「もんじゅ」ナトリウム漏えい検出器の故障は大事故の警告 |
福井県知事は「もんじゅ」の運転再開を認めるな |
福井県知事 西川一誠 様 |
2010年4月28日 |
高速増殖炉「もんじゅ」で、4月27日午前0時頃、ナトリウム検出器が故障し、機器の交換まで約5時間もナトリウム漏えい検出ができないという事故が起きた。 26日には東京で県知事と経産大臣、文科大臣が三者協議を行い、新幹線問題で「前向きに検討する」という国の意向を確認したとして、運転再開を基本的に了承すると語ったその直後のことである。まさに、「もんじゅ」の運転を再開すれば、大事故が起きると警告するかのような検出器の故障である。 知事は、「運転再開の基本的な流れを損なうような事態ではない」と述べ、本日(28日)午後3時から、文科大臣と原子力機構と会い、運転再開の了承を正式に伝えようとしている。 故障したナトリウム検出器は、昨年5月の点検では異常はなかったという。また、原子力機構は点検には万全をつくしていると繰り返し強調してきた。この言葉がまったくウソだったことが今回の事故で明らかになった。他のナトリウム検出器が故障している可能性もある。 ナトリウム検出器は、ナトリウム漏えいを最初に知らせる重要な機器であり、これが故障していれば、漏えい事故が起きても事故を察知することができず、大事故に発展する危険性がある。検出器は漏えい事故を最小限にくいとめる命綱である。 原子力機構は運転再開を目指す中で、「1種類のナトリウム漏えい警報装置が鳴っても運転を止めない」と危険な運転姿勢を示していた。しかし、今回の事故に照らせば、実は警報が鳴らないままに、大事故に発展していく危険性のあることが明らかになったのだ。 今回の検出器の故障の原因究明もなされておらず、他の検出器の点検もやり直すべきだ。 いまやるべきことは、運転再開を了承することではない。 地元住民をはじめ、周辺住民の生命をもてあそぶ「もんじゅ」の運転再開は許されない。 |
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(10/04/28UP) |