Date: Wed, 01 Sep 1999 00:08:19 +0900
From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 1839] 岩手F16墜落事故報告書
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 時代劇の「印篭」でもあるまいし、安保をかかげればなんでも引き下がるとでも思っ
ているんかしらね。古いね。国が勝手に決め勝手に解釈運用している約束にすぎない。
市民権を得ているとは言い難い。軍事基地があると「住人の安全」が脅かされることが
ますます明白になる。この国の人殺しへの加担ぐあいも見えてくる。
 
 
 岩手県で1月21日に米空軍三沢基地(青森)F16戦闘機が空対空訓練のために移
動中、釜石市山中で立ち木に接触、墜落炎上した事故の報告書から、東北地方北部を南
北に貫く米軍の飛行ル−トが確認された。岩手県上空で空対空迎撃訓練の低空飛行が常
時計画されている疑惑判明(パイロッットが「慣れたポイント」と報告)。高度も日本
の航空法で定められた150M(山間部、市街地は300M)を下回っていた可能性も
示唆。

 増田寛也・岩手県知事は27日「県内上空における低空での飛行を避ける」ことを、
米国側に働き掛けるよう、高村正彦外相に要望書を提出。外務省林肇日米地位協定室長
「わが国は日米安保体制の下で、わが国と極東の安全確保を図っている。米軍の低空飛
行は必要」とし、要望書は「(米国側に伝えるか否かは)内容を見てから検討する」。
飛行訓練などに関する情報提供の窓口を、国として一本化してほしいとしたのに対して
「可能なかぎり外務省として対応したい」。所属不明機の調査については「米国に照会
した上で回答」
                (朝日、河北28日)

 地位協定でも危険な地上攻撃訓練や空対空迎撃訓練などで米軍に提供されている訓練
空域は本土では海上上空の一部。

8月中旬、1月のF16墜落事故の「米軍事故報告書」を三沢市議の伊藤裕希さんが、
三沢市の情報公開条例に基づいて入手し、市民団体等が翻訳・分析。リムピ−スのHP
に提示されていますので内容は省略します。英文は軍事用語や略語が多く、専門家の手
でも時間がかかりますが、今後詳しく分析されれば、いりくんだ地形と変わりやすい気
象状況のなかで、命令に従わなければ最高刑が死刑となっている規律を持つ米軍のパイ
ロットがいかに苛酷な任務を課せられているかも含めて、低空飛行の実態が明らかにな
るでしょう。

 この400ペ−ジ近い貴重な報告書は、米軍から5月27日外務省に提出され、外務
省が「仮訳」として短い翻訳(A4版2枚)を添えて同日県庁や市役所に届けられたが
、本文(英文)は誰にも読まれる事なく書庫に眠った。
 報告書を提出する前の5月17日には、岩手県庁知事室で、増田寛也同県知事を表敬
訪問した在札幌米国総領事館のマイケル・メザ−フ総領事が「人為的ミスでした」と事
故原因を明示。

 青森県行政特別対策室担当者(米軍三沢基地との連絡調整)「報告書は読んでおらず
、内容はわからない。軍事用語があって内部での翻訳は困難。翻訳代は高額で外部発注
も難しい」「読みたいと思うが日常業務があり難しい。対応に関して今も上からの指示
はない」(24日)
 三沢市基地対策課では「基地がある以上入手する必要がある」と考え、外務省に要求
、6月中旬入手。しかし「英文のうえに文書が大量で、ほかの行政区域の事故だから」
 岩手県も翻訳された「仮訳」を読んだだけ。

 米軍は96年の日米合同委員会での合意に基づき、事故調査報告書の日本側への提供
を続けている。委員会で日本側が「世論の関心もある」と情報開示を求め、米軍側も「
よき隣人関係」を意識して応じたといわれている。

 自治体担当者は「外務省に分析してもらわなければ手に負えない」
 増田岩手県知事は23日同省に内容の分析を要請したが、同省日米地位協定室では「
客観的な資料を出している。地方の自治体だから英語が読めないというのは通用しない

 三沢市議「自分も英語は苦手だが、やらなければと思った。自治体が英語だから読め
ないというのはお粗末すぎる。そんな姿勢では住民の安全など守れるわけがない」

 三沢基地所属の第35戦闘航空団にはWW(ワイルド・ウイ−ズルズ「野良イタチ」
の意)任務が与えられている。敵のレ−ダ−基地などの地上施設を攻撃することが主な
任務。91年1月の「砂漠の嵐」作戦で、イラクの防空システムを破壊したのもWW部
隊。

 米軍はHPで「戦闘では敵機を倒すために多くの航空機が高度30メ−トルの低さを
高速で飛ぶことになる」と低空飛行訓練の必要性を強調。事故報告書でも「飛行隊全体
の経験度が低下していると思う」とし、同隊は今回の事故後、低空飛行訓練をさらに重
視することを決めた。
 米軍準機関誌「星条旗新聞」は13日、日本や韓国に展開する太平洋空軍のF16戦
闘機事故率が、米空軍全体の平均を上回っていると報じた。
              (朝日青森版8月28・29日)

高知県沖で1月20日、米軍岩国基地所属のFA18戦闘攻撃機が墜落した事故につい
て外務省は26日、事故機は空中給油訓練の最中に、別のFA18に接触して墜落した
パイロットによる操縦ミスが原因と発表。(朝日28日)

 運輸省と防衛庁は26日三沢・小松・徳島・美保・丘珠に加えて、空自百里基地(茨
城県)を自衛隊機と民間機が相乗りする共用飛行場とすることを決定。総事業費250
億円、調査費1億円計上、2002年着工予定。(読売27日)



 
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