ゆっくりと放射線に灼かれ死んで行く−−
アメリカはいかにして自国の兵士達に核攻撃を加えたか
本当の意味で、自国の兵士達を守るものは何なのか

Death By Slow Burn -
How America Nukes Its Own Troops
What 'Support Our Troops' Really Means


By Amy Worthington
The Idaho Observer 4-16-3



3月30日、APフォトは、プラカードを掲げるアメリカの賛戦活動家を大見出しで載せた。プラカードには、「1945年、嫌らしいカスどもに核をくらわせたぜ!」とある。それはまさに、ジョージ・ブッシュがやってのけたことなのである。何十億ドルもの莫大な資金をつぎ込んだイラクに対するアメリカの戦争は、確かに"核戦争"だったのだ。

ブッシュとチェイニーは、1700万人のイラク人に、何十トンもの劣化ウラン(DU)兵器を送り届けた。これは、プレゼントされ続けることになるだろう「解放」の贈り物である。劣化ウランは、有害な核廃棄物の一成分であり、通例、安全な場所に保管されている。これを取り扱う者は、放射線防護服が必要である。

戦争屋達は10年以上前に、ペンタゴンが保有する兵器の多くに、この死をもたらす廃棄物を組み込むことを決定した。ファランクス速射機関砲を搭載する米海軍の艦船は、毎分何千発もの劣化ウラン弾を発射することができる(1)。アメリカの艦船や潜水艦から発射されるトマホークミサイルは、尖端に劣化ウランをつけている(2)。M1エイブラムス戦車の装甲は、劣化ウランでできている(3)。M1エイブラムス戦車とチャレンジャー2戦車には、劣化ウラン弾がぎっしりと詰め込まれている。積載された劣化ウランは、戦車の内部や近くにいる兵士達に、絶え間なく、放射線を浴びせ続ける(4)。A−10「戦車撃滅」機は、戦場に存在する車輌や人間に、劣化ウラン弾を浴びせかける(5)。

劣化ウラン弾は、国連決議によって、大量破壊をもたらす非合法兵器と分類されている。劣化ウランの使用は、不必要な苦痛を引き起こすことを意図する毒物兵器を禁じた、あらゆる国際法と国際条約、国際協定に違反する。

自国の兵士達への支援

自国の兵士達への支援活動は、皮肉にも、イラクでの戦争が終わってから大きく成長することになるだろう。帰還兵はじわじわと苦しんで、放射線被害に倒れていく。帰還兵が倒れゆく何年もの間、アメリカ人は第二次湾岸戦争の帰還兵を支援しつづけることになるだろう。

汚染された戦場に展開させられたアメリカとイギリスの兵士達は、生ける屍である。死の灰が降り注いだ場所に存在する人間と動物、味方の兵士と敵兵は、慢性的な疾病と障害の長く下っていく螺旋階段を運命付けられた。劣化ウランに被曝した兵士達を、腎機能障害と肺へのダメージ、血便、極度の疲労、関節痛、不安定歩行、記憶喪失、発疹、そして最終的には癌と早死が待ち受けている。

受賞経験を持つジャーナリスト、ウィル・トーマスは次のように書いている。「非常な残忍さを実証して見せた前回の湾岸紛争のように、実験的なワクチンの複合的投与によって兵士の免疫系はふらふらになる。そのため、化学兵器や産業有害物質、ストレス、カフェイン、除虫剤、前回の戦争から放置されたままになっている放射線へのさらなる被曝から、ほとんど防御されないのである。これは、勝者さえ死んでしまうような戦争である」(6)。

劣化ウラン

劣化ウラン弾は発射されると、衝突し発火する。ごく微量のプルトニウムとアメリシウムを含んでいるウラニウムは、放射性粉塵の微小なセラミック粒子へとガス化する。ひとたびそれを吸入すれば、ウラン酸化物は体内に留まり、際限なく放射線を出しつづけるのである。イギリスの放射線の専門家、ロジャー・コグヒルによれば、リンパ節に残留した劣化ウランの一粒子は、全免疫系を破壊することができる(7)。

