松永国賠 |
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原告
松永優原告代理人
石田省三郎 他3名被告
国事件の概要
1971年11月10日、沖縄で返還協定批准に反対するゼネストが行われ、そのデモの渦中、ひとりの警官が死亡した。松永氏は殺人罪で逮捕、起訴されたが、五年間の刑事裁判の末、福岡高裁那覇支部で無罪確定。提訴内容
1976年12月8日、検察官の殺人による公訴提起は、証拠の合理的判断を誤っており、違法・不当として東京地裁に1500万円の賠償と五大紙への謝罪広告掲載を要求。裁判経過
東京地裁の一審判決(79年6月)は、謝罪広告は認めなかったものの、「検察官の起訴は予断と偏見に基づいたもので違法」とし、勝訴。東京高裁(83年10月)も勝訴。しかし最高裁(89年6月)で差し戻し判決。東京高裁の差し戻し審では、92年3月26日請求棄却の判決。直ちに上告。93年10月8日、上告棄却判決により確定。最高裁の厚い壁を突き破れず。連絡先
〒365 埼玉県鴻巣市本宮町4−13
松永優 TEL0485−41−0528参考資料
<本>
「冤罪と国家賠償〜沖縄ゼネスト松永国賠裁判〜」/松永国賠を闘う会/【解説】井出孫六/緑風出版/定価2400円/1994
<刑事裁判/国賠裁判判決記録>
●刑事一審 ――懲役一年執行猶予二年
那覇地方裁判所刑事二部(1974.10.7)
裁判官:玉城栄助・永山忠彦・根間毅●刑事二審 ――無罪
福岡高等裁判所那覇支部(1976.4.25)
裁判官:高野耕一・屋宜正一・堀籠幸男
*判例タイムス三四五号掲載●国賠一審 ――勝訴(三五〇万円の賠償)
東京地方裁判所民事三五部(1979.6.25)
裁判官:土田勇・横山匡輝・石原直樹
*判例時報九三〇号/判例タイムス三八九号掲載●国賠二審 ――勝訴(国の控訴棄却)
東京高等裁判所民事八部(1983.10.20)
裁判官:倉田卓次・下郡山信夫・大島崇志
*判例時報一〇九四号/判例タイムス五一〇号掲載●国賠第一次最高裁 ――高裁へ差し戻し
最高裁判所第一小法廷(1989.6.29)
裁判官:大内恒夫・角田禮次郎・佐藤哲朗・四ッ谷巌・大堀誠一
*判例時報一三一八号/判例タイムス七〇四号掲載●国賠差し戻し審 ――敗訴
東京高等裁判所民事二部(1992.3.26)
裁判官:佐藤繁・岩井俊・小林正明
*判例タイムス七八七号掲載●国賠第二次最高裁 ――敗訴(原告の上告棄却)
最高裁判所第二小法廷(1993.10.8)
裁判官:藤島昭・中島繁次郎・木崎良平・大西勝也・(草場良八)