せん断の進行状況は右図のように、主排気筒のA1モニタで観察できる。これは燃料のせん断・溶解に伴って全量が放出される希ガス放射能・クリプトン85を検出している。 PWR燃料の場合、1体のせん断は3段階に分かれ、1/3分のせん断が終わるごとに溶解槽内にある車が30度回って次に備える(右下図)。それゆえ、モニタグラフの山の3つ組みが1体のせん断に対応している。 例えば、136体目のせん断は9月21日8:00に開始されたが中断に中断を重ね、結局9月23日18:50ごろに終了している。1/3体分のグラフはつぶれずに通常の形をしていることから、トラブルは恐らくせん断機内ではなく、溶解槽内の車が回らなくなったせいではないかと推察される。その場合せん断も自動的に停止する。そのような溶解層内のトラブルは日本原燃のトラブル等事例集で予測されている(次のURLにある事例1-02,1-03,1-04; 3-21,3-22; 9-01,9-02 参照)。 (1-) http://www.jnfl.co.jp/cycle-recycle/re_siken-tandt/01.html (3-) http://www.jnfl.co.jp/cycle-recycle/re_siken-tandt/03.html (9-) http://www.jnfl.co.jp/cycle-recycle/re_siken-tandt/09.html 現在は図のように、10月1日に168体目の1/3をせん断したところで停止し、それ以来ずっと停止状態にある(10月9日午後6時現在)。このままずっと停止することを住民のみなさんと期待するとともに、なぜ停止しているのか、その原因・理由を原燃に明らかにさせよう。 (07/10/09UP) |