英国学士院は、戦場にいる兵士達が劣化ウランを高レベルに吸入するか、あるいは経口摂取した場合、数日以内に腎不全を引き起こし得ることを示すデータを公表した(8)。今や、死をもたらす放射性粉塵を吸い込まなかったイラクの兵士はどこにもいない。吸い込まなかった兵士がいるとすれば、それは息をしていない者だけだ。戦闘が始まって最初の2週間、イラクの土地に、1発130万ドルのトマホーク700発が放射能を帯びたきのこ雲を吹き上げた(9)。一帯の土地に、数百万発の劣化ウランでできた戦車砲弾による砲撃が加えられた。除染は不可能である。なぜなら、これほど多くの汚染された破片を置くような場所は、この惑星上のどこにもないからである。

父ブッシュの第一次湾岸戦争も核戦争であった。1991年には、320トンの劣化ウランがイラクに対して使用されたのである(10)。アメリカ有害物質[疾病]登録局による1998年の報告書は、湾岸戦争症候群に罹っている病気の帰還兵達の多くが訴えている症状と同じ症状が、劣化ウランの吸入によって引き起こされることを裏付けている(11)。湾岸戦争退役軍人協会は、今現在、少なくとも30万人の第一次湾岸戦争帰還兵が身体機能を奪うような疾病に罹っているのだと報告している(12)。現在までに、20万9千人の帰還兵が、障害者給付金の請求権の申し立てを行った。この給付金は、軍務に関連し、戦争下の戦闘により受けた負傷や疾病に基づいて給付されるものである(13)。

アサフ・ドラコビッチ教授はジョージタウン大学の核医学(放射線医学)の教授である。かつて彼は、軍の医療専門家であった。何万人もの病気のイギリス兵とアメリカ兵が今、第一次湾岸戦争中に浴びた放射線によって死んでいっている。昨年パリでドラコビッチ教授は、核科学者達にそう語った。教授は、検査を受けた病気の帰還兵の62%が、体組織や、骨、脳や尿中にウラン同位元素を保持していることを突き止めた(14)。スイスとフィンランドの研究所が、教授の研究結果を確認している。別の研究によれば、病気の帰還兵の中には、精液中にさえウランの存在が見つかっている者もいる。それらの帰還兵の、セックス・パートナーはしばしば、性交渉中のバーニング・センセーション(燃え上がるような感覚)を訴え、その後体を衰弱させ、病気に罹ったのである(15)。

イラクの人々は、何年もの間、残忍な核の懲罰に耐えている。このイラクの人々が受けている天文学的な癌発生率と先天性欠損に較べうるものは何もない(16)。1993年以降に加えられたイラクに対するアメリカの空爆は、疑問の余地なく、劣化ウラン兵器を用いたものであった。1991年以降に生まれた、グロテスクに歪むイラクの幼児の写真には、押しつぶされるような思いがする(17)。第一時湾岸戦争の帰還兵の間で生まれた赤ん坊のように、今イラクにいる兵士達の間で生まれる多くの赤ん坊も、恐ろしい奇形、神経系のダメージおよび(あるいは)、血液と呼吸器の障害に苦しむことになるだろう(18)。

軍の保健物理学者としてダグ・ロッキ博士は、第一次湾岸戦争後、劣化ウランに汚染された戦車を回収するため中東に急派された。博士のガイガーカウンターは、イラクとクウェートの交戦地帯が1時間当たり300ミリレムまでのベータ・ガンマ線、それに加えて1分当たり数千から数百万カウントのアルファ線によって汚染されていることを明らかにした。最近ロッキ博士はメディアに対して「領域全体が依然としてめちゃくちゃな状態にある。あそこ全体が依然、地獄よりもホットな状況だ。この汚染物は、どこにも去っていかないのだ」と述べた(19)。

劣化ウランは45億年にわたって「ホット」なままである。放射線の専門家であるヘレン・カルディコット博士は、劣化ウランに汚染された交戦地帯の粉塵を乗せた風が「ずっと放射能を帯び続けたままであろう」ことを明らかにした(20)。現下の侵略[戦争]で英米同盟国軍は、最初の数日間、砂嵐に立ち往生させられた。この殺人的な砂嵐が、かなりの健康影響をもたらすことは確実である。

