13日付け太平洋米軍の準機関紙「星条旗」が都知事選での石原慎太郎氏の立
候補を伝えています。
http://www.pstripes.com/edsa.html
言うまでもなく、米軍が気を揉んでいるのは彼が、持論である横田基地の返還
を記者会見でぶちあげたからです。この記事のタイトルも Gubernatorial
candidate vows to have U.S. air base returnedとなっています。
この「星条旗」の東京支局長の署名記事は、石原候補について、 Shintaro
Ishihara, 66, is known as a hawkish nationalist on foreign policy issues.
と紹介しています。「(横田)基地の土地はめったに使われない4000メート
ル滑走路などがあるので、他の用途に利用されるべきだ」と石原は記者会見で語
ったとして、それに対して在日米軍広報のコメントを引用して反論しています。
「めったに使われないというが、それは”めったに”の定義による。月に10
00回の離着陸がある。もっともその中にはいわゆるタッチ&ゴー訓練が含まれ
ているが」(広報の空軍中佐Billy Birdwell)
石原氏はもちろん「右」から米軍基地を攻撃しているのですが、アメリカにと
っては共産党の攻撃よりもこの方がいやでしょうね。「石原は”NO!と言える日本”
の著者で、貿易不均衡の米側苦情を人種差別だと決め付けた」と、この記事でも
「変人」だというレッテル張りをしようとしていることからも分かります。
当然彼が知事になっても、「安保防衛は国の専権事項」ですから横田返還とい
うことにならないのですが、東京都に巨大な「滅多に使われない」米軍基地があ
るという問題を一般都民に提起されるだけでも米軍には頭の痛いことです。「ガ
イドラインよりこっちを先に解決すべき」なんて世論が出て来るととんだ藪蛇で
すから。
米軍基地を抱える他の都道府県の知事候補も、もっと米軍基地問題を取り上げ
るべきでしょう。東京都では知事選がらみで、他の候補はこの問題をどう取り上
げて、一般有権者はどう思っているのでしょう。
****************************
Masahiko Aoki
青木雅彦
btree@pop11.odn.ne.jp
****************************