初めておたよりさせていただきます。
私は大阪の高校教員で吉田正弘といいます。私たちは、広島の校長自殺と「日の丸・君が代」の法制化をきっかけに、このままではとんでもないことになるとの危機感を深め、「日の丸・君が代の強制、法制化に反対する署名運動」を4月の末から始めました。大阪を中心とする教職員、保護者、さまざまな市民運動のメンバーが呼びかけ人になっています。
私たちの運動はまだローカルで、十分な広がりをもつに至っていません。しかし情勢は再び今国会での法制化が問題になるところまで緊迫してきました。多くの皆さんにご協力をお願いする目的でメールを送らせて頂きました。
「日の丸・君が代」の法制化に反対し、
学校への「日の丸・君が代」強制の中止を求める署名 文部省による「日の丸・君が代」の卒業式・入学式への権力的押しつけは、ついに広島県立世羅高等学校校長を「死」に追いやりました。文部省の直接「指導」によって、広島県教委は校長に対する「職務命令」を出し、ついには「君が代」斉唱ができないなら「退職するか降格を覚悟せよ」と校長を一人一人脅すことまでしました。「命の大切さ」を教えるべき学校現場で「死を強要する」ことなど絶対にあってはならないことです。私たちは、校長を死に追いやったあなた方の責任を看過することはできません。
にもかかわらず政府・文部省は、校長の「死」に対して「日の丸・君が代」の法制化で応えようとしています。これは教育現場に法律で「日の丸・君が代」の「義務化」を強制するものです。私たちは学校現場でこれ以上の犠牲者を出すことに反対です。教育基本法に基づき、国家権力による「教育への不当な支配」に反対します。「日の丸・君が代」の強制で子ども達の自主性、創造性、学ぶ権利を奪うことに反対します。
法制化は日本国民だけでなく、在日韓国・朝鮮人など外国籍の人々にまで「日の丸・君が代」を強制するものです。「日の丸・君が代」は戦前の天皇制、軍国主義、侵略、植民地支配を思い起こさせます。「日の丸・君が代」は憲法の主権在民の根本原則を否定するものです。法制化は思想・良心の自由を踏みにじるものです。私たちはこれらを全く無視して法律で一律に強制することに反対です。
私たちは、政府・文部省が「日の丸・君が代」の法制化を断念し、指導要領による強制も今すぐに中止することを要求します。
一、「日の丸・君が代」を「国旗・国歌」として法制化しないこと。
一、卒業式・入学式での「日の丸掲揚・君が代斉唱」を指示する文部省通知を撤回する こと。「指導要領」を根拠とする強制を中止すること。
一、広島県の教育に対する「是正指導」なる直接介入を中止すること。「職務命令」に よる「日の丸・君が代」の権力的強制につながる教育介入を止めること。
なお、署名の詳しい内容は下記にホームページを開きましたので、そちらをご覧ください。
http://member.nifty.ne.jp/eduosk/index.htm
(追伸)広島県世羅高校の校長自殺についての報告書は、県教育長がHP上で発表しています。ご存じの通り極めて一方的な無責任なものです。一方、これへの県教職員組合協議会の反論の見解の全文は広くは知られていません。協議会にお願いして上のHPに転載させて頂くことにしました。関心をお持ちの方はご覧ください。