ロッキ氏と氏の除染チームが与えられた危険な任務に向かうに当たり、支給されたのは貧弱な防塵マスクだけだった。ロッキ氏の除染チーム100人のうち、30人は既に「投下された死(劣化ウランのこと)」を身体の中に抱えている。ロッキ氏自身、肺と腎臓へ放射線傷害を受けている。彼は、脳障害と皮膚膿ほう、慢性疲労、持続的な喘鳴、痛みを伴う線維筋肉痛を患っている。劣化ウランに被曝する者はすべて、適切な呼吸器の防護と、衣服を防護するための特別な作業服を装備すべきだと、ロッキ氏は警告している。(特別な作業服が必要なのは、彼の言によれば、衣服からはがれたウラン粒子を取り込む可能性をなくすためである)

劣化ウランに関するいい加減な話

アメリカ軍は、戦場にある劣化ウランは問題ではないと主張している。アメリカ陸軍補給部隊のジェイムス・ノートン大佐は最近、BBCに対して、劣化ウランに関する訴えには「医学的根拠がない」と語っている(21)。

このような軍の主張が虚偽であることは、軍自身の資料が示している。ペンタゴンの1993年の資料は、「兵士達が劣化ウランを吸入または経口摂取した場合、彼らは癌に罹るリスク増大の危険性をこうむることになる」と警告しているのである(22)。

アメリカ陸軍の訓練マニュアルは、劣化ウランに汚染された車輌の25メートル以内に立ち入る者すべてに、呼吸器と皮膚の防護具の着用を求めている(23)。アメリカ陸軍環境政策研究所(The U.S. Army Environmental Policy Institute)は「劣化ウランが体内に入った場合、明瞭な医学的影響を引き起こす能力を持つことになる」と認めている(24)。同研究所はさらに、何に被曝したのかを兵士達が理解した場合「長期的な障害に対する補償と健康管理費用の財政的影響は法外なものとなるだろう」と述べている(25)。

プラグマティックな理由により、国防総省は嘘をつき、要求に応じないことを決めたのである。

ペンタゴンが劣化ウランの危険性について嘘をつき、劣化ウランに汚染された帰還兵が必要とする医学的な注意を怠り放置していたことは犯罪的な怠慢である。ロッキ博士は、このことを明らかにした。第二次湾岸戦争で使われた劣化ウランによって病気にされるアメリカ兵士の数は驚くようなものになるだろうと、博士は予言している(26)。帰還兵が徐々に病気にされ、ゆっくりと放射線に灼かれながら死に向かう時、ペンタゴンは第一次湾岸戦争の後にしたように、帰還兵の窮状と死はイラク行きがもたらしたのだということを否定するだろう。

ロッキ博士は誠実さのゆえに、自分の経歴を犠牲にした。同様に、第一次湾岸戦争帰還兵に関するドラコビッチ博士の放射線研究は、アメリカの政府高官達の不興を買った。研究を続ければ生活は危険なものになると、ドラコビッチ博士が語ったと伝えられている。博士は、海外で研究を継続するため、アメリカを離れたのである(27)。

今イラクにいる何も知らない同盟国軍の若い兵士達は、戦場の環境がどれほど命を危機にさらすようなものであるか、恐らく気づいていない。第一次湾岸戦争の兵士達は、何も教えられないままだった。兵士達は劣化ウランの破片を取り扱い、中には劣化ウランを貴金属の塊に見立て、これら死をもたらす貴金属を首にかけたりした者もいた。劣化ウラン弾は5時間で、民間の放射線被曝の基準における通年での許容量よりも多量の放射線を放射する。Kris Kornkven は「どんなものなのか、私たちは良く知らなかった」とネイション誌に語っている。「家に帰ってきてからも長い間、劣化ウランのようなものがあったことさえ、私たちは気づかなかったのだ」(28)。

米の核惑星ビジョン

アフガニスタンで続行中のジョージ・ブッシュの戦争もまた、核戦争である。9・11の直後アメリカは、小型中性子爆弾とアフガニスタンにおけるゲリラ戦に適合した核地雷、核砲弾を含む戦術核を備蓄するだろうと発表した(29)。アメリカはアフガニスタンで戦術核を使用するであろう。一方、プーチンはチェチェンに対して核兵器を使用するだろう。2001年の9月後半、ブッシュとロシアのウラジミール・プーチン大統領は、このような合意を交わした(30)。

