プルサーマルで「ウラン資源を約25%節約できる」との宣伝は「回収ウラン」で上げ底した誇大広告
「質問3」に対する関電の説明によれば、MOX燃料による正味の「節約」は12.5%に過ぎない。回収ウランを全量使ってはじめて25%になるのである。 そこで、「25%節約」と宣伝するのだから、「回収ウランを全量使うことがプルサーマル計画の前提になっているのか」と関電に聞いた。関電は、小さな声で答えにくそうに「まぁそうです」と答えた。「必ず回収ウランを使うのですか」と重ねて追及すると、「誤解を招くかもしれませんが」と前置きした上で、「プルサーマルをやるということは、核燃料サイクルを回すということでして、それを目標にしてやっていくということで25%と言っています」などと言う。結局、回収ウランの「再利用」は、プルサーマル計画の条件でも前提でも何でもなく、単なる努力目標に過ぎないということなのである。事実、回収ウランは不純物があるため、放射能が強く扱いが難しい。次の「質問4」で明らかになったように、再利用されているのは全回収量の1割程度に過ぎない。今後の使用についても具体的な計画はほとんど決まっていない。 回収ウランが全量使われるなどというのは、机上の空論に過ぎないのである。回収ウランの使用をこっそり前提として、「ウラン資源を25%節約」とプルサーマルの宣伝をすることは、明らかな誇大広告であろう。 |