原告
大谷久・Ｔ・渡邊幸之助・小竹広子・野村尚志

原告代理人
丸山敦朗弁護士・荒木昭彦弁護士

被告
東京都

事件の概要
１９９４年５月２９日の早慶戦を天皇夫妻が観戦に来た際、それに反対するビラを撒こうとして神宮球場敷地内に入った大谷ら早大生６名が、建造物侵入罪で逮捕された。「ビラを撒いている人を見ませんでしたか」と職員に尋ねた友人野村も警官に呼び止められ、無理矢理パトカーに乗せられそうになり、ドアを蹴って閉めたところ、公務執行妨害罪で逮捕。３〜１３日間の勾留後、ほぼ全員が家宅捜索を受けた。

提訴内容
１９９４年９月１日、東京地裁に提訴。上記６名の行為は表現の自由の保障という観点から、また現地が公共の広場の性格を持つことなどから見ても犯罪の嫌疑があるとは言えず、逮捕・留置・捜索押収は違法であった。また上記野村の逮捕は何ら犯罪の嫌疑なくされ、留置・捜索ともに違法であった。逮捕につき各３０万円、捜索につき各２０万円、訴訟委任着手金として各１０万円の、計２６０万円を原告らに支払え。

裁判経過
準備書面の交換にはじまり、被告側証人として、逮捕にあたった警察官・捜索押収令状の請求に当たった警察官らを証人尋問。その後原告らの本人尋問を経、１９９７年１１月１０日結審。１９９７年春に裁判長が二回替わり、証人尋問や本人尋問を実際には全く見ていない裁判官らによって、１９９８年２月２日、一審判決。緻密な論理もなく、全面的に被告側の主張を採用した、全面棄却の不当判決だった。原告全員が控訴するも、９９年１０月２８日、またもや敗訴で確定。。

連絡先
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