ジョージ・スミスはヴィレッジ・ヴォイスの中で、ペンタゴンのB61-11掘削型核爆弾についての記述として、次のように書いている。「地面とコンクリートを粉砕して突き破るため、重金属の外殻によって衝角(弾頭)は頑強に作られており、B61はTNTにして推定340キロトンの威力で爆発する。厳密な意味では、第一の爆弾と呼ばれる、起爆材となるプルトニウムの爆雷、そして、十分に大きな旧式の水素爆弾の火球を作り出す重水素でできた第二の爆弾の二つの黙示録的爆弾(巨大な破滅を招くような爆弾)が一つになったものである。これは、穴をぶちあけるには、巨大すぎる爆発である」(31)。

干ばつに見舞われたアフガニスタンの地下水源は今、これらの核兵器によって汚染されている(32)。ウラニウム医療研究センター(UMRC)の専門家達によるアフガニスタン人の尿サンプルに関する報告書は、アフガニスタン人のウラン・レベルが、民間人の間でこれまでに記録されたものの中でも、最も高いレベルにあることを示している。アフガン兵士およびアフガンの民間人が、難治性の嘔吐、深刻な呼吸器障害、内出血、放射線被害と一致するその他の症状に罹った後、死亡したことが報告されている。まだ木にとまったままになっている死んだ鳥がいるのだが、鳥の口からにじみ出ている血液から、死んだ鳥が部分的に溶かされていたことが分かった(33)。

アフガニスタンの新大統領ハミド・カルザイは、ワシントンが就任させた操り人形である。アメリカ軍の保護の下、カルザイ政権はアヘン生産の新記録を生み出している。国連およびアメリカ、双方の報告書は、2002年のアフガン・アヘンの莫大な量の収穫が、アフガニスタンをアヘン生産の世界リーダーの座に押し上げたことを明らかにしている(34)。核兵器に感謝である。ブッシュ−チェイニーの麻薬産業にとって今や、アフガニスタンは安全なのだ(35)。

アフガニスタンで「平和」を守るためには、同盟国による数十年の占領が必要だろうと、ABCニュースは声高に主張している(36)。組織犯罪のためにアフガンを苦しめているペンタゴンを助けた「平和維持軍兵士」は、将来的に何年間も、「ホット」な発ガン性を持つ汚染物を飲み、食い、呼吸をすることになろう。

イランコントラ事件の頃、アーカンソーの知事だったビル・クリントンは、当時副大統領であったジョージ・ブッシュ(父)のために、何百万ドルものコカインによる利益をマネーロンダリングした(37)。ブッシュ家の悪名高い犯罪組織のパートナーとして、クリントン大統領はバルカン諸国におけるNATOの軍事行動にアメリカ軍を投入した。バルカン諸国は、最重要のヘロイン生産とヘロインの積み換え地点である。

国防総省の軍事作戦は、ブッシュ・マフィアにとって、その地域における麻薬貿易をコントロールし、再編成するためのものであったが、その上さらに、別の核計画でもあった。

1995-2000年の間、アメリカとNATOは、劣化ウラン製のミサイルと弾丸、砲弾をバルカン全土に打ち込んだ。これはセルビアとボスニア、コソボの人々への核攻撃である。劣化ウラン兵器が化学工場にぶち当たったことで、環境は恐ろしく有害なものに変わった。このことは、アルバニアとマケドニア、ギリシア、イタリア、オーストリア、ハンガリーの人々を危険にさらしている。

1999年までに、国連の調査官は、概算12トンの劣化ウランがユーゴスラビアの環境(農業と家畜、空気、水、公衆衛生、すべてが深いダメージを受けている)に回復不可能なダメージを与えたと報告した(38)。

