創刊:2001年創刊:2001年8月18日)
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★メディアの危機を訴える市民ネットワーク┃メ┃キ┃キ┃・┃ネ┃ッ┃ト┃
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                        メール・ニュース vol.10(1) 発行:2002年 12月1日
                            登録者数:321人
                              http://www.jca.apc.org/mekiki/index.html


          ▲▲▲メディアのどこかに希望はあるの?▲▲▲
▼▼▼ジャーナリスト・研究者・市民による 12・21緊急車座討論集会▼▼▼
             ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
                         ▲▲▲NHK裁判報告▲▲▲

■もくじ■

〈今回送信分〉

1.メディアのどこかに希望はあるの?
     ― ジャーナリスト・研究者・市民による 12・21緊急車座討論集会―

2.NHK裁判報告

3.最近の出来事・イベント情報


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         年末ですが、メキキ・ネットは車座討論集会を開催します!
        ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
   メディアのどこかに希望はあるの?
       ――ジャーナリスト・研究者・市民による緊急車座討論集会――

 期日 2002年12月21日(土曜日)
 時間 午後1時から午後6時まで (5時間たっぷり)
 話題   (1)「日朝」問題
      (2)「イラク」と「有事」
        (3)「教育改革」と「心のノート」

 会場 東京外国語大学本郷サテライト 4階セミナールーム
 会場案内URL http://www.tufs.ac.jp/common/is/hongo_satellite.html

 最寄駅 JR・御茶ノ水駅から徒歩約10分。
     地下鉄丸ノ内線・本郷三丁目駅から徒歩約5分。

  パネラー/フロアの区別もなく、話題に沿いながら、車座になって自由な
 形式で意見をぶつけ合います。最大参加人数は50人です。参加される方は、
 電子メールまたはファックス(下記)にて、お名前、ご所属等の肩書き、連
 絡先(電子メール、電話番号等)、一言メッセージをお送り下さい。追って、
 詳しいご案内をさしあげます。

 みなさん是非ご参加ください。

 主催・お問合せ メキキネット事務局
    電子メール: mekikinet-owner@egroups.co.jp
        FAX: 020-4666-7325


           ◆◆討論集会の趣旨◆◆
こんなにもあからさまに、戦争への準備が進められているというのに、こんなに
も感情的な、排外的ナショナリズムが世論を席巻しているというのに、そして実
際に、すでにマイノリティへの卑劣な暴力が始まってしまっているというのに、
批判的な言論は孤立し、手を拱いて見ているしかないもどかしい思い。

いま言論とメディアに、本当に視野の広い見識と理性的な議論が問われていると
いうのに、しかし今ほど、それが危機に瀕しているときはないのではないので
しょうか。

あの9.11の事件から一年あまりが経って、世界はまたさらに進んだ戦争の段
階を迎えようとしています。あの日に起こった同時多発の「テロ」事件は、この
時代の暴力が行き着く先をあまりにも鮮明に告げ知らせたものでした。だからそ
れは、その意味を少しでも深く考えるなら、暴力そのものへの反省と真剣な和解
への道を求める起点とならねばならないはずのものでした。そして、この暴力の
連鎖を断ち切る勇気の声を上げ、その方向をリードしなければならなかったの
は、もちろん言論とメディアでした。

それなのに、アメリカでそして世界で言論とメディアは、「テロ」に身を投ずる
人々が出てくるその根元に光を当てるのではなく、ひたすら「テロリズムの理不
尽な恐怖」を煽り立てて人々のレイシスト的感情に訴え、「対テロ戦争」への道
を先導するという役割を果たしてしまいました。その戦争が、「テロ事件」の犠
牲者を遙かに上回る人々をアフガニスタンで血祭りに上げた挙げ句、今度はイラ
クに新たな犠牲者を求めて動き出しています。

