10月18日、市民約20名で午後5時より約2時間にわたり、交渉の改善策をめぐって関電交渉を行いました。関電側は、前回(9月13日)逃亡した庄野広報部長と小松課長、岩崎課長の3名でした。 ■庄野部長は冒頭で、前回の交渉に出席しなかったこと、改善策の提示が遅れたことを謝罪しました。 ■この日は、8月31日に庄野部長が約束した市民への対応の改善策を聞くための交渉でした。ところが、庄野部長からの回答は、「広報部門の充実で、体制を強化する」「一貫性を保つため、広報が窓口。担当部門の技術者は同席させない」「文書回答はしない。口頭での回答でお願いしたい」。あまりの回答のひどさに、「これのどこが改善策だ!」「情報公開の時代に全く逆行している」と次々に、非難の声が出ました。岩崎課長が事前の電話で、担当部門同席のための「条件をつめている」、この日は「改善策を出します」と話していただけに、「全く話が違う。どういう経緯でこうなったのか」との追及に、庄野部長は「社内で相談の上、社としてこういう方針でいくことになった」を繰り返しました。 ■関電が、唯一改善すると言っている「広報部門の充実」は具体的に何をするのか、いつ実施されるのか尋ねると、「広報スタッフの増強」「人の異動を伴うので、少し時間がかかる」と、具体的に決まっていない現状を明らかにしました。「結局、改善策は何も決まっていないではないか」「次の交渉のときには、スタッフ増強もできませんでしたと言いかねない」と、不誠実な関電の対応に、参加者から厳しい追及が続きました。 ■しかし参加者による追及の結果、この日の交渉では、以下のことを庄野部長が確認しました。 ・専門の内容がわかる広報スタッフを増強する。 ・日付、データ等の数字は文書で回答する等、個別判断で対応する。 ・公開討論会等、担当部門の専門家が同席する会合をときにはやる。 私たちの要求とは程遠く、「改善策」とは言いがたい状況ですが、最低でも以上の3点は関電が実行することを庄野部長は確約しました。 ■この日の交渉では、10月13日に「テロ対策」による情報統制の下、秘密裏に行われた美浜2号から六ヶ所村への使用済み燃料搬出(関電としては2回目)に対する抗議文を提出しました(抗議文はHPに掲載中)。一方で「原発警備強化」をうたい、機動隊や警察官が原発周辺で人々を威圧しながら、他方で、危険な使用済み燃料を輸送するという暴挙に抗議しました。「使用済み燃料はキャスクに入っているから安全」、「原発も五重の壁があるから安全だけど、テロが危険なので」と庄野部長。それなら、なぜ輸送日程を公表しなかったのかと質問すると、庄野部長は「核物質防護が必要なものを動かすので」と矛盾する回答を行いました。「やはり危険なものを輸送するのではないか」と参加者一同強く抗議しました。 |