■関電は即刻、美浜1号の運転を停止し、意図的な不正運転の責任を明らかにせよ! こんどは、美浜1号の2次系配管で、必要な肉厚以下に薄くなっているのを隠し続け、現在も運転を続けていることが明らかになりました。 美浜1号の2次系配管1箇所で、必要な配管の厚みが15.4ミリのところ、15.2ミリにまで減肉している箇所がありました。関電は、今年1月の定期検査でこのことを知っていながら、隠し続け、運転を続けているのです。 同様の事は、美浜2号でも発覚しました。関電は火力発電所の技術基準を援用した、「独自の技術基準」で安全としていたのです。美浜2号で発覚した時も、この美浜1号で同様のことをやっていたことを隠して、運転を続けていたわけです。これらは、関電の検査や、安全管理がいかにずさんなものであるかを改めて示しています。 そもそも、美浜2号で火力発電所の基準を使っていたことが発覚した段階で、関電は美浜発電所では、そのような「独自基準」を使っていたと言っていました。そのため、美浜1号でも同様のことがあるのではないかについて、保安院はもっと早い段階で分かっていたはずです。それを9月4日になってやっと公表したのです。保安院は、美浜1号が9月7日から運転を停止する予定になっているため、その直前になって、やっと発表したのではないでしょうか。 また、美浜2号で火力発電所の基準を援用していた問題について、保安院は「安全上は問題はないが、社内基準に取り入れられていない」と、形式だけを批判しました。関電と保安院のなれ合いそのものです。 関電は即刻、美浜1号の運転を停止すべきです。そして、意図的に不正運転を行っていたことの責任を明らかにすべきです。 ■高浜2号と大飯4号の運転再開糾弾! 他方、美浜3号機事故後に最初に運転を止めて検査を行った高浜2号と大飯4号について、ほんのわずかな検査だけで、関電は安全性は確認されたと報告し、保安院はお墨付きを与えました。そして9月3日に福井県知事は、この2基の運転再開を了承しました。これによって関電は、9月3日から、この2基の運転再開の準備を開始しました。 高浜2号と大飯4号で検査した2次系配管の箇所は、オリフィス下流部等わずか68箇所です(高浜2で24箇所、大飯4で44箇所)。他方、この2基で運転開始以来1度も検査を行っていない箇所は約2,600箇所もあります(高浜2で767箇所、大飯4で1,900箇所)。こんなずさんな検査で、運転再開を了承するとはとんでもない話です。福井県知事は、2次系配管の徹底した検査を要求し、その資料を公開させるべきです。 |