5月21日関電交渉報告 その3
(質問8)


「今は、コジェマ社が核兵器産業ということを、承知していない」
(質問)
8.コジェマ社が核兵器産業の根幹をなす企業であることについて
 コジェマ社は、フランスの核兵器製造のためにプルトニウムを生産・供給しており、核兵器産業の根幹をなしています。
質問8.貴社は、MOX燃料製造契約を結ぶコジェマ社が核兵器産業の根幹をなす企業であることを知っていますか。
    ↓
(関電の回答)
「メロックス工場は、軽水炉用のMOX燃料を製造しており、ユーラトムの査察も受けている民生用の工場であります。なお、コジェマ社の核兵器産業とのかかわりについては承知しておりません」

 「質問8」に対して関電は、「承知していない」という、木で鼻をくくったような回答を行った。これには、交渉参加者全員、「何だその答」「知らないはずがないじゃないか」「企業の倫理責任はどうなるんだ」と怒りの声をあげた。
 コジェマ社が、プルトニウム製造用の軍用炉を運転し、再処理して分離したプルトニウムを、フランスの核兵器の材料として供給してきたことは誰もが知っている事実である。関電自身も、1995年のフランス核実験の時の交渉では、コジェマ社が核兵器製造に係わっていることを認めていた。ところが、今回は「承知していない」というのである。
 「フランス核実験の時は、知ってたじゃないか」と言われてもだんまりである。とにかく関電は、コジェマ社について不利になることについては一切口にしない、何を言われても知らぬ存ぜぬで通すつもりであろう。貝にでもなったかのような、この異様な姿は、MOX製造との係わりで、いかに関電が神経質になっているかを端的に示すものである。