From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
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 Date: Sun, 22 Aug 1999 17:55:14 +0900
 Subject: [keystone 1809] 働く武装集団
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日本では米艦船のほうが人気はあるようだが、国民の税金でやってんだ。ただ見じゃな
い。

海上自衛隊のミニ観艦式が各地方隊単位(佐世保地方隊を除く)で展示訓練
艦艇65隻、陸・空自機を含む航空機52機が参加。体験航海に計約4万1500人。

(「朝雲」8月19日より)

【大湊地方隊(むつ市)】7/9〜11 
「マリン・フェスタ'99 IN 石狩湾」
艦艇15隻=護衛艦7隻、掃海艇2隻、潜水艦・潜水艦救難艦・補給艦各1隻、ミサイ
ル艇3隻
航空機8機=HSS2B哨戒ヘリ3機、P3C哨戒機3機、F15J戦闘機2機
乗艦(10、11日)=約5000人、約6時間
航空機の展示、潜水艦の浮上潜航、護衛艦の空砲発射、ミサイル艇3隻の水中翼航走な

【舞鶴地方隊(舞鶴市)】7/24〜25
美保湾
艦艇12隻、航空機5機、隊員約2200人
乗艦=約1万7000人
SH60J哨戒ヘリの発艦、各艦「敬礼」(航行)、潜水艦の信号弾発射と急速浮上・
水上航行、航空機の展示飛行、救難飛行艇の離着水、ボフォ−ス対潜弾発射、5インチ
砲空砲発射、F15J要撃戦闘機2機の旋回飛行と超低空飛行、SH60Jヘリ艦艇超
接近飛行など
観客「やっぱり本物の迫力は違う」

【呉地方隊(呉市)】7/17〜18
「シ−ペンジェント'99 イン ナニワ」大阪湾
水上艦艇約25隻、潜水艦2隻、航空機21機
乗艦=約9500人、9隻
各艦「敬礼」、潜水艦航行、掃海艇係維掃海、MH53Eヘリ航空掃海、HSS2ヘリ
洋上救難、遠隔操縦掃海具(SAM)航行、US1救難飛行艇低空飛行で離着水、護衛
艦の戦術運動・空砲発射、エアクッション艇(LCAC)の航走など
 

【横須賀地方隊(横須賀市)】7/31〜8/1
「駿河湾 マリンフェスタ'99」清水港
護衛艦7隻、掃海艦艇4隻、補給艦1隻、潜水艦1隻、航空機8機
乗艦=約9960人
各艦「敬礼」、航空部隊編隊飛行、艦艇上空飛行、F15戦闘機2機の2航過・ブル−
インパルス編隊飛行、SH60Jの発艦、潜水艦のドルフィン、水中処分隊の機雷処分
、US1A離着水など
 

野呂田防衛庁長官は、「戦後五十数年、両国の国防担当大臣が詳細な文書を交換するこ
とはなく、今回防衛協力の覚え書きを交わすことは画期的なこと。意味のある訪問にな
るだろう」「北朝鮮に発射を思いとどまらせるような、具体的な話し合いをしたい」と
意気揚揚と出かけ、セルゲ−ネフ国防相に「(TMDを)導入する場合は透明性と信頼
性を失わないことが大事で、その点を言葉ではなく行動で示してほしい」とクギを刺さ
れてきましたが、長官は衆院秋田2区選出。ロシア行きの前に故郷に墓参のため「お国
入り」して票田にしかっとアピ−ル。14日秋田市内ホテルで記者会見。
大館能代空港の東京線(現在1日1往復)について2往復化の実現を約束し、日本海沿
岸東北自動車道については「5、6年で開通できるよう、建設省や道路公団に働き掛け
る」など。
そして2001年「秋田ワ−ルドゲ−ムズ2001」のパラシュ−ティング競技(大潟
村)に防衛庁として輸送用大型ヘリコプタ−(CH−47G、55人の輸送可能。)2
機と通信器材の提供、隊員十人を派遣する方針表明。「寺田知事から再三要請を受けて
いた。防衛庁としても競技に全面的に協力したい」(秋田さきがけ・河北15日)
 無償貸与だというが、ただほど高いものはない。
 

 国連では89年から今年まで「国連防災の10年」だそうで、今度「防災シンクタン
ク」なるものが設立されるとのこと。決議案を出したのは、約20ヵ国。日本やエクア
ドル、中国、メキシコ、インドなど「災害大国」。「過去10年の活動経験を生かし、
国連に常設防災機関を作ろうとする画期的な試み。欧米先進国の賛同も得ており、自然
災害の被害を最小限に食い止めたい」(毎日7月28日)