科学者達は、バルカン諸国の市民の尿中にウランが排出されていることを明らかにした(39)。2001年には、ユーゴスラビアの病理学者が、NATOの劣化ウランの砲撃によって、何百人ものボスニア人が癌死したと報告した(40)。今バルカン諸国にいる多くのNATOの平和維持軍の兵士達は健康被害を受けている。兵士達の白血病、癌およびその他の病気は「バルカン症候群」と称されている。リチャード・コグヒルは、バルカンでの軍事行動に使われた劣化ウラン兵器は、少なくとも致死性の癌1万件を引き起こすだろうと予言している(41)[※訳注:前出のロジャー・コグヒルか、このパラグラフのリチャード・コグヒルかどちらかが間違っている]。

[戦場ではなく]家にいる米国市民もまた、正気を失ってしまった犯罪的な軍国主義に対して、重い代償を支払っている。国防総省は、汚染のモンスターである。会計検査院(GAO)はアメリカ国内に、9181箇所の危険な軍用地を見つけ出した。これらを修復するためには何十億ドルもかかる。国防総省は自身の除染義務を怠り、嘘をついてきたのだと会計検査院は報告している(42)。

ペンタゴンは、責任を取ることなしに汚染し、毒をばらまいても良いようにするため、環境に関するすべての法律から自分たちを免除することを連邦議会に迫っている(43)。

海軍は劣化ウラン弾の試射をおこなうために、ワシントン州沖合の最盛期の漁場を使用している。1月に、ワシントン州の共和党員ジム・マクデルモ氏は海軍を非難した。「海軍は一方では、兵士に劣化ウランの安全訓練を受けることを要求し、また劣化ウランを取り扱う際には防護服を着用することを要求している....そして、潜水艦は劣化ウランに汚染された水域には近寄らないに違いない。これらの政策は、懸念されるような要因があることを示しているのだ....ところが他方、国防総省は、どのようなものであれ、劣化ウランが示すあらゆる危険を繰り返し否定してきた。海外諸国の土壌中に、劣化ウランの残渣を何トンも放置し続けていることについて、[あなたたちは]良心の呵責を感じていない。そして、あなたがた自身の国の水域において[汚染を]放置し続けていることについても、自責の念があるようには見えないのだ」(44)。

劣化ウランは、インディアナ、フロリダ、ニューメキシコ、マサチューセッツ、メリーランドおよびプエルトリコでの実地の軍事演習で使用された。海軍がプエルトリコのビエケス島で劣化ウラン弾のテストを実施した後、島の人口の3分の1が重病を発症した。多くの人々の体内から高レベルのウランが見つかった。数百人の人々は、劣化ウラン汚染が広範囲の癌を引き起こしたのだと主張し、海軍に対して1億ドルの集団訴訟を起こした(45)。

ネバダ州ファロンの近くにある海軍のファロン海軍航空基地は、26の有害廃棄物サイトのある湿地となっている。また基地は、劣化ウラン爆弾と劣化ウランミサイルのための射撃訓練地帯でもある。その地域の住民は、奇怪な病気[の発生]を知らせている。その中には、5年以内に白血病に罹った17人の子どもも含まれている。ファロン地域の地下水に関する調査は、同地域のほぼ半分の井戸が放射性物資によって汚染されていることを示した(46)。

劣化ウラン兵器の材料は、主要に、ケンタッキーとオハイオ、テネシーにある3つの核プラントで処理されたものである。プルトニウムに汚染されたウランを取り扱うそれらの工場の労働者達は、何十年間も、癌および湾岸戦争症候群に類似した衰弱性疾病に苦しんできた(47)。

破壊と復興の絶え間ないサイクルへの序曲

ブッシュ政権の正道を外れた9・11計画は、力による強奪を可能にした。この力による強奪の成功によってブッシュ大統領は大胆になり、アメリカが潜在的な脅威だとみなすあらゆる国家を攻撃する権利を持っていると声高に主張している。ブッシュ大統領は2002年、ウェスト・ポイントで「脅威が完全に実体化するのを待つとすれば、我々は待ちくたびれてしまうだろう(長く待ちすぎることになるだろう)」と語った(48)。

したがって、ブッシュ−チェイニーの将来の先制核戦争とは、道ばたに落ちている動くことのないがらくたに、次々と照準を合わせ撃ち倒していくというようなものであることは明らかだ。チェイニーのハリバートン社とブッシュファミリーのカーライルグループは共に、アメリカの国防契約から不当な利益を得ており、それで、エンドレスの戦争はまさに格好のビジネスなのだ(49)。

ワシントンポストは、ペンタゴンが北朝鮮の地下核施設に対して使用するための特殊な核兵器を作るだろうと報じた。きたる8月、アメリカの戦争屋達は、次世代の「ミニ」「マイクロ」「タイニー」な核爆弾とバンカーバスターに関する計画をまとめるために会合を持つだろう。おそらく、イランやシリア、リビアのような核を持たない第三世界の国家に対して使用するために、これらの兵器はアメリカの兵器庫に加えられることになるのだ(51)。

解決の道は?

