Date: Sat, 16 Jan 1999 02:55:06 +0900
From: 加賀谷いそみ  <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 987] 「ヤマサクラ35」反対行動<練馬>
To: aml@jca.ax.apc.org, keystone@jca.ax.apc.org
MIME-Version: 1.0
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 987
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

 練馬からの緊急アピールについての、その後の報告、お知らせ、呼びかけです。
<転載歓迎>

 ====================================
    陸上自衛隊・朝霞(あさか)駐屯地での日米共同方面隊指揮所演習
       「ヤマサクラ35」に反対する全国のみなさんへ
 ====================================

       【「練馬での日米共同演習の中止を求める緊急アピール」運動・事務局 】

  「練馬での日米共同演習の中止を求める緊急アピール」運動(以下「緊急アピール
」運動と略)は、1月12日、練馬区の内外から寄せられた2049名の署名を、防
衛庁と外務省に提出するとともに、両官庁の係官と交渉しました。以下にその報告を
掲載します。

*************************************
  〔報告〕1月12日、防衛庁・外務省への「緊急アピール」賛同署名提出行動
*************************************

  1999年1月12日、「練馬での日米共同演習の中止を求める緊急アピール」賛
同署名の第1次集約分が、野呂田芳成・防衛庁長官と高村正彦・外務大臣に提出され
ました。

 同署名の第1次集約は1月10日でしたが、1月11日夕刻までに2049の署名
が集まりました。そのうち練馬区関係は654、ほかに沖縄から北海道まで全国から
の分が1395で、署名総数には団体3が含まれています。署名集めの期間は歳末と
正月にかかり、時間的に非常に制約されていましたが、正月のうちにも署名が全国か
ら次々に寄せられ、第1次集約期限の10日前後、「緊急アピール」事務局は大忙し
でした。署名を直接届けてくれる人びとも多く、署名用紙を同封した郵便物が続々到
着し、また署名を受信するFAXは、こわれることを心配しなければならないほど、
動き続けました。

 練馬区の内外から、これほど迅速に署名が寄せられたという事実は、戦争に傾斜し
てゆく昨今の政治情勢に対する人びとの憂慮がどれほど深いものであるかを示してい
ると思います。署名を寄せて下さった皆さんに、心から御礼申し上げます。

  防衛庁と外務省に対する署名提出は12日午後行なわれましたが、両官庁係官との
面会は、高沢寅男・元衆議院議員(「緊急アピール」呼びかけ人の一人)と藤田高景
・社会民主党・平和人権環境委員会事務局長の努力によって実現しました。そしてこ
の日の行動には、社会民主党の保坂展人・衆議院議員が最後まで同行しました。

 防衛庁を訪れたのは、「緊急アピール」呼びかけ人のうち、高沢・元衆議院議員、
「練馬・生活者ネットワーク」の高田千枝子、および「つくろう平和!練馬ネットワ
ーク」の池尻成二と井上澄夫です。また外務省を訪問したのは、上記4人のうち池尻
を除く3人です。

  両官庁における署名提出行動は、保坂議員がまず訪問者を紹介し、高田が「要請書
」を朗読して訪問の趣旨を明らかにし、次いで対応した係官との間で、保坂議員を含
めて約30分にわたる質疑応答が行なわれ、最後に高田が署名簿を手渡すという順序
で行なわれました。

●防衛庁との交渉

  同庁で申し入れに対応したのは、主として、運用局訓練課の村田有部員(課長補佐
)と同局運用課の早川智之部員(課長補佐)です。会見は、防衛庁の前代未聞の汚職
で悪名高い調達実施本部(調本)の応接室で行なわれました。

