沖縄の後藤です。
以下友人のリポートです。
1999年12月3日(金)午前9時半すぎ、オキナワに
この1999年の有り様を世界の人々へ、また後世の世代へ
語り伝える新たな名所ができました。
本日、稲嶺・沖縄県知事と
岸本・名護市長の会談(?)が名護市民会館で開催されました。
普天間基地の移設受け入れ要請を改めて、稲嶺知事は行いました。
内容等については、いまのところテレビのニュース等では、
報道されていないようです。
午前8時より、海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会(以
下、反対協)の呼び掛けで抗議の市民、県民が
名護市民会館前に集合。
会館正面玄関にて座り込みを開始しました。
反対協は市民を無視した知事の要請中止を沖縄県、名護市に繰り返し
申し入れしました。
その結果、名護市助役への申し入れを経て、
要請開始予定の9時半頃、親川公室長から反対協事務局へ
「話し合いたい」という申し出がありました。
市民会館前で双方の調整が始まったと思いきや・・・、
この若干の混乱に乗じて
稲嶺県知事はSP、私服刑事、基地賛成派のガードに囲まれて、
玄関扉ではない大きな窓(中から、行政側が鍵を開けた)から
市民会館ホールに入場(?)。
そのまま記者と名護市長が待つ中ホールで要請を行いました。
座り込みが展開しているとは言え、扉まで進むことを
最初から選択しなかったのです。
知事は窓から、入りました。このとき、競り合いで窓が一枚割れ、
怪我をされた方(抗議者)がいらっしゃったとのことです。
要請は15分程度(も、かかってなかったかもしれません)で、
知事は退出。正面玄関や入場の際に用いた「知事専用通路」には
目もくれず、今度はホールの裏へ消えました。
知事の公用車は玄関ピロティーに駐車されていましたので、
抗議は、この車の周りを囲んでの座り込みとなりました。
もう一つ、裏口側には名護市長公用車も停まっており、
こちらのすぐそばにある扉には賛成・誘致派が人垣(?)を
作って、知事退場の花道を準備。
この車が本命かと手分けして、こちらでも座り込みを行いましたが・・・。
なんと知事は、更に裏側にある、大道具専用搬入口から車に乗り込み、
そのまま名護市を後にしたそうです。
この出入口を反対協は把握していませんでした。
しかし、島田ハルさん(日本キリスト教会・宜野湾告白伝道所)が
ここに待ち構え、お一人で抗議の声を知事に直接向けられた、とのことでした。
今回もまた、知事は市民県民の前に顔を出すことはしませんでした。
徹頭徹尾、知事は「泥をかぶる」ようです。
入場は県・公室長をおとりに、退場は誘致派の人々をおとりにしながら。
これを公務と呼ぶのかなぁ?しかも公用車を乗り捨てて。
知事が置き去りにした公用車を取り囲んで、
そのままアピール確認を行いました。
明日4日(土)、名護市役所前で
「稲嶺知事の名護市への最新鋭の海兵隊基地の押し付けは許せない!
岸本名護市長の受け入れ拒否を求める 12・4決起集会」
が開催される予定です。
また現在、行われている名護市役所前での座り込みは
7日(火)まで行われます。
ということで、オキナワにお越しの際には、
名護市民会館にある2つの稲嶺知事専用通路にご案内しますね!
以下、アピール文です。
稲嶺知事による一方的交渉打ち切りと、
岸本名護市長との会見強行に抗議する緊急アピ−ル
稲嶺知事は昨夜7時15分に記者会見を行い、普天間基地の辺野古沿岸域への移設受け
入れを要請するために、本日12月3日の朝に岸本名護市長と会見すると発表した。私
たち反対協は県の市民無視に抗議し、移設先候補地決定の撤回を求めて県との交渉を
追求してきました。
私たちは今週始めの11月29日に直接県に出向き文書で公式に交渉を始めた。『対話集
会』という形で、その経過を踏んでいたことは周知の事実だ。その後県から2回の電
話連絡を受けお互いの歩み寄りをはかってきた。昨日1回目の電話では辺野古ではで
きない事、反対協とは市長に会った後で会う事が譲れない等の強引な提案を受けた。
夕方の2回目の電話では、県の提案も含めどこまで譲歩できるか当協議会構成20団体
の幹事会で検討し、その結果を明日(3日)の朝一番で県に直接報告にうかがいます
と報告し、人数、時間、場所、発音者数などの案の検討中であることを伝えた。その
検討のため昨夜10時には緊急幹事会を召集していた。
まさに昨夜の県の記者会見直前まで、公室長を窓口として県との調整を行い、反対協
として誠心誠意、県との対話集会実現のため調整を重ねていた。
しかし、この最中に県は反対協に何らの連絡もしないまま、事実関係を歪めた報告を
盛り込んで−方的な記者会見を行った。
昨日の調整のなかで県は3日に名護市長に会い、その後に反対協と会う予定であった
ことは反対協に一切伝えず、私たちは記者会見後の県からの3回目の電話で初めて知
らされ唖然となった。
このいたずらに混乱に巻き込む県の行為は、交渉を打ち切り見切り発車することをあ
らかじめ想定した、反対協陥れの策略としか言いようがない。信義にもとる県の暴挙
は決して容認できず、稲嶺知事に対し怒りを込めて抗議する。
完全に市民の頭越しに基地を押し付ける稲嶺県政の姿勢は一貫している。もはや、稲
嶺県政不信任の世論の高まりは避けられまい。
本日の名護市長との会見は、認められない。
稲嶺知事に名護市長との会見を断念するよう要求する。
岸本名護市長には市民に混乱をもたらす会見を拒否するよう、強く求める。
私たちは名護市民、沖縄県民に対し、稲嶺知事の基地建設表明撤回と、名護市長の受
け入れ拒否を求めて立ち上がるよう、切に訴えます。
本日午前9時40分、稲嶺知事は名護市民会館の表口から入り、岸本名護市長との会見
を行った。この暴挙は、断じて許されない。
1999牢12月3日
海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会
SATOSHI GOTOU
沖縄
fwgk4969@mb.infoweb.ne.jp