この国を管理するために、アメリカ人は血も涙もない犯罪者を選挙で選ぶことをやめなければならない。私たちは、企業による終わりなき戦争利潤の獲得を根本的理由にして、サダム・フセインのようなならず者がアメリカに誕生したことを、同胞市民達に説得しなければならない。CIAにより、サダムは権力の座に登ったのだ(52)。アメリカの政府機関は何年もの間、ジョージ・ブッシュ(父)の保護の下、サダムに生物化学兵器を供給した(53)。我が国の国立原子力研究所は、ユニシスやデュポン、ヒューレット・パッカードと並んで、サダムの核計画に材料を売却した(54)。さらにサダムへ[物資を]供給するために交わされた新しい契約に、ハリバートンの子会社が7300万ドルでサインしたのは90年代の終わりだった。その時、ディック・チェイニーはハリバートンのCEOだったのである(55)。イラクの邪悪なならず者は、アメリカの軍産ピラニア共によって、金のなる木として数十年間養育されていた。

真にアメリカが自国の兵士達を支援するならば、殺し屋達を儲けさせるための核のホロコーストに兵士達を送り込むのをやめさせなければならない。時間は失われつつある。ペンタゴンにいる劣化ウランマニアと、核兵器の売人の魔宴に手綱を付けることができなければ、アメリカは強壮な戦闘力を失うだろう。地球上のすべての人々は、大量に病気にされ、恐ろしい奇形にされ、そして短命にされるだろう。私たちは現実を直視し、断固として行動するために、重大な責務を成し遂げなければならない。万一私たちが失敗すれば、ブッシュ−チェイニーの血も涙もない核の乱痴気騒ぎ、さらに、これらの乱痴気騒ぎが確実に生み出す不可避の核の報復から身を隠す場所はどこにもなくなるのだ。

Endnotes

1."DOD Launches Depleted Uranium Training," Linda Kozaryn, American Forces Press Service, 8-13-99.

2."Nukes of the Gulf War,"John Shirley, Zess@aol.com. See this article inarchives at www.gulfwarvets.com.

3. BBC News, "US To Use Depleted Uranium," March 18, 2003; U.S. General Accounting Office, Operation Desert Storm: "Early Performance Assessment of Bradley and Abrams," 1-2-92.

4."Nukes of the Gulf War," op. cit.

5. Ibid.

6. "Invading Hiroshima," William Thomas, 2-4-2003, www.willthomas.net

7. "US Shells Leave Lethal Legacy," Toronto Star, July 31, 1999; also "Radiation Tests for Peacekeepers in the Balkans Exposed to Depleted Uranium," www.telegraph.co.uk, 12-31-02.

8. "Depleted Uranium May Stop Kidneys In Days," Rob Edwards, New Scientist.com, 3-12-02; also "Uranium Weapons Too Hot to Handle," Rob Edwards, New Scientist.co.uk, 6-9-99.

9. "Navy Seeks Cash for More Tomahawks," David Rennie in Washington, Telegraph Group Limited, 1-4-03, news.telegraph.co.uk.

10. "Going Nuclear in Iraq--DU Cancers Mount Daily," Ramzi Kysia, CounterPunch.org, 12-31-01.

11."Depleted Uranium Symptoms Match US Report As Fears Spread," Peter Beaumont, The Observer (UK) 1-14-01, www.guardianlimited.co.uk.

12. "Gulf War Illnesses Affect 300,000 Vets," Ellen Tomson, Pioneer Press, www.pioneerplanet.com. See also American Gulf War Veterans Association at www.gulfwarvets.com.

13. "2 of Every 5 Gulf War Vets Are On Disability: 209,000 Make VA Claims," World Net Daily, 1-28-03, WorldNetDaily.com.

