Date: Wed, 17 Feb 1999 21:42:03 +0900
From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 1108] 高知県の「非核条例改正案」
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高知県の「非核条例改正案」は、外務省などの「イヤガラセ」に「配慮」して、艦船に
証明書の提出を求めるものではなく、「外務省」を通じて証明書の提出を求めているも
のになるもよう。

 県の構想によると、県港湾管理条例の改正では、非核三原則を踏まえた港湾管理をう
たうにとどめる。実際の運用は「外国艦船の港湾施設使用に関する事務処理要綱案」に
よって行う。

 外国艦船の寄港情報の報告を受けたら、外務省に対して、核兵器を搭載していないこ
との証明を求める。それに基づいて知事が寄港を認めるかどうか判断する。神戸方式の
ように、艦船側から県へ、非核証明書の提出を求める方法ではなく、外務省に下駄を預
ける。(『高知新聞』社説99年2月16日)

最近の閣僚のお節介のほうは

 野田毅自治相は十三日午後、熊本市内で記者会見し、「自治に関連する話ではなく、
国の外交権に関する世界だ。港湾管理者の権限行使とは違ってくるのではないかという
見方がある」と述べ、容認できないとの考えを表明。(『高知新聞』2 月 14 日)

 小渕恵三首相は15日の衆院予算委員会で、「外交権」を理由に知事の姿勢を厳しく批
判。首相は「寄港自体は外交関係の処理に責任を有する立場から国がその是非を判断す
べきものだ」と指摘、港湾法に基づく地方自治体の長の港湾管理権よりも政府の外交権
が優先するとの立場を明確にした。
 外務省幹部も同日、「日本を核の傘で守る米軍の手足を縛ることはできない」と強調
。 (『日経新聞』ニュース解説2月16日) 

自民党の池田行彦政調会長が十二日に中谷元・同党高知県連会長らに示した「非核港湾
条例への対応について」全文(『赤旗』2/17)
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 高知県において検討されている港湾施設管理条例の改正案に関しては、地方公共団体
の権能を逸脱するものであると考えるので、かかる条例改正が行われることのないよう
ご配慮願いたい。

 すなわち
一 仮に、知事が核兵器を積載していないことを証明する文書(いわゆる非核証明書)
の提出を求め、その結果により、外国軍艦の寄港に関する諾否を判断するということで
あるならば、これは、外交関係の処理に当たる国の事務に関与または制約することにな
り、国の権限への明白な侵害であり、地方公共団体にそのような権限は許されない。

二 当該条例改正案は、その運用方針と一体不可分のものとして考える必要がある。仮
に、条例改正案に運用が明示的に規定されていなくとも、実際の運用が前記のごときで
ある場合には、かかる条例改正案は許されない。

 なお、非核三原則を堅持することは国の責務であり、外国からの核兵器の持ち込みは
一切ないことを確保している。
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一方高知県の議会のほうは浪花節の世界とか、統一選がある矢先にとぼやく声もある中
で、自民党からの命令には逆らえず

 「わが党と対立する党は今回の決定を批判するだろうが、同僚議員には『覚悟してお
いてほしい』と話した」「まだ議案が提出されてもいないのに、いま通さんと言わんで
もいいのでは」「知事の顔も立てんと完全に野党になる」などから、知事には武士の情
けがないと泣き言をいうのまで、てんやわんやとのこと

自民党県議団(結城健輔会長、二十一人)は十五日午後、議員総会を開き、執行部が非
公式に提示した県港湾施設管理条例の一部改正案に「反対」することを全会一致で決め
た。これを受けて橋本大二郎知事は同日夕、コメントを発表し、条例改正案を県議会二
月定例会(二十三日開会予定)に提出する考えをあらためて表明した。県議会(定数四
十二、欠員三)は自民党が過半数を占めている。

(条例改正案の文言については、「反対する理由はない」との意見が出たが)「国に大
きくかかわる問題なので、党本部や外務省などの見解も聞いた。外交は国の専権事項で
あり、知事が外務省に非核証明書を求めるという要綱が想定されている以上、容認でき
ない」と反対の理由を述べた。(『高知新聞』2月16日)

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 侵略戦争の国家補償のときは、国家無答責だの国内法がどうのこうのっていってるく
せに、「非核港湾条例」のほうは、外交だ、外交っだって、まんず政府っていいかげん
なんだから。

 「非核三原則を堅持することは国の責務」なんでしょ。んで核の持ち込みがないこと
も確保してるんでしょ。だったら、何にも問題ないじゃない。その証明書出せるはずで
しょ、寄港した船も、堂々と。それを政府に替わって自治体が具体的に実行するってこ
とで、本来なら国のほうで自治体に「政府の仕事までやってもらって恐れ入ります。よ
ろしくお願いします」ってお礼の一つもいってほしいくらいだわ。それを国がつぶすっ
ていうんだったら「なら非核三原則はウソかよ」って思うのが、常識じゃないの。

 橋本知事だって、県民の非核への思いが強いからこそ、頑張れると思うわ。それを早
々と多数の議員が「反対」なんていって。議員は県民の意思の付託を受けたのであって
、国の付託を受けて議員やってるわけじゃないでしょ。もし反対したなら、反対した全
議員にそのわけを県民に示すように釈明を求めたいわ。
高知の自民さんだってきっと困っているはず。説得できると思う。

 いつから政府が上で、自治体が下で、なんでもメイレイできるってホ−リツができた
のさ。あったまにくる。



 
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