関西電力取締役社長 石川 博志 様 2000年3月27日 グリーン・アクション 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 イギリスのBNFL社製MOX燃料を巡っては、今年になって様々な不正の事実が明るみに出され、この不正を問題にする国もドイツやスイスなどにまで広がっています。通産省はこの問題に取り組む委員会を設置し、すでにその会合が開かれています。 BNFL社製MOX燃料データの不正を受けて通産省は、東京電力の福島T−3号と柏崎刈羽3号で使う予定のベルゴニュークリア社製MOX燃料についても、製造・検査データの再調査を行うよう東京電力に指示を出し、その調査結果はすでに公表されて論議の的となっています。 ところで貴社が高浜4号と3号に第2回目に装荷するためのMOX燃料は、すでにフランスのコジェマ社(メロックス)で製造されています。その製造は、昨年12月のBNFL社製MOX燃料の不正発覚後から今年2月まで、貴社が調査を行うために中断していたと伝えられています。また貴社は、コジェマ社のMOX燃料を第1回目の装荷分に使うように変更するとの報道もあります。 ところが3月26日に、ドイツのジーメンス社がコジェマ社(カダラッシュ)のMOX燃料検査データに不正を確認したとの新聞報道がなされました。 私たちはコジェマ社のMOX燃料が高浜3号4号で使用されることに強い不安を抱いていますが、そのMOX燃料にどの程度の信頼性がおけるものかを示す資料がまだ何も公表されていません。そのため、貴社に対し以下の点を要請します。 要 請 事 項 1. コジェマ社がドイツのIsar2号用に製造したMOX燃料のデータに不正があったと報道されています。この件で事実調査を直ちに行い、その結果を公表してください。 2. 不正があった場合、それはコジェマ社自体に信頼性を置けないことを意味します。貴社用のMOX燃料の製造を直ちに中止してください。 3. コジェマ社(メロックス)での製造を中止して調査した結果を公表してください。 4. この不正があるなしにかかわらず、コジェマ社で実施しているMOX燃料製造工程、製造方式に関する説明資料、関西電力用燃料の検査方式、各種項目についての抜取検査の頻度などについて、直ちに資料を公表してください。 5. コジェマ社のMOX燃料が安全なものであるかどうかに関するすべての検査データなどを、公表してください。 |
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