緊急声明(2011.3.23)
野菜、原乳、水、土壌で高濃度の放射能汚染
政府の避難政策の無策と「安全宣伝」によって
周辺の人々は避けることのできる被曝を強要されている
  ◆20〜30q圏内「屋内退避」のままの乳幼児と妊婦を即刻遠方に避難させよ
  ◆一層の被曝を避けるため、避難区域を抜本的に拡大せよ
  ◆内部被曝の危険、晩発性障害の危険(ガンや白血病など)を伝えない「直ち
   に人体に影響なし」の「安全宣伝」を撤回せよ

 福島第一原発の大事故によって、野菜、原乳、水、土壌で高濃度の汚染が次々と確認されている。福島県を始め近隣県の広範な地域で、ほうれん草、キャベツ、小松菜、ブロッコリー等々の野菜、原乳の汚染が確認されている。
 東京の水道水から放射性ヨウ素131が検出され(約200ベクレル/g)、都は「1才未満の乳児への使用は控えてほしい」と発表している。原発から約40qの福島県飯舘村の水道水からは制限値(300ベクレル/s)の3倍以上の965ベクレル/sが確認されている。

 同じ飯舘村では、土壌も高濃度に汚染されている。土壌から16万3000ベクレル/sの放射性セシウム137が検出された。セシウム137の半減期は約30年と長く、長期にわたって土壌を汚染し続ける。このセシウム汚染は、「チェルノブイリ原発事故時の原発から数十から150q地点の汚染に相当すると推定される」と報道されている。

 このように高濃度の汚染が確認されている中、政府は野菜などに対し「出荷制限」、「摂取制限」を出しながらも、枝野官房長官は「一時的に食べても健康に影響はない。念のために出荷制限した」と繰り返している。政府がやっているのは、ただ一つ。汚染の状況と人々への健康影響を小さくみせることだけだ。避難命令を拡大することもなく、20〜30q圏内で「屋内退避」のままの乳幼児や妊婦は置き去りにされている。もはや周辺の人々は、政府の避難政策の無策と「安全宣伝」によって、避けることのできる被曝を強要されている。

 テレビのキャスターは、今頃になって「直ちに人体に影響がないとはどういう意味ですか?」と専門家に問いかけ、専門家は「すぐに影響は出ないが、長期間汚染された水を飲むのは控えたほうがいい」とのみ語り、晩発性のガンや白血病などの人体影響をはっきりと語ろうとはしない。

政府は、直ちに20〜30q圏内「屋内退避」のままの乳幼児と妊婦を遠方に避難させよ!
避難地域を抜本的に拡大せよ!
内部被曝の危険、晩発性障害の危険(ガンや白血病など)を伝えない「直ちに人体に影響なし」の「安全宣伝」を撤回すべきだ。

2011.3.23 21:30
  グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
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  美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
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(11/03/23UP)