あの9.17の日朝会談から二ヶ月あまりが経って、日本ではいま、敵意をかき
立てるナショナリズムの情動が渦巻いています。日朝首脳がはじめて出会ったあ
の日の会談は、冷戦状況の中で長い間閉ざされてきたコミュニケーションの始ま
りを告げ知らせるはずのものでした。植民地支配にも冷戦下の拉致事件にも触れ
ながらなされた会談は、そうした過去への責任と謝罪を明確にして、その清算の
上に未来の新しい関係を切り開く一歩であるはずだったのです。そして、その歩
みをバックアップして理性の議論を立ち上げていかなければならないのは、もち
ろん言論とメディアです。

それなのに、ここでも主要な言論とメディアは、これまでの歴史を見直して冷静
に暴力の根元を問うのではなく、ひたすら「拉致被害の理不尽」を言いつのって
人々のナショナルな対抗意識と被害感情に訴え、やれ「洗脳だ、プロパガンダ
だ」と冷戦の絶頂期さながらに敵意と猜疑を煽り立てています。その中で、在日
の人々を標的にした卑劣な暴力がまた生まれ、やっとかすかに動き出してきた東
北アジアでの脱冷戦への光も、この敵意の暗黒に包まれて次第に後景に退いて
いっているように見えます。

もちろん、このような危機的状況にあって、それでもこのままではいけないと思
い、なんとかそれに風穴をあけたいと願っている人はいます。それなのに、それ
らの声は孤立し分散して、力ある流れになっていかないもどかしさ。ひとつひと
つの努力や企画がつながらずむくわれず、虚空に響くようなむなしさ。そのよう
にしてすり減らされていくこと、疲れさせられてしまうこと、そこに背筋の寒く
なるようなもっと閉塞した危機の深淵が口を開いている。その精神の退行こそ、
危機そのものなのではないでしょうか。

そこで、メキキ・ネットは訴えます。いまこのときに、志しあるものが集まっ
て、言論とメディアがなすべきことについて語り合おうと。誰かの講演を拝聴す
るのではなく、何かの声明を出すことを目的にするのでもなく、いまそれぞれが
考えていることやっている努力を持ち寄り、当面している壁や悩みを語り合い、
着想を打ち明けアイデアを提案して、状況に風穴をあける工作の希望を見定めた
い。いまここで直接に肉声で語り合って、とかく孤立しているように見えるそれ
ぞれの努力を関係づけ、岩盤を砕く希望の地下茎として張り巡らせたいのです。
言論やメディアにかかわるジャーナリストが、研究者が、そして、それを注視し
職場や地域で考えている市民たちが、たとえ大集会にならなくても、しっかりと
みんなが意見を出せるような「車座」になって議論すること、いま必要なのはこ
れなのだと私たちは考えます。

12月21日(土)午後一時から、年末だけど時間の制約ばかり気にせずに語り
合います。ぜひ、お集まりください。


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[NHK裁判報告]

11月27日東京地裁103号法廷。午前11時、原告弁護団5名が入廷し着席するなり
裁判は開始しました。被告弁護団からは9名が出席。右陪席判事が変わり、今回
から女性判事です。いつも原告席から睨みをきかせていた松井やよりさんの姿は
ありません。(松井さん、癌に負けないでがんばってね!)原告、被告双方の弁
護団が裁判所および相手方に送付したはずの準備書面や書証の確認をしました。
あれが来てない、これがまだ、いや送った、短いから読み飛ばしちゃったんじゃ
ないの?みたいなことを、法律家特有の言葉使いで展開したのち、10分ほどで
「口頭弁論」は終わり。判事と弁護士および原告VAWW−NETジャパン共同
代表の西野瑠美子さんらは別室に移って進行協議に入り、次回の口頭弁論と証人
尋問の日程を検討しました。
 それにしても皮肉なのは、最短時間で終了した今回、これまでになく長大な準
備書面が幾つも飛び交ったことです。口頭弁論とは名ばかりの文書のやり取りの
極みを見たようでした。30人ほどの傍聴者も呆気にとられていました。司法改革
が云々されてますが、傍聴者にわかる裁判ってのがまず必要ですね。
 今回の膨大な準備書面の内容は、現在分析中。近日中に改めてメルマガにてお
送りします。