  訪問者たちの質問は、主に日米共同方面隊指揮所演習「ヤマサクラ35」が、どの
ような想定に基づいて行なわれるのかについてでしたが、村田部員は「『ヤマサクラ
』は、日本有事に対応する演習であるが、もともと特定の仮想敵国を想定していない
」、あるいは「想定については言えない」と述べるだけで、質問に対してひたすら沈
黙しました。さらに、95年10月29日付『朝日新聞』が、95年1月の「ヤマサ
クラ27」は、朝鮮民主主義人民共和国の軍隊が、朝鮮半島を南下して侵攻し九州北
部を占領したという想定の下に行なわれたと報じているが、それは「同紙の誤報なの
か、あるいはあなたがウソをついているのか」と問われても、村田部員は答えようと
しませんでした。

  この会見で明確になったのは、これまで各方面隊で実施されてきた「ヤマサクラ」
が、〈首都圏では初めて行なわれる〉ということ、朝霞駐屯地内一部施設の米軍への
「新規提供」は「ヤマサクラ35」が終わっても解除しないこと、同駐屯地内施設の
一部に米軍のために「約24平方メートル」の事務室を確保することについては、こ
れをあくまで実施したいこと、それについて練馬区に図面を提供したことだけでした

 訪問者たちは、日米共同演習の内容をいっさい説明しない不誠実な対応を口々に批
判しました。そして最後に「そのように質問に答えようとしない秘密主義が、あの不
正・腐敗を生んだのであり、『ヤマサクラ35』の目的を秘匿する姿勢は、防衛庁が
依然としてブラックボックスであることを示した」と指摘して質問を終えました。

●外務省との交渉

  同庁で対応したのは、北米局・日米安全保障条約課の平川繁行課長補佐と同課・日
米地位協定室長の林肇氏です。会見は同庁新庁舎で行なわれました。訪問者たちは、
外務省が「ヤマサクラ35」について防衛庁からどのような説明を受けているかをま
ず質問しましたが、外務省側は「外務省は日米安保条約の取り決めを履行するのが仕
事であり、今回の演習については『日本有事』に対応するものであるということ以外

、詳細は聞いていない。しかし安保条約の目的を実現するための演習であるから良い
ことであると考えている」と述べるのみでした。 

 そして「ミサイル騒ぎ」をきっかけに、日本政府が朝鮮民主主義人民共和国との対
決姿勢を強めつつある情況下で、今回の日米共同演習のように挑発的な演習を実施す
ることが外交的に妥当なことであるのかという質問に対しても、教科書を読むように
、先の答弁を繰り返すだけでした。

  この会見で外務省は、昨年末、日本政府が朝霞駐屯地の施設の一部を米軍に提供し
たのは今回の演習のためであるが、「新規提供」の目的はそれだけではなく、今後も
共同演習が実施される場合、同様に米軍が使用すると明言しました。また東京都と練
馬区が反対している、朝霞駐屯地内施設の「約24平方メートル」の部屋の提供は、
〈座間基地から来る米軍の連絡将校用〉であり、その方針を変える気はないが、それ
については、防衛施設庁が調整中であると答えました。

  訪問者たちは、「ヤマサクラ35」の中止を要求し、朝霞駐屯地の米軍使用につい
てはどのような形であれ、どのような規模であれ反対であると主張しました。そして
、「新ガイドライン」は、安保条約の大幅な実質改訂であるにもかかわらず、国会で
の承認も得ていない、にもかかわらず「周辺事態法案」などの関連法案が国会に上程
されるのは民意の無視である、だから今回の署名の提出は、そのような外務省の姿勢
への深い不信を背景にしていることを強調して質疑を終えました。
 

  1月12日の署名提出行動は、練馬区内外の声を直接防衛庁と外務省に伝えたとい
う点で意味あるものだったと思います。この行動の実現のために努力して下さった方
々に深く感謝します。
 

*******************************
  《賛同署名運動はさらに続きます! 引き続きご協力下さい!》
*******************************

 私たちの署名提出と申し入れにもかかわらず、防衛庁は米陸軍とともに、あくまで
「ヤマサクラ35」演習を強行しようとしています。同演習は1月21日から始まり
30日まで続く予定です。それゆえ私たち「緊急アピール」運動・事務局は、賛同署
名運動をさらに続けることにしました。
 

