Date: Sun, 27 Jun 1999 12:11:08 +0900
From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 1612] 国旗国歌法案29日審議入り
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指導要領の「前倒し」、「法案」の先取り。
25日各紙の「教科書検定」の見出し

朝日:日の丸・君が代記述徹底求める
読売:国旗・国歌と明記促す
毎日:「国旗」「国歌」教科書に明記
産経:国旗・国歌に否定的記述
河北新報:「厳格検定」変わらず
秋田さきがけ:「日の丸・君が代」尊重徹底
 

 「日章旗を国旗、君が代を国歌とする」だけの法案で「規定」がないということは、
どう「解釈」しても違法にならないということ。官僚の英知かね。この国の「契約」は
サインではなく「大和魂」で成立する。
地方公務員も悪法といえども「法」を守る義務を課せられる。

 
 「連日衆院内閣委で審議、参考人聴取1日、3ヵ所程度での地方公聴会、半日程度の
衆院文教委員会との連合審査、6月29日趣旨説明、7月6日には衆院通過」
これが政府のいう「国の基本にかかわる問題の慎重で十分な審議」の内容。しかも意見
は「聞き置く」が「国対レベルで詰めさせてもらいたい」
 
 
 24日の衆院議院運営委員会理事会で、国旗国歌法案を29日の衆議院本会議で野中
広務官房長官による趣旨説明と質疑を行うと表明。
政府・与党は、7月6日前後の衆院通過を目指している。

「国の基本に係る問題だけに圧倒的多数で成立させたい」(自民党国会対策委員会幹部
)「7月6日くらいに出口が見えればありがたい(7月6日にも衆院内閣委員会で法案
採決、小渕首相が訪中に出発する8日までに衆議院通過を図る考え)」「(審議につい
て)できるだけ幅広く委員を派遣して地方公聴会をやらせてもらえればと思っている。
学校現場で日の丸・君が代をどう扱っていくかは関心が高いので衆院内閣委員会と文教
委員会の連合審査も行いたい(6日まで土、日を除く連日衆院内閣委で審議。この間に
参考人聴取1日、広島、沖縄、長崎県など3ヵ所程度での地方公聴会、半日程度の衆院
文教委員会との連合審査)」「(内閣委での)現場中心主義はもちろんだが、国の基本
に触れることなので国対レベルで詰めさせてもらいたい」(自民党・古賀誠国会対策委
員長、25日国会内で記者団に)

 民主、共産、社民も審議入りは了承したが、25日衆院内閣委員会理事懇談会で、既
に付託済みの国家公務員法改正など二法案を優先審議するよう要求。28日に再協議。

菅さんは、「国民」に責任転嫁

民主党
24日夕の政調審議会で@賛成の方向で党の態度を決める。A国会で十分な審議を行い
、国民的合意形成に努力する−とした同党「国旗・国歌問題プロジェクトチ−ム」(広
中和歌子座長・3月に結成・議論6回)の座長報告を了承。同チ−ムは「日の丸、君が
代を認める意見が半数を超していた」と指摘。同審議会で12人中明確に反対したのは
1人。「法案に反対すべきではない。賛成の方向で党としての態度を決定すべく議論を
お願いしたい」(座長報告)

29日の常任幹事会、30日の総務会で党としての最終方針を決定する予定。

同党若手議員でつくる「ダッシュの会」の松沢成文・代表世話人らは24日午後、羽田
孜幹事長に対し、国旗国歌法案の採決で党議拘束を外すよう要請。「議員個人の思想信
条にかかわる話でもあり、多様性の中で統一を図るという新しい政党の姿として、積極
的に党議拘束を外すべきだ」(松沢氏)「理解できる発想だ。現在、政調などで議論し
ており、そう遠くない段階で決めたい」(羽田氏)
「賛成方針を決めたうえで外してもよい」(執行部)

菅直人代表「必ずしも審議が始まるまでに最終的な結論を決めておかなくてもいい」(
23日記者会見)「日の丸・君が代が国旗・国歌として定着していると、民主党は認め
ている。法制化については国民の合意そのものが重要で、国民が『良い』という流れに
なればそれに沿っていけばいい」「(党議拘束については)もう少し様子をみて判断し
たい」(25日、日本評論家協会月例研究会の講演)

