4月21日 文部科学省・原子力安全委員会交渉
子どもに年20ミリシーベルトの安全基準を撤回せよ
交渉に120名参加
文科省・安全委員会は下記の問題に答えることができず
あまりにも無責任な文科省・安全委員会
回答をもって早急に再度交渉を行うことを全員で求め確認

 ・「放射線管理区域とは」にも答えられず
 ・放射線管理区域で18歳未満の労働は禁止されていることも知らなかった
 ・子どもも大人も20ミリシーベルト
 ・年20ミリシーベルトに内部被ばくは含まれていない

  文科省と安全委員会に子どもに20ミリシーベルトを撤回せよ!の声を

  文部科学省学校健康教育科 電話 03−6734−2695
                    FAX 03−6734−3794

  原子力安全委員会事務局  電話 03−3581−9948
                    FAX 03−3581−9837


今日の交渉で回答できなかった事項
下記について回答の上再度交渉を行うことになりました


1.福島県による学校の放射線測定結果から、放射線管理区域に相当する学校は、全体の何%であったか。

2.放射線管理区域について答えられなかったが、放射線管理区域とはどういうところか。

3.労働基準法では、放射線管理区域における18歳未満の労働を禁じていることについて答えられなかった。学校の安全基準を20ミリシーベルトとする検討においてこの点はどのように考慮されたのか。

4.原子力発電所の労働者が、白血病を発症し、労災認定を年平均10ミリシーベルト前後で認められた事例や、集積線量40ミリシーベルトで認められた事例があることについて答えられなかった。学校の安全基準を20ミリシーベルトとする検討においてこの点はどのように考慮されたのか。

5.原子力安全委員会は、学校の安全基準を20ミリシーベルトとする検討に際して、4月19日の14時ごろに助言要請を受け、16時ごろには回答した、原子力安全委員会の公式の会議は開いていないということだった。20ミリシーベルトで差支えがないというのはどのようにして決めたのか、その経過を明らかにすること。5人の委員にはどのような確認を行い、どのような意見が出たのか。他にどのような資料や専門家の意見を参考にしたのか。議事録があればそれを明らかにされたい。

6.文部科学省は、学校の安全基準を20ミリシーベルトとする根拠に、ICRPの「非常事態が終息した後の一般公衆における参考レベル」1〜20ミリシーベルトを暫定的な目安として設定したとしている。現在は事故が終息していないと答えたが、なぜ事故終息後のレベルを採用したのか。

7.参考レベルのうち、最も高い値を採用したのはなぜか。

8.3月21日のICRPの声明も判断の根拠としたということだが、この声明はいつ、政府としての見解として取り入れたのか。

9.福島県による学校における放射線測定結果は、原発震災復興・福島会議による測定結果と比べると小さいところがある。今後、県内の公的測定には、原発震災復興・福島会議などを同行させるなど、相談して進めるべきと要請した。回答はいかがか。

10.大人と子どもでは放射線による影響に違いがあると認める一方で、20ミリシーベルトは子どもも大人も同じ基準だとの回答であったが、子どもに対して特に配慮しなかったのはなぜか。その根拠を明らかにされたい。

11.20ミリシーベルトは空間線量の評価からのみ導き出したものと述べたが、吸入、土ぼこり、食物による内部被ばくを考慮しないのはなぜか。原子力安全委員会の事務局は、シミュレーションにより、内部被ばくは考慮する必要がないと判断したと述べた。シミュレーションはいつ誰がどのように行い、どのような結果であったのか、明らかにされたい。

12.ホットスポットがあることは認めた。積算線量は3月23日以降のものしか評価されていない。モニタリングは3月15日から実施しているとのことだが、少なくとも、15日以降の積算線量を公表すべきだと考えるがいかがか。

13.原子力安全委員会は、「生徒の行動を代表するような教職員」にポケット線量計を着用させ、被ばくを確認するとしているが、これで子どもたちの被ばくを確認できるのか。このような措置を示した根拠は何か。

14.校庭の土壌を削り取るなどの除染措置をとるべきではないか。

15.原子力安全委員会、文部科学省、原子力災害対策本部の三者が福島県に出向き、県民に説明するよう要請したが、いかがか。

16.上記の質問に午後6時及び明日午前10時までに回答の上で、責任ある人を出して、早急に説明の場を設けること。


(11/04/21UP)