<不正ケーブル問題>
検査で見たのは1か所だけ!
1月21日 政府交渉報告


1月21日に参議院議員会館にて行われた政府交渉のうち、不正ケーブル問題についてのご報告です。

参加者は、佐賀、鹿児島、愛媛、新潟、関西、首都圏他から。原発避難問題全国集会の後、避難問題、免震重要棟問題、不正ケーブル問題について、政府交渉を行いました。

不正ケーブル問題の対応者は、原子力規制庁原子力規制部安全規制管理官(発電炉施設検査担当)付管理官補佐 高須洋司氏でした。

<事実確認>
・柏崎刈羽原発では、建設時以来、審査・検査が何度も行われたが、結局不正ケーブルを見つけることはできなかった。工事認可書には、分離する設計であることを確認したとの文言が並んでいた。使用前検査は、新規制基準前は、検査の対象ではなかった。

・川内原発では中央制御室には対象箇所はなく、使用前検査で対象となったのは、ポンプ室まわりだけ。数か所あるうち、1〜2か所を抜き打ちで検査した(後の報道では1か所!)。分離が要求される場所は他にもあるが、検査ではここしか見ていない。ケーブル問題発覚前であり、
不正が見逃されている可能性がある。

・高浜原発は現在使用前検査中で、3号機は中央制御室回り、4号機はポンプ室回りを見ている。使用前検査は抜き打ちで、全部見ているわけではない。

<交渉から明らかになったこと>

 事業者まかせの状況で、1000か所以上の不正ケーブルが見逃されていた。使用前検査で対象になったというが、抜き打ちでほとんど見ておらず、事業者任せの状況は変わっていない。改めての調査を要求すべき。調査対象から川内と高浜を外す理由はない。

                             阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)

(16/01/26UP)