14. "Research on Sick Gulf Vets Revisited, "New York Times, 1-29-01; "Tests Show Gulf War Victims Have Uranium Poisoning," Jonathon Carr-Brown and Martin Meissonnier, The Sunday Times (UK) 9-3-02.

15. "Catastrophe: Ill Gulf Vets Contaminated Partners With DU," The Halifax Herald Limited, Clare Mellor, 2-09-01. This article is available in archives at www.rense.com.

16. "Iraqi Cancer, Birth Defects Blamed on US Depleted Uranium," Seattle Post- Intelligencer, 11-12-02; "US Depleted Uranium Yields Chamber of Horrors in Southern Iraq, Andy Kershaw, The Independent (London) 12-4-01.

17. "The Environmental and Human Health Impacts of the Gulf War Region with Special References to Iraq," Ross Mirkarimi, The Arms Control Research Centre, May 1992. See also Gulf War Syndrome Birth Defects in Iraq at www.web-light.nl/VISIE/extremedeformities.html.

18. "The Tiny Victims of Desert Storm, Has Our Country Abandoned Them?," Life Magazine, November 1995; "Birth Defects Killing Gulf War Babies," Los Angeles Times, 11-14-94; "Depleted Uranium, The Lingering Poison," Alex Kirby, BBC News Online, 6-7-99.

19. "Depleted Uranium, A Killer Disaster," Travis Dunn, Disaster News.net, 12-29-02.

20. San Francisco Chronicle, 10-10-02.

21. "US To Use Depleted Uranium," BBC News, 3-18-03.

22. "Depleted Uranium Symptoms Match US Report As Fears Spread," Peter Beaumont, The Observer (UK) 1-14-01.

23. "Iraqi Cancer, Birth Defects Blamed on US Depleted Uranium," Seattle Post- Intelligencer, 11-12-02.

24. "US To Use Depleted Uranium," BBC News, 3-18-03.

25. US Army Environmental Policy Institute: Health and Environmental Consequences of Depleted Uranium in the U.S. Army, Technical Report, June 1995.

26. "Pentagon Depleted Uranium No Health Risk," Dr. Doug Rokke, 3-15-03; also "The Terrible, Tragic Toll of Depleted Uranium," Address by Dr. Rokke before congressional leaders in Washington, D.C.,12-30-02; also "Gulf War Casualties," Dr. Doug Rokke, www.traprockpeace.org. 9-30-02.

27."Tests Show Gulf War Victims Have Uranium Poisoning," Sunday Times (UK), Jonathon Carr-Brown and Martin Meissonnier, 9-3-00.

28. "The Pentagon's Radioactive Bullet: An Investigative Report," Bill Mesler, The Nation, 5-28-99, see www.thenation.com/issue/961021/1021mesl.htm.

29. "Tactical Nukes Deployed In Afghanistan," World Net Daily, 10-7-01. 30. Ibid.

31. "The B-61 Bomb,The Burrowing Nuke" George Smith,VillageVoice.com 12-29-02.; also "Bunker-busting US Tactical Nuclear Bombs, Nowhere to Hide," Kennedy Grey, Wired.com, 10-9-01.

32."Perpetual Death From America," Mohammed Daud Miraki, Afghan-American Interviews, 2-24-03; also "Dying of Thirst," Fred Pearce, New Scientist, 11-17-2001.

33. Ibid.

34. "Afghanistan Displaces Myanmar as Top Heroin Producer," Agence France-Presse, 3-01-03. This article is at www.copvcia.com.;also "Opium Trade Flourishing In the `New Afghanistan,'" Reuters, 3-3-03.

35. "The Bush-Cheney Drug Empire," Michael C. Ruppert, Nexus Magazine, February-March 2000; The Politics of Heroin: CIA Complicity in the Global Drug Trade, Alfred W. McCoy, Lawrence Hill & Co., revised edition due May 2003; Drugging of America, Rodney Stich, Diablo Western Press, 1999; "Blood for Oil, Drugs for Arms," Bob Djurdjevic, Truth In Media, April 2000, www.truthinmedia.org. 36. ABC News, February 27, 2003.