                 ◆

第10回口頭弁論 2003年1月22日午前10:30より東京地裁103号法廷

証人尋問の日程
   (尋問の順番などはおおまかな予定ですので、変更の可能性があります。
        各回とも午前10:30‐12:00、午後13:30‐17:00くらいまで。)
              註:( )内は番組放送時の役職等。敬称略。
2003年3月17日
  小柳暁子(原告VAWW−NETジャパンのメディア担当事務局員)
  坂上 香(被告ドキュメンタリージャパンのディレクター/本件番組の企画、
            取材、編集等を担当)

2003年4月23日
  永田浩三(被告NHK教養番組部チーフプロデューサー/本件番組制作に企画
            当初から携わった)
  吉岡民夫(被告NHK教養番組部部長として本件番組制作に携わった)

2003年6月2日
  林 勝彦(被告エヌエイチケイエンタープライズ21/本件番組制作に企画段
            階から携わった)
  広瀬涼二(被告ドキュメンタリージャパンのプロデューサー/本件番組制作に
            企画段階から携わった)

文責:鈴木香織(メキキ・ネット/VAWW−NETジャパン)

*********************************< 3 >*********************************
[最近の出来事・イベント情報]

◆植民地支配の責任を問う!
  ―『9・17』を語り、在日の再生を目指して 12・14集会の案内―

在日朝鮮人は発言する!

ピョンヤン宣言は「日本側は過去の植民地支配によって朝鮮の方々に多大の損害
と苦痛を与えたと言う。在日朝鮮人は“朝鮮の方々”に含まれるのか?
拉致事件は在日にとって原罪となるのか?
ピョンヤン宣言のいう経済協力方式は植民地支配の責任追及の放棄ではないのか?
その結果、民衆の被害は省みられることなく、個人補償の道は閉ざされるのか?
それにしても日本人は何故植民地支配の問題に沈黙を続けるのか?
朝日会議は、日本人と朝鮮人が歴史を克服する最後の機会ではないのか?

いま声をあげなければ、私たち在日は日・朝・韓の政治的思惑によって作られた
枠組みに、なおもとらわれ続けるのではないのか?
その枠組みを超える新しい在日の未来を自らの手で築かねばならないのではない
のか?
変わるべき在日、変えていく在日の為に―。
一歩を! 共に一歩を!

日時 12月14日(土)
   午後6時より9時まで
会場 韓国YMCA
    (TEL:03-3233-0611)
参加費 800円
 ●発言者 金 石範(作家)  徐 京植(作家)
      洪 敬義(在日本朝鮮人人権協会近畿地方本部)
      鄭 暎恵(大妻女子大) 佐藤信行(RAIK)  他

【主催 2003年在日宣言委員会】
朴容福(指紋カードをなくせ!1990年協議会)/金静伊(同)/金栄(VAWW
NET-Japan)/宋連玉(同)/金富子(同)/梁澄子(在日の慰安婦裁判を支え
る会)/鄭暎恵(大妻女子大学)/鄭雅英(外登証いらない返上者ネット)/高
二三(新幹社)/韓基徳(NPO法人三千里鉄道)/鄭香均(国籍条項問題差別
訴訟原告)/李孝徳(メキキネット)/洪貴義(在日朝鮮人研究会)/愼蒼宇
(朝鮮近現代史読書会)/崔徳孝(朝鮮近現代史読書会)

  ((((((((((~o~)))))))))                      ((((((((((~o~)))))))))

◆アメリカ大使館抗議行動へ!
◆◆イラク攻撃が開始された場合、その日の18:30に大使館前へ
◆◆攻撃開始が18:30以降だった場合は、翌日の18:30に大使館前へ
呼びかけ:新しい反安保実VII(電話:03-5275-5989/FAX:03-3234-4118)

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■みなさんからの御意見・御感想、なにより投稿をお待ちしています!

                     (メキキ・ネット事務局一同)

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│発行= 2002年 12月1日                                             │
│ 発行所=メキキ・ネット事務局                                    │
│ ホームページ: http://www.jca.apc.org/mekiki/index.html         │
│ 電子メール: mekikinet-owner@egroups.co.jp                      │
│ FAX: 020-4666-7325                                          │
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