湾岸戦争症候群の新たな発生
NEW OUTBREAK OF GULF WAR SYNDROME

2003年3月25日 イングランドおよびウェールズ緑の党
The Green Party of England and Wales



 今日、緑の党は「湾岸戦争症候群」の第二の発生が切迫しているかもしれないという恐れがあると、イラクにいるイギリス兵士達の健康についての懸念を表明した。
 クリス・バズビー(緑の党の科学・技術に関するスポークスマン)は、「『私たちの息子達を支援するために一致協力しよう』という近頃の呼びかけは、第一次湾岸戦争に従軍した多くの帰還兵の耳に虚ろに響いているに違いない。帰還兵達は、神経系の退行、様々な癌や、定義することがより困難な免疫系の衰弱を含む一連の疾病を抱え家に帰ってきた。その帰還兵達を国防省は保護しなかったのだ」と述べた。
「帰還兵に症状が出ているにもかかわらず、また帰還兵に死者さえでているのに、彼らの病気や死は『精神的なものに起因する』として片づけられた。帰還兵達は、被曝した劣化ウラン(DU)の[体内]残留物の検査を要求している。これの要求は、国防委員会によって拒否され、未だ門戸は閉ざされたままである。」
「多くの帰還兵達は、イギリス政府の検査機関がもはや信用できないために、外国で血液と尿を検査するために彼ら自身の年金から金を出したのである。」
 クリス・バズビー(国防省の劣化ウラン監視委員会において湾岸戦争帰還兵を代表している)は、今回の戦争によって引き起こされるであろう更なる苦痛を考え、慄然とした。「同盟国は、彼らが最初に湾岸周辺で使用した劣化ウランの5倍以上の量を使用することを計画している。劣化ウランの一度目の使用は、イラクの民間人の間での何千もの癌、イラクの子ども達における恐るべき先天的欠損を引き起こしたと同時に、私たちの兵士達の約半数に疾病を引き起こしたのだ。」
「真に私たちの兵士達を支援する者にとって、唯一の取るべき道は、これらの致死的な毒物に被曝しないよう、直ちに兵士達を戦場から撤退させることである。」
 バズビー博士は「より長期的には、私たちすべてが、劣化ウラン兵器(間接的な形での化学兵器戦争・核戦争であり、間違いなく大量破壊兵器を体現している)の廃棄を要求していかねばならない」と付け加えた。
 「私は、国防省の側に、私たちの兵士達に対する懸念が欠如していることに衝撃を受けた。帰還兵達の現実の症状を否定するため、国防省は精神異常を持ち出している。イギリスの帰還兵達は、国防省によるこれらの攻撃に対して、彼らをバックアップする独立系の専門家の必要性を感じている。」
 今回の戦争が終わった後、今以上の保護措置が示されないであろうという証拠がある。劣化ウランを使った爆撃の影響に対して戦争前に一連の警告をおこない、戦後には処置を実施するため、バズビー博士が委員会に提出した動議は、3月11日に行われた国防省劣化ウラン監視委員会で否決された。

注:ひとたび「衝撃と畏怖」作戦が始まれば、汚染はひどく拡大するだろう。バンカーバスターの中には、劣化ウランを7トン[※700kgの間違いと思われる]も含んでいるものがある。劣化ウランあるいはウラニウムの合計は1900トンになるであろう。これは、硬化目標破壊型の割合が30%であるという[想定]に基づき、総合的に計算されたものである。

          URL:http://www.envirosagainstwar.org/know/GulfWarSyndromeGreens.pdf