Date: Fri, 23 Jul 1999 20:58:33 +0900 (JST)
X-Sender: nasubi@po.jca.apc.org (Unverified)
Mime-Version: 1.0
To: keystone@jca.apc.org
From: nasubi <nasubi@jca.apc.org>
Subject: [keystone 1716] 【至急】プロバイダへの盗聴法案反対要請
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 1716
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

山谷労働者福祉会館のなすびです。

 僕も会員である市民組織JCA-NETが、他のプロバイダと共同で、盗聴法案反対の要
請書を参議院と関係省庁に出すことになりました。一つでも多くのプロバイダに賛同
していただきたいので、皆さんがご利用のプロバイダ宛に、下記の文面を送っていた
だけないでしょうか。
 特に、中小プロバイダから、この法案への懸念が多く聞かれるとのことです。

 集約は7月24日(明日!)ということなので、大至急宜しくお願いいたします。

--------------------------(ここから)---------------------------

 私は、貴社を利用させていただいているユーザーです。
 現在参議院で審議されている盗聴法案(通信傍受法案)には、インターネット・ユ
ーザーのプライバシーを侵害する危険性があると、非常に強い危惧を感じています。
この法案が成立すれば、プロバイダは盗聴への協力を余儀なくされるとのことです。
 この法案に関し、プロバイダが協力して要請書を提出し、反対を表明しようという
取り組みがあることを聞きました(下に要請文案転載)。貴社におかれましても、ユ
ーザーのプライバシー保護のために、この法案に反対する要請書にご賛同いただけま
すよう、宜しくお願いいたします。

*********************************

インターネット関連で働くみなさまへ

       JCA-NET セキュリティ委員会
         担当 印鑰  智哉(いんやく ともや) <tomo@jca.apc.org>

現在、国会で審議されているいわゆる盗聴法(組織的犯罪対策法)案はわれわれ
インターネットサービスプロバイダ(通信事業者)として、あるいはインター
ネットを職業の道具として使っている人間としての日々に大きな影響を与える
可能性があります。

残念ながら、こうした業者の声は現在の国会の論議に反映されておりません。そ
こで私たちは声を集めて、参議院法務委員会および国会関係者に提出することを
企画いたしました。

ぜひ、みなさまの組織あるいは個人としてこの声明にご署名いただきたいと存じ
ます。ご多忙の中、恐縮ですが、以下の要請文に目をお通しいただき、ご署名い
ただける方は desk@jca.apc.org までメールいただければ幸いです。メールを
いただいた場合、こちらの側からメールで返信させていただき、そのメールを再度、
返信メールを受け付けたことを持って、署名いただいたことの確認とさせていた
だきたいと思います。

文章の至らぬところなど多いかと存じますが、事態の緊急性に鑑み、ご署名いた
だけることを切に祈っております。

なお、この盗聴法案がはらむ危険性については、下記サイトにてまとめてあります。
ご利用いただければ幸いです。
http://www.jca.apc.org/privacy/
 

[要請書の送付先/提出先/賛同の公開]

要請文は参議院法務委員、法務省、通産省、郵政省に提出いたします。提出日は
7月26日を予定します。

原則として、賛同者の方のお名前は明示して提出いたします。どうしても名前は
出せないが賛同されたいという場合には匿名○○名、という形にまとめさせてい
ただきますので、その旨をお書きください。

この上記議員、機関の他、マスコミおよびWeb ページなどへの一般発表も予定し
ております。マスコミ発表でも名前の公表に不都合のある方はその旨も明記いた
だけますようお願いいたします。

今回は業界からの声ということで、個人の資格でのご賛同いただける場合、業界
での関係がわかりやすい肩書きを書いていただけると大変幸いです。
 

[賛同期限]
確認の必要がありますので、7月24日までにメールで desk@jca.apc.org にお
送りください(送付後、確認メールの再送付をお忘れなく、お願いいたします)。

署名欄
お名前 _________________ (個人・団体)
(政府各機関・議員への名前の公開 可/不可、マスコミ一般への名前の公開 可
/不可)
肩書き __________________________________
(政府各機関・議員への名前の公開 可/不可、マスコミ一般への名前の公開 可
/不可)

-------------------------------------------------------------------

                                 要請文

参議院各法務委員殿
法務省殿
通産省殿
郵政省殿
 

今回、国会に上程されているいわゆる盗聴法(通信傍受法)案は、わたしたち通
信事業者の営業活動や経営に多大な影響を与えるものですが、法案の内容やこ
れまでの法案の審議を拝見するにあたり、いくつかの疑問を抱かざるを得ません。
参議院における当法案の審議にあたり、以下の問題点につきましても深くご検討
の上、審議を進められるよう心からお願い申し上げます。

1.  今回の盗聴法案では従来のアナログ電話とインターネットのさまざまな通
信の区別がなく、事実上、インターネットを使ったあらゆる通信の盗聴が可能
です。本来の捜査とは無関係な情報の漏洩や、通信事業者内部の情報の漏洩
が発生しないようにする技術的な歯止めが規定されていないことを憂慮します。

2.  通信事業者は、捜査協力が義務づけられていますが、通信事業者は電気通信
事業法により電気通信事業者として顧客の通信の秘密を守ることが求められてい
ます。通信事業者の多くは、一般企業のサーバーを預かり、あるいは一般企業に
対してルーティングを行っています。通信事業者が使用する専用線には、顧客企
業のビジネス情報が大量に流れており、その漏出は顧客企業にとって不利益また
は不安であるだけでなく、通信の秘密が保護されない通信は、利用者の不信を招
き、ひいてはインターネットの健全な発展を阻害するものではないかと憂慮しま
す。

3.  盗聴への協力のためには、通信設備の操作やアクセスの権限を提供する必
要がありますが、その結果として捜査担当者にシステムの自由な制御が可能に
なってしまいます。盗聴法案では立会人が義務づけられていますが、システム
の操作を知らない立会人が捜査担当者による操作内容をチェックすることは不
可能であり、顧客の情報保護はもとより、通信事業者の業務情報、内部情報の漏
洩やシステムのセキュリティ上の問題が発生しかねないことを憂慮します。

4.  今回の盗聴法案は、特に通信事業者の営業活動や、経営と深く関わる法案で
あるにもかかわらず、インターネット業界や利用者などの意見の十分な聴
取が行なわれていないことを憂慮します。

5.  法案では、電気通信事業法による事業者も、一般企業、組織も、通信事業
者として同等に扱われていますが、電気通信事業法による通信事業者は顧客に
対する法的な義務が存在します。盗聴捜査に通信事業者が協力したことによる顧
客からの法的な損害賠償などに関し、トラブルが発生しかねないことを憂
慮します。

6.  通信事業者が義務づけられる盗聴への協力にかかるコストは、通信事業者
の負担とのことですが、人件費や専用のハードウェア、ソフトウェアなどの設置
が求められた場合の補償に触れられていない点を憂慮します。
 
 

以上

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
なすび<nasubi@jca.apc.org>
 山谷労働者福祉会館 活動委員会  東京都台東区日本堤 1-25-11
  電話:03-3876-7073 FAX:03-3876-1869
☆★☆  盗聴法を含む組織的犯罪対策三立法に反対します ☆★☆
          http://www.jca.apc.org/privacy
☆★☆ 日雇・野宿労働者に就労・生活の保障を! 原発被曝労働拒否!☆★☆
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 1999年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

  • キーストーンメーリングリスト 目次