関西電力は本日(12月21日)、美浜3号機の原子炉起動を1月10日に行い、2月上旬に本格運転に入ると発表した。私たちは、この発表に断固抗議し、撤回を要求する。 2004年8月9日に起こった美浜3号機事故は、5名もの死者を出した国内最悪の原発事故である。関電に染みついた安全軽視のずさんな体質と経済性最優先の運転姿勢が引き起こしたものである。 関電は、遺族の思いを踏みにじり、原子炉起動の日程を発表した。福井県警による立件が1月と報道されるなか、早期の運転再開にこぎつけようとしている。 MOX燃料のデータねつ造事件以降、関電の安全軽視の体質は何ら変わっていない。関電は、データねつ造・改ざんの常習犯である。昨日、電力各社は水力発電ダムの違法工事やデータ改ざんについて発表した。68ダムのデータ改ざん中、関電は22のダムでデータ改ざんを行い、電力会社の中でトップである。また、この間明らかになった原発の温排水データ改ざん問題でも、大飯3・4号機で改ざんを行っていた。温排水のデータ改ざんでは、正式な報告もまだ出されていない。それなのに早々と美浜3号機の原子炉起動を発表した。 美浜3号機の事故原因であるリスト漏れについて、私たちとの交渉では、詳しい内容については「記憶にない」等と繰り返す無責任さであった。事故の原因と真相はいまだ闇の中にある。 関電は、美浜3号機の運転再開の次には、高浜3・4号機でのプルサーマル復活を狙っている。だからこそ、遺族の同意も得られていないのに、再開を強行しようとしている。 私たちは、あくまでも美浜3号機の運転再開に反対し、運動を強めていく。 2006年12月21日 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之 |