  署名の第2次集約期限は、1月24日(日)です。そして「ヤマサクラ」演習最終
日の1月30日を最終期限とします(この日までに寄せられた署名は、必ず防衛庁と
外務省に届けます)。1月24日は演習期間中であり、25日ないし26日の署名提
出は、日本政府に一段と抗議の声を浴びせることになるでしょう。また最終集約分は
、私たちがどこまでも同演習と朝霞駐屯地の米軍使用に反対であることの明確な意思
表示になるでしょう。

  全国の仲間たちが引き続き署名運動にご協力下さることを、ここ練馬の地より、心
から切にお願いいたします。「新ガイドライン」関連法案の審議入りと同時に強行さ
れる、戦争挑発の日米共同演習をみんなの力で中止させようではありませんか。

■署名用紙は、次のFAXに連絡してご請求下さい。
           FAX=03・3978・0403(井上澄夫)

■署名の送り先は次のとおりです。
  *郵送の場合   〒176―0012 練馬区豊玉北5・17・4
                  練馬・生活者ネットワーク内 高田千枝子(署名集約担当者)

  *FAXの場合  03・3978・0403(FAX専用)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【署名用紙の内容】

      《練馬での日米共同演習の中止を求める緊急アピール》

 1998年11月5日、防衛庁より、東京都並びに練馬区に対して、陸上自衛隊朝
霞駐屯地(所在地・練馬区大泉学園町)で『日米共同方面隊指揮所演習』を行うとの
通知がありました。通知によれば、演習は、1999年1月21日から10日間、陸
上自衛隊東部方面隊と在日米陸軍が参加して行われます。また、この訓練を第一歩と
して、朝霞駐屯地内にある施設の一部を米軍に提供する旨の説明が、東京防衛施設局
から行われたとのことです。

 私たちは、キャンプ朝霞の地元への全面返還を求めてきた練馬区民の悲願を思い起
こし、「軍縮の推進に積極的な役割を果たす」ことを誓った《非核都市練馬区宣言》
を再度、確認しつつ、日本政府、防衛庁ならびに外務省に対して下記の点を強く求め
るものです。
 

一、1999年1月21日から30日まで予定されている「日米共同方面隊指揮所演
習」を中止  すること

一、陸上自衛隊朝霞駐屯地内施設の、米軍使用を認めないこと

 1998年12月8日

〔アピール呼びかけ人〕
[50音順] 池尻成二(つくろう平和!練馬ネットワーク)/伊藤文子/井上澄夫(つ
くろう平和!練馬ネットワーク)/今井勝嘉(練馬全労協議長)/榎本史子(区議会
議員)/大井武正/岡本和男(前区議会議員)/小沢辰男(武蔵大学名誉教授)/織
田寿美子(区議会議員)/片野令子(区議会議員)/北川かつしげ(区議会議員)/
木下信男(横浜事件を考える会)/小山邦男/近藤豊子(「週刊金曜日」練馬読者会
・呼びかけ人)/佐藤あつ子(新社会党練馬総支部)/渋谷恵美子(区議会議員)/
祖父江孝男(放送大学客員教授)/高沢寅男(元衆議院議員)/高田千枝子(練馬生
活者ネットワーク)/高橋修司(練馬区職員労働組合委員長)/高安俊忠(沖縄・一
坪反戦地主会関東ブロック)/土屋一子/田代瑞恵(日本婦人会議練馬支部)/中井
八千代(区議会議員)/畑敏雄(元群馬大学学長)/林光/逸見俊介(練馬区労働組
合協議会議長)/堀純/前野良(政治学者)/松田優二/満永幸一/弓削達(東京大
学・フェリス女学院大学名誉