37. Compromised, Clinton Bush and the CIA, Terry Reed and John Cummings, S.P.I. Books, 1994; The Clinton Chronicles and The Mena Cover-up, Citizens for Honest Government, 1996; "The Crimes of Mena, Grey Money," Ozark Gazette, 1995 (see www.copvcia.com.)

38. "Damage to Yugoslav Environment is Immense, Says a UN Report," Bob Djurdjevic, 7-4-99, truthinmedia.org. This report was submitted to the UN Security Council on June 9, 1999; also, "New Depleted Uranium Study Shows Clear Damage," BBC News,8-28-99; also "NATO Issued Warning About Toxic Ammo," Associated Press, 01-08-01.

39. CounterPunch.org, 12-28-01.

40. "Hundreds Died of Cancer After DU Bombing--Doctor," Reuters, 1-13-01.

41."Depleted Uranium Threatens Balkan Cancer Epidemic," BBC News, 7-30-99.

42. "Many Defense Sites Still Hazardous," Associated Press, 9-24-02; also Old US Weapons Called Hidden Danger, Los Angeles Times, 11-25-02.

43. "Pentagon Seeks Freedom to Pollute Land, Air and Sea," Andrew Gumbel in L.A., 3-13-03, Independent Digital (UK) Ltd.

44. "Radioactive DU Ammo Is Tested in Fish Areas," Seattle Post-Intelligencer, 1-11-03; Letter from Rep. McDermott to Department of the Navy: see "Navy Fired DU Rounds Into Waters Off Coast of Washington," 1-20-03, rense.com.

45."Cancer Rates Soar From US Military Use of DU On `Enchanted Island,'" www.telegraph.co.uk, 2-5-01; also "Navy Shells With Depleted Uranium Fired in Puerto Rico," Fox News Online, 5-28-99.

46. "The Fallon, NV Cancer Cluster And a US Navy Bombing," Jeffrey St. Clair, CounterPunch.org, 8-10-02.

47. "DU Shells Are Made of A Potentially Lethal Cocktail of Nuclear Waste," Jonathon Carr-Brown, www.sunday-times.co.uk, 1-22-01.

48. "Preventative War Sets Perilous Precedent," Helen Thomas, Hearst Newspapers, 3-20-03.

49. PIGS at the Trough, Arriana Huffington, Random House, 2003 (New York Times best seller.); also "The Best Enemies Money Can Buy, From Hitler to Saddam Hussein to Osama bin Laden Insider Connections and the Bush Family's Partnership With Killers of Americans;" Mike Ruppert, From the Wilderness,10-10-01; also "Bush Sr.'s Carlyle Group Gets Fat on War and Conflict," Jamie Doward, The Observer (UK), 3-25-03; also "Halliburton Wins Contract for Iraq Oil Firefighting, Reuters, 3-7-03; also "Cashing In-Fortunes in Profits Await Bush Circle After Iraq War, Andrew Gumbel, The Independent (London) 9-15-02; also "War Could Be Big Business for Halliburton," Reuters, 3-23-03.

50. "Pentagon Seeks a Nuclear Digger," Washington Post, March 10, 2003.

51. "Remember: Bush Planed Iraq War Before Taking Office," Neil Mackay, The Sunday Herald (UK) 3-27-03; also "US Mini-Nukes Alarm Scientists," The Guardian (UK) 4-18-01; also "US Nuclear First-Strike Plan--It Keeps Getting Scarier, Jeffrey Steinberg, Executive Intelligence Review, 2-24-03.

52. Wall Street Journal, 8-16-90: The CIA supported the Baath Party and installed Hussein as Iraqi dictator in 1968.

53. "United States Dual-Use Exports to Iraq and Their Impact on the Health of Persian Gulf War Veterans," Senate Committee on Banking, Housing and Urban Affairs, 1992, 1994; "U.S. Had Key Role in Iraq Buildup," Washington Post, 12-30-02.

54. "US Government, 24 US Corps Illegally Helped Iraq Build Its WMD," Hugh Williamson in Berlin, Financial Times, 12-19-02; "Full List of US Weapons Suppliers To Iraq," Anu de Monterice, coachanu@earthlink.net, 12-19-02.

55. Huffington, op. cit.