鳩山由紀夫幹事長代理「慣習法で十分」「日の丸・君が代は好きだが、法制化は反対だ
。(日の丸・君が代に対する)反対運動を盛り上げ、校長先生たちを一層悩ますのでは
ないか」(25日、北海道苫小牧での後援会集会で講演)
 

社民は党見解を「転換」

社民党
法案の廃棄を求める立場を改めて表明

25日の臨時三役会議で、「国民の間にも定着している」と「君が代」を容認した、村
山富市政権当時の旧社会党臨時大会(94年9月)の党見解を転換し、否定する立場を
明確にする新見解をまとめた。

「君が代は、政府見解で象徴天皇と置き換えてみても、旧憲法下で天皇の世とされてき
た歌詞の意味に変わりはなく、国民主権の現憲法の精神にふさわしいものとは認めがた
い」「法制化は(学校現場での)強制をさらに強めるものであり、個人の内心の自由に
立ち入りかねない」
「(日の丸は「国歌の標識として取り扱われてきた」が)平和国日本の象徴としての意
味を持つ国旗とするには、過去の侵略戦争、植民地支配への反省が内外に宣言されなけ
ればならない」

      (「朝日」「読売」「産経」「毎日」「河北新報」6月25、26日)
 

で、その法案が付託される内閣委員会の委員長が自民党の二田孝治さんで、秋田県出身
議員(東北比例区)。事務所は秋田市だが天王町出身のお方。

30日にも委員会審議に入る「見通し」となったというわけで
「この法案は唐突に出てきた問題ではなく、21世紀までに決着しておくべきことだ」
「国づくりの根幹にかかわる問題を担当させてもらって、いい勉強になる」と意欲満々
とのこと。

「個人的な見解」と前置きしたうえで、「確かに、太平洋戦争で国民が大きな犠牲を払
うなど、二十世紀にはいろいろなことがあった。日の丸・君が代は軍国主義や、左右の
イデオロギ−対立の中で、国民の一部にアレルギ−が残っているが、次の世紀までには
払拭していくべきだ。それには、あいまいな習慣法にとどめず法制化することが必要。
政争の具にしてほしくない」
また、「委員長としても慎重審議を心掛け、与野党の意見を十分聞きたい。また、多く
の国民の意見を聞く必要もある。大いに地方公聴会を聞きたい」と「配慮」も忘れず。
 そして、本会議の趣旨説明に対しての自民党の代表質問は、同県大曲市出身で自民党
国対副委員長の御法川(みのりかわ)英文さん(東北比例)の予定。
                 (「秋田さきがけ」6月26日)

委員長がこの程度の認識というか、だれかさんの受け売りというか、まあ、遺族会あた
りの意向を意識している面もあろうが。あまり不作法な判断をしてくれないように頼む
よ。
25日、共産党県議と同党委員会らが学校現場での押しつけをしないことを秋田県に申
し入れたのに対し、小野寺教育長は「日の丸・君が代問題を討論することはいいことだ
と思う」「この問題で教職員や生徒を差別することはしない」としたとのこと。
              (「赤旗」26日)

 「日の丸・君が代」の掲揚・斉唱率100%の当県は、お互い正面から向き合わず、
当たり障りなくしているだけ。教頭試験ではしっかり「踏絵」の材料にはされているら
しいが。そしてここ数年で着実に「斉唱」が「定着」してきたね、小中は。保護者が驚
いてるもの「教育とはオソロシイ、上の子の時と式の雰囲気が全然ちがう」と。
89年指導要領改定「国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するものとする」
職員会議でも「不毛の論議」となおざりにしてきたツケは高い。

 政教分離、家父長制、ジェンダ−・・・、考えなきゃならないことがありすぎてめま
いがする。「君=天皇」としたはいいが、国民がかかえる矛盾を「解決」できるほど政
府に見識があるかどうか。
 

 二田孝治
  東京都千代田区永田町二丁目1−2
    衆議院第2議員会館508号
    TEL 03−3508−7508
    FAX 03−3502−5262

 参考までに(「朝日」25日)
6・28 中央省庁改革・地方分権一括両法案(参院特別委で質疑再開)
     住民基本台帳法改正案(参院本会議で審議入り)
  29 国旗・国歌法案(衆議院本会議で審議入り)
     組織的犯罪対策三法案(参院法務委で質疑)
7・ 1 国旗・国歌法案 (衆院内閣委で総括質疑?)
     憲法調査会設置のための国会法改正案(衆院本会議で採決?)



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
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