再処理工場による青森産・岩手産の食品汚染に関する
関西大手スーパーへのアンケート結果の最終報告

「微量」でも放射能を含む食材を消費者に提供したくない


【対象のスーパーマーケット】 関西の大手スーパー20社

【アンケートの実施方法と実施期間】
・3月初めに資料を郵送し、3月20日にアンケート実施(メール、FAX、郵便でアンケート用紙を送付)。
・3月27日に中間報告。4月12日に各社に「中間報告」を送付。同時に、未回答の会社に再度アンケートを依頼。
・5月16日に最終〆切。

【アンケート回収結果】
・20社の内17社から回収 (回収率85%)

・17社の内、アンケートに回答 8社
 潟_イエー、兜ス和堂、竃恆縺A潟jッショー・ストア、
 鰍ネかむら、潟Tボイ、スター梶A潟qラマツ
・回答をいただいた8社の回答結果は別紙のとおり。

・17社の内、「回答できない」と回答  9社
 潟Iークワ、潟Rノミヤ、イズミヤ梶A鰹シ源、褐洋、
 マックスバリュ西日本梶A鰍「そかわ、マルアイ梶A葛゚商ストア
 回答できない理由としては、
 「勉強していないため」、「大きな問題なのですぐには対応できない」等。

・無回答・未回答は3社 
 滑ヨ西スーパーマーケット、ライフコーポレーション梶A潟}ルヤス

【8社の回答内容の特徴】
(1) 青森県産や岩手県産の食材に関して何らかの対応をしますか[質問1]
[1]「今後、仕入れ先、仲買人を通じて問い合わせる」という回答が6社で最も多い。
[2]「何も対応していない」は2社。理由は、「認識不足・該当商品の取り扱いが少ない」。また、「購買低下等の影響はないと判断した」を理由に挙げている会社があるが、その会社は、今後は「検討しなければならない」と答えている。

(2) 青森県産や岩手県産の食材に関して、放射能量の測定等を求めるか[質問2]
 「今後の対応は検討しなければならない」、「情勢が変化すればその必要も検討する」が6社。

(3) 国内の食材について残留放射能の基準が存在しないことについて[質問3]
 「知らない」が4社で、「知っている」の3社を上回っている。国内の食材について「放射能残留基準」がないことそのものが知られていないことを示している。

(4) 青森産と岩手産の食材が放射能で汚染された場合の、食材の取扱いについて[質問4]
 ・「汚染があれば取扱い中止」が4社で最も多い。
 ・「他の地域のものより安全性の確認を厳しく行う」が1社。
 ・「これまでと同じ扱いをする」と回答した会社はない。

(5) 「微量」でも放射能を含む食品を消費者に提供することについて[質問5]
 ・「『微量』でも極力取扱いたくない」が5社で最も多い。
 ・「再検討する」が2社。
 ・「これまでどおり扱う」と回答した会社はない。

(6) その他、電話などでの反応
 ・チェルノブイリ事故の時は輸入食品の汚染問題があったが、国内産の食材でこのような問題が起きるとは考えてもいなかった。
 ・自分たちが扱う商品で、そのような問題が起きるとは正直驚いている。
 ・仕入れ先や行政当局(青森県)が責任を持つべきだ。

【コメント】
★ アクティブ試験開始直前・直後という時期にもかかわらず、また、「簡単には回答しにくい」というスーパー側の状況にもかわらず、半数弱の会社が具体的にアンケートに回答してくださった。「食の安全・安心」が大きな社会的関心事となっていることを反映している。

★ 今後の対応については、「仕入れ先や仲買人を通じて、放射能汚染の問題を確認していく」という会社がほとんどで、青森県産の食材と放射能汚染の問題について、非常に関心が高いことを示している。既に消費者からは農協などに不安の声が届いているとのことだが、今後は直接の購入者である大手スーパーから同様の声が寄せられると予想される。

★ 放射能が「『微量』でも極力取扱いたくない」との回答が最も多い。「微量」でも「これまでどおり扱う」とい会社はなかった。

◆ 青森県は、「微量」だから問題ないと言っていますが、関西の大手スーパーの対応は違います。スーパーの声に真摯に耳を傾けるべきではないでしょうか。

◆ 青森県の農業の発展を考えれば、食材の汚染が実際に明らかになり、スーパーの購入中止が始まる前に、アクティブ試験を止めるべきではないでしょうか。


  2006年5月17日
    グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
      京都市左京区田中関田町22−75−103 TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952

    美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
      大阪市北区西天満4−3−3 星光ビル3階 TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581