JCO事故健康被害訴訟・第4回法廷報告
       阪南中央病院 東海臨界被曝事故被害者を支援する会 Y


 7月2日、JCO事故健康被害訴訟の第4回法廷が開かれた。
 原告側は2つの準備書面、(4)と(5)を提出した。準備書面(4)では原子力損害賠償法の解釈について、被告側主張は原告主張の反論になっていないと批判した。被告はPTSD診断基準について、アメリカの精神医学会作成の診断マニュアル(DSM−4)だけを持ち出している。原告は準備書面(5)で、PTSDの診断基準についてはDSM−4だけでなく、WHO制定のICD−10も国際的に高く評価されていることを指摘。ICD−10でも、DSM−4でも充分にPTSDの確定診断を下せるという原告側主治医の意見を紹介した。
 被告は、原告が受診した医療機関のカルテを基に主張をすることになっていたが、まだすべてのカルテが取り寄せられていないことや追加のカルテ取り寄せを主張したため、被告側主張は次回に行うことになった。次回法廷は被告が準備に時間がかかるということで10月1日に開かれることに決まった。法廷後の報告会では弁護団から放射線被曝の問題についてきっちりしたものを準備いきたいと提案があった。