本日(3月5日)、公開質問書(2/26付)の回答を得るため、急きょ関電本店に出向きました。約1時間、いつもの広報部の3人の課長が対応しました。 2月20日の福井県と市民の交渉のなかで、原子力安全対策課の寺川参事は、MOX加工契約は2段階(仮契約と本契約、あるいは基本契約と製造契約)と関電から聞いているとはっきり述べました。このことを確認するために関電に行きました。 関電は冒頭、「MOXの契約形態は、現在検討中であり、未定です」とまず前置きをしました。 ■契約は2段階と決まっているわけではない 関電は「加工契約に際しては、適切な品質保証が得られるよう、段階を踏みながら着実に進めていきます」「段階を踏んで業務を進めます」と述べました。それなら契約も段階を踏んで締結するのかと問うと、「契約形態は未定です」を繰り返します。「1回だけの契約は、ないとは言えない」「何段階とも言えない」「2段階と決まっているわけではない」。そうすると、福井県・原子力安全対策課の寺川参事が述べた「契約は2段階と聞いている」と言うのは、彼が早とちりをしてそう理解してしまったということか、と聞くと、「案として寺川さんに2段階というのを言ったかもしれないが、あくまで案として。とにかく未定です」と苦しそうに答えます。関電としての正式回答は「2段階として決まっているわけではない」「未定である」ということですから、やはり、福井県の見解とは違っています。福井県には2段階で契約すると言っておきながら、公然とそう言えない何かがあるのでしょうか。 2月10日の原子力委員会に提出した資料や、関電のパンフレットでは、「契約」は1度という図式が示されています。これについては「現在訂正するつもりはない」とのことです。 ■高浜町には、新たな地域振興策は考えていない 高浜町長は、本日、午前中に行われた高浜町議会で、関電の品質保証体制の可否について「国、関電の地域振興策を見極めたうえで判断したい」と発言し、関電のMOX契約について判断を先送りするとの見解を述べました。このことについて、今後、高浜町に新たな地域振興策を考えているのかと問うと、「県や町には常日頃協力させていただいており、新たな振興策は考えていない」と述べました。 高浜町長が、関電のMOX品質保証に関する判断を先送りすると言っているのですから、3月中に海外加工メーカーと契約するということは非常に難しくなりました。3月中の契約はできないということですね、契約をあきらめるべきだと言うと、「高浜町の了解が得られなければ進められないのは確かです。スケジュール優先ではありませんので」と用意していたような返事でした。 |