の存在と、それらが破損していないかを立証する、遠隔操作のカメラ装置を設定することを試みている。カメラの接近が、閉鎖されたセルを経由してなされるのか、それとも落下したコンテナによってふさがれたままのシャフトの先端からなされるのかは、はっきりしていない。大量の放射能放出につながる、酸素下での壊れた燃料の発火の危険に、BNFLがどのように格闘し続けるのか、ということもまた全く不明瞭なままである。BNFLは、人材が、管理下の3号炉での到来する現在の危機に集中できるようにするため、チャペルクロスの他の3つの原子炉を順次停止している。 マグノックス原子炉燃料棒は、およそ長さ1メートル、直径5センチ、そして重量はそれぞれ10〜12キロの間にある。IAEAのテストでは、マグノックス燃料棒を含んでいる輸送容器について、ちょうど9メートルの高さからの「落下テスト」が行われている。1990年にグリーンピースの依頼した、独立の原子力技術者ジョン・ランジの報告書によれば、この高さからでさえ、燃料棒は衝撃によって、容器の内部で破壊されたことを示している。チャペルクロスでは、どんな容器によっても保護されていない、行方不明の12本を含む燃料棒は、シャフトの底に向かって24メートル以上個々に落下したと推定される。 事故のニュースはBNFLによって秘密にされ、スコットランドの新聞だけが事故の4日後に報道した。12本の行方不明の燃料棒の発見の失敗と、燃料棒の落下距離(最初は2フィート、次に50フィート、そして今は80フィート)に関するBNFLによる後からの自白は、その会社の会長および最高責任者の責任に帰着する。彼らは、会社の危機処理での緊急で十分な説明のために、英国のエネルギー大臣ブライアン・ウイルソンに召喚されている。 |