 この国の武装集団の「防災」の取り組みも派手なようです。
 自然災害も有事のうちではあるけれど、有事立法となると「有事に対処するための法
制度を定めた法律、またはそれを制定することをいう。事態に迅速かつ協力に対処する
ために、権力の集中と広範な人権制限を伴うことが通常。」(広辞苑)となる。「米軍
が給水を求め、地方自治体が断ったとき、厚生大臣が命令できる」なんていう地方分権
一括法も1種の有事立法だけれども、「本命」はこれから。そうなると沖縄の特措法の
最高裁の「安保は国益、したがって公共の利益になるから、基本的人権尊重の第13条
や、財産権擁護の第29条の違反にならない」なんて判断が当たり前になる。今の憲法
だと違憲だが。
 「国会の議論や世論の動向を踏まえて対応すべき」を削除して、有事法制は「研究に
とどまらず、法整備が望ましい」とした99年度防衛白書。自衛隊は「整備の時代」か
ら「運用の時代」へ。
 45年も居候していると、自衛隊も違憲的存在だなんてことは政府もトンと念頭にな
いよう。仲良くやるというが、お互い権力組織。ひさしを貸して母屋を取られるのでは
という心配もなきにしも非ず。
 自衛隊と海保、自衛隊と警察、そして防災と言う名で消防・自治体と共同治安訓練。

 防衛庁は9月1日の「防災の日」に陸海空の各自衛隊を統合する総合幕僚会議主導の
「自衛隊統合防災演習」を机上実施。同会議の権限は防衛・治安出動時に限られていた
が、今年3月の改正防衛庁設置法の施行で、大規模災害、PKOでも統合調整が可能と
なった。
 政府がまとめた「南関東地域震災災害派遣計画」(自衛隊8万人、航空機280機、
艦艇50隻など派遣)を活用。「陸海空」一体の災害派遣体制の確立を目指し、演習で
統幕会議の調整力と各自衛隊幹部の連携や対応力を高める。演習に実際の部隊は参加し
ないが、「南関東に震度6程度の直下型地震が発生」という想定以外は内容は明らかに
されていない。
 防衛庁幹部「最初の試みであり、無難に終わらせるのではなく、むしろ運用上の問題
点をさらけだし、今後の研究課題を防衛庁・自衛隊全体で共有していきたい」
               (産経8月18日)

 東京都と防衛庁は首都圏7都県市の合同訓練を兼ねた都の総合防災訓練に陸海空総数
500人規模の自衛隊員が参加することで合意。全国的にも過去最大規模の自衛隊出動
。昨年までは200人強。小渕首相も陣頭指揮に参加。
 海上輸送訓練も同時に実施。「帰宅困難者対策訓練」など。ヘリコプタ−を含む航空
機14機、トラック・ジ−プ型車など50台、護衛艦1隻出動。
 石原知事が7月小渕首相と会談。「来年中にも自衛隊の能力を全面的に活用した避難
・救助訓練を行いたい」。また水害などでの避難・救出活動における、警察・消防・自
治体と自衛隊との連携強化の必要性も指摘。都が自衛隊の積極参加を要請し協議してい
た。
                 (読売8月17日)

 
 警察官職務執行法準用や自衛隊の武器使用基準(ROE)策定の是非論は後回しで

 防衛庁8月21日、不審船(など)に対応するためと海自に特別警備隊と情報本部を
新設する方針を決め、8月末の2000年度予算に必要経費を概算要求。(同日、TM
D研究費約21億円要求も。本年度予算約9億6千万。納税者としてはもったいないの
一言につきる)
 すでに、防衛庁では、相手に危害を加えず停泊させる目的で、スクリュ−を狙う12
.7ミリ機関銃などを配備する方針を決定。

 
 特別警備隊
 計60人、2小隊。本部は広島県・江田島。自衛艦隊の下に所属。
 任務は@武器解除による無力化A乗船B制圧
 乗船−@ヘリコプタ−からの降下A高速ボ−トからの乗船B水中からの接近
 隊員は防弾チョッキ装着、機関銃・拳銃・ガス銃・せん光手榴弾などを携行。停船目
的と同様、警察官職務執行法を準用
 具体的な乗船、武装解除のノウハウは来年度、米国へ要員を派遣して取得
 
 情報本部「緊急・動態部」
 陸海空各自衛隊がとらえた不審船、ゲリラなどの動きをリアルタイムで一元化し分析
して情報機能強化
 @不審船舶の侵入やゲリラ上陸などが同時平行的に起きた場合、情報を瞬時に一元化
 A米国からの情報を交えた総合的な判断
 B集約した情報の蓄積で不審な動向を時系列把握
「(現在は)現場からの時々刻々の動きは各自衛隊が縦割りで報告し、時間差などがあ
る」(防衛庁筋)

 警察官職務執行法は「正当防衛や緊急避難などを除き、人に危害を与えてはならない
」と規定
 「(相手と対峙した場合)この規定を準用すれば、先制攻撃で負傷を受けて反撃でき
ない」(自民党国防族議員)
               (河北、秋田さきがけ22日)

 周辺事態法の施行日は25日。防衛庁は同法施行後、周辺事態での自衛隊の武器使用
携行基準を定めた訓令の策定に着手。
 調整メカニズムには宮内庁を除く全省庁が参加。医療=厚生省、難民・出入国管理=
法務省、在日米軍基地整備=警察庁、電波周波数の割り当て=郵政省、物資調達=防衛
施設庁と通産省、民間空港・港湾の一時使用=運輸・自治両省、騒音問題=環境庁など
。9月頃アメリカと相談。



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
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