<要望内容の骨子>
1.流下停止の直接的原因を調査解明し、すべてのデータを公開すること
2.A溶融炉は解体し、炉内の白金族の実態を徹底調査すること。情報はすべて公開すること
3.アクティブ試験は完全に中止すること
4.この問題に関するすべての責任を明らかにすること

【しめ切りは9月末です】


 ガラス固化で行き詰まっている六ヶ所再処理工場を、いまのアクティブ試験のうちに中止に追い込むための新しい取り組みの紹介です。原子力安全・保安院に提出する要望書の賛同団体・賛同人になってください。

 この新たな取り組みは、花とハーブの里、三陸の海を放射能から守る岩手の会、グリーンピース・ジャパン、原子力資料情報室、グリーン・アクションや当会など16団体が呼びかけているものです。
 
 六ヶ所再処理工場では、アクティブ試験の最終段階で、ガラス固化をつくることができなくなっています。白金族が堆積したため、昨年末から半年間ガラス固化試験を停止していました。そして7月2日に再開しましたが、溶融ガラスの流下が停止し、わずか半日で失敗しました。六ヶ所のガラス固化施設は、白金族が溜まってうまくガラス固化体を作れないという根本的な欠陥をもっているのです。今回の流下停止が回復できない原因であれば、この溶融炉(A溶融炉)は使用不能となり廃炉にせざるを得ません。

 しかし日本原燃は性懲りもなく、運転再開に向けて準備を始めています。9月2日に公表した「対応状況」では、流下停止の原因を意図的にごまかしながら、溶融炉を動かすことまで考えています。白金族の影響は頭から否定しています。他方では、燃料のせん断や放射能放出などは相変わらず継続しています。

◆賛同団体、賛同個人について
・賛同団体、賛同個人とも、名前と都道府県名を記入してください。
・賛同団体、賛同個人とも名簿を保安院に提出します。賛同団体はホームページなどで公表しますが、賛同個人名は公表せず、数だけを公表します。

◆賛同募集の締め切り等について
・賛同募集の締め切り予定日は9月30日です。
・提出日は、10月初旬に予定する保安院交渉の日とします。
・賛同団体、賛同個人の集約は各呼びかけ団体が行い、最終集約美浜の会で行います。
・賛同の通知は、当会宛のメールかFAXでお願いします。 mihama@jca.apc.org
   FAX:06−6367−6581 [同封の用紙をご利用ください]

◆呼びかけ文と要望書はメールなどで次々と広げてください。その間に学習会や討論会なども行い、多くの人々の声を集めましょう。要望書は3頁にあります[美浜の会HPにもあります]。


★流下停止の原因は得体の知れない「付着物」―原燃の9月2日付「対応状況」

(8月19日付原燃文書より)
 7月2日の再開試験で流下停止した原因について、原燃は9月2日に「対応状況」を政府の委員会に報告・説明した。その主旨は、加熱コイルに「付着物」が付着したことによって、流下ノズルの温度が上がらなくなり、その結果流下が停止したという。そうすると必然的に、「付着物」は、流下停止より前から付着していたことになる。
 「付着物」はいったいいつから付着していたのか。昨秋の試験のときは、毎回流下ノズルの発光が確認されるほどに温度は高かった(原燃に確認済み)。4月に流下したときも流下に何の支障もなかったのだ。4月末から7月2日の間にいつ、どのようにして「付着物」は付着したのか。原燃がこれを説明しない限り、「付着物」説は破たんすることになる。
さらに、その「付着物」とはいったい何ものなのか。どんな成分をもち、何ミリの厚みなのか等に関する実態的な説明はいっさいない。ただ、「対応状況」の20頁で、下からノズル出口付近を写した写真(上図の右図と同じ)の説明として「高周波加熱コイルに付着物が観察された。化学試験時よりも悪化していると想定[今回事実(観察結果)]」と書かれているだけだ。ところが、その被写体は、ノズル低温の結果として付着したガラス材なので、「付着物」とは別ものだ。
 おそらく加熱コイル表面には「付着物」があるのは事実であろう。昨秋に流下ノズルから出た低粘性流体が一挙に蒸発し飛び散っているので加熱コイルの上方にまで付着しているに違いない。しかし、それが流下ノズルの低温をもたらしたという実態的な証拠は何もないのである。
 やはり白金族に目を向けた調査をすべきだが、原燃はこれを頭から避けている。流下ノズル内に現に存在する物質の成分分析や加熱コイルによる誘導電流の発生調査などを行うべきである。

ガラス固化のできない六ヶ所再処理工場は動かしてはならない
保安院交渉にむけた集会(仮)

10月4日(土)pm6:30〜8:30  エル大阪 南館101号室
主催:グリーン・アクション/美浜の会(詳しくは後日ご連絡します)

(08/09/08UP)