Date: Tue, 15 Jun 1999 17:07:26 +0900
From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 1568] 日教組大会決議
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日教組定期大会(川上祐司委員長)で、6月12日国旗国歌法制化に反対する決議を採
択。

 日の丸・君が代の学校現場での取り扱いについては、「卒業式、入学式での強制に反
対する。文部省に対し、掲揚・斉唱率の全国調査などによっていたずらに対立を増幅し
ないよう求める」との執行部の見解を示した。
 文部省学習指導要領については、昨年度までの運動方針と同様、「教育課程編成の大
綱的基準」として認め、95年以来の文部省との協調路線は変えない姿勢。

 大会では、国旗国歌法案に対して「国民を戦争に動員するシンボルにするのが狙い」
などの意見が相次いだが、この問題について執行部では、法制化反対は、「教育政策」
の項目ではなく、盗聴法(通信傍受法)案反対などの政治闘争課題の「組織政策」の中
に位置付けることで、「路線」の整合性を図った。

 自民党との関係についての執行部の見解は「『つかず、離れず』の関係を今後も維持
していくことが現実的にはプラス」と同党との定期協議を継続する意向を表明。
 川上委員長「運動方針の修正要求が昨年よりも減り、執行部と地方との距離が近くな
った印象だ」(大会後記者会見)
 森山真弓元文相・自民「組織の一部は今なお旧来の思想を変えないままのかたもいる
」(来賓あいさつ)
 文部省「(協調関係に大きな変化はないと見るが)注意深く見守る必要がある」
                (6月13日「朝日」「読売」)

「差別増幅装置」国旗国歌法案について、民主と公明の姿勢

民主党は党としての賛否の対応はまだ決めていない。羽田幹事長は14日の記者会見で
「個人の思想や信条の問題であり、無理に(党議)拘束することなのかどうか、議論が
あることは承知している」と述べ、採決の際に党議拘束をはずし、各議員の判断にゆだ
ねる可能性を示唆。

公明党は、13日のフジテレビの報道番組では「支持母体の創価学会はいろいろ意見を
持っていると思う。ただ、国家の基本にかかわる問題だから、私どもは政治の立場で結
論を出したい」と語り、十分な審議時間を確保できれば今国会での決着を容認する考え
を示したが、法案の賛否には触れず。

14日には、賛成する方針を固めたことを複数の幹部が明らかに。「政府・与党が今国
会の大幅延長方針を決めたことから、十分な審議時間が確保できる」と判断。@沖縄、
広島などで開催を求めている地方公聴会や、国会への有識者の参考人招致に自民党が応
じる意向を示している。A自公連携強化のために避けて通れない課題−として賛成方針
を固める。
 神崎武法代表らが15日から、若手議員らの消極論を説得に当たる方針。
        (6月15日「朝日」「読売」「秋田さきがけ」)
 

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憲法改悪を許さず
平和・人権・環境・民主主義の確立をめざす決議

 日本国憲法は、戦争放棄・平和主義・基本的人権の尊重、主権在民を理念とし、平和
の道しるべとして、日本の戦争への加担を許さず、日本の軍国主義化への傾斜を防いで
きた。また、国民の生活のよりどころとして、戦後民主主義や民主教育の基盤を作り、
人権文化を育ててきた。

 しかし、いま、その憲法を空洞化し、改悪する動きが急になっている。
 第145通常国会では、戦争協力法である新ガイドライン関連法が可決・成立した。
これは、アメリカの戦争に後方支援として自衛隊が協力・加担するものであり、また、
自治体や民間施設の協力を強要するもので、そこに働く労働者はもとより、生活するす
べての人々の生命を危険に追いやるものであり、明らかに憲法に違反するものである。

 また、政府は、憲法で保障する基本的人権やプライバシ−を侵害する組織的犯罪対策
法(盗聴法)を衆議院において、自・自・公で強行採決し、また住民基本台帳法改正案
を今次国会で成立させようとしている。
さらに、「日の丸」「君が代」の「国旗・国歌」法案を閣議決定し、国会に提出した。
この問題は、憲法の定める思想・良心の自由、信教の自由、主権在民などはもちろん歴
史認識にも深く関わるものであり、幅の広い慎重な論議が必要である。私たちの慎重審
議の要求にもかかわらず、拙速な政府の動きを許すことはできない。自由な考えや討論
を権力や暴力で封じ込めようとする動きの中、教育現場ですでに被害者も出ている。私
たちはこうしたことを深く憂えるとともに強い憤りをもつものである。

 私たちは、平和と真理、正義を希求し、人間を育てる教育という場で働く教職員とし
て、私たちは、戦争によって、子どもたちの未来を奪うような危険な動向を許すわけに
はいかない。

 私たちは、朝鮮戦争が勃発した緊迫する中で、戦争に加担した痛恨の思いを込め、「
教え子を再び戦場に送るな!」のスロ−ガンを高らかに掲げた先輩の意志を引き継ぐ。
 平和・人権・環境・民主主義を脅かす動きを阻止するため、今こそ、憲法を学び、教
え、そして暮らしに生かす運動を力強くすすめる。アジア・太平洋地域の教職員をはじ
め多くの人びとと一層の連帯を強め、平和と民主主義を創り出す運動にとりくみ、国際
平和を確立し、子ども達の未来を確かなものにしていく。
 以上、決議する。

              1999年6月12日
              日教組第86回定期大会



 
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