大分県湯布院町の浦田です。
NBC(核兵器、生物兵器、化学兵器による攻撃を受けたことを想定した)訓練に
ついての情報をお持ちの方、教えていただけないでしょうか。
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本土で3巡目が行われている米海兵隊による155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習ですが、
この訓練の中で、「NBC訓練」という核兵器・生物兵器・化学兵器による
攻撃を受けたことを想定した訓練も行っていたことがあきらかになっています。
これについて、赤旗(9月8日)によれば、
沖縄駐留海兵隊の第12連隊第3大隊のデービッド・A・ケリー隊長(中佐)は
今年9月6日、
「(NBC)訓練は通常の防御訓練で、これまでも、どこでも
おこなっている。攻撃されることを想定し、有害物質を取り除くための
もので、防護服を着ておこなう」と説明しています。
また河北新報 (7月20日)によれば、
王城寺原でのNBC訓練について、外務省と防衛施設庁の担当者は
(1)敵の核兵器などによる攻撃に備えた「防護」が目的の訓練だった。
(2)沖縄県のキャンプハンセンでも実施していた-ことなどを口頭で伝えた
とされています。
と報道されています。
そこで、沖縄のキャンプハンセンでも実際にNBC訓練がおこなわれていたのか
確認のために、金武町の基地対策室に電話で尋ねたところ、
担当の方は「私の知る限り、キャンプハンセンでは聞いたことがない」。
また、沖縄県の基地対策室は、
「同じ件で、これまでもお尋ねをいただいたことがありますが、
口頭で米軍に確認したところ、「沖縄でもやっていた」との返事でした。
内容が本土でやられているものと一致するかどうかわかりませんが、
沖縄で行われていたものは、攻撃訓練ではなく、砲撃演習の
シナリオの一つとして、NBCの攻撃を受けたという想定の下での
演習訓練であるとの説明でした。
米軍によれば、これは一般的な演習であって
何も特別なことではないとのことでした。
施設局も米軍に問い合わせたところ、
同様の説明を受けたとのことでした」
沖縄県も金武町も、NBC訓練がキャンプハンセンでも
行われていたことは、今回、これが明るみに出るまでは知らなかったようです。
また福岡防衛施設局に、「大分県日出生台でもNBC訓練をやったのか」と質問状を
出したところ、
福岡防衛施設局はFAXで、
> 米軍からの情報によれば、日出生台演習場において実弾射撃訓練を実施した際、
> 通常の訓練の一環として核・生物・化学兵器による攻撃を受けた場合を想定し、
> 防護服を着用して訓練を実施したとのことである。
> (防衛施設局としては) NBC訓練は155ミリ榴弾砲による実弾射撃訓練の
> 一環として行われるものであり、特に問題はないと考えている
との返事がきました。
また、
「福岡防衛施設局が、日出生台でもNBC訓練を行っていたということを
知ったのはいつか」と尋ねたら、「今年8月」ということでした。
つまり、日出生台での演習がおこなわれた際には、防衛施設局でさえも
NBC訓練が行われていたことを米軍から知らされておらず、
海兵隊機関誌「オキナワ・マリン」の記事で王城寺原でのNBC訓練が
明るみに出て、初めて、福岡防衛施設局が米軍側に問い合わせをおこない、
日出生台でもNBC訓練を行っていたことがあきらかになったとの経緯のようです。
*この「オキナワ・マリン」の記事は以下のページで見られます。
http://www.usmc.mil/news98.nsf/78474d8d567cc4648525657d0064a54a/
c6e6c10e9a42d779852566d300044eab?OpenDocument
どうも、海兵隊側としては、このNBC訓練をおこなったことをこれまで隠してきてい
たのが、
今回、内部向けの機関誌の記事でばれてしまったので、その途端に、
開き直って「通常の訓練で、問題ない」と言い始めたような気がします。
米軍や防衛施設局の、
「155ミリ榴弾砲による実弾射撃訓練の一環として行われるものであり、特に問題は
ない」
との説明を認めていくと、
今後、際限なく他の演習がリンクされていくのではないかとの懸念も尽きません。
なんとかこのようななし崩し的拡大はくい止めねばならないと
思うのですが、そもそも、この「NBC訓練」というのが
実際のところどういうものなのか、
どういう問題がそこにあるのか、よくわかりません。
どなたかNBC訓練についての関連情報をお持ちの方、
おられましたら、おしえていただけないでしょうか。
(あるいはこれまでのkeystoneでの投稿の中ですでに話題にされたことが
あるようでしたら、その番号を教えていただけますと幸いです)
どうぞ、よろしくお願いします。
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浦田龍次(うらたりゅうじ) Ryuji Urata
〔e-mail〕 yufukiri@fat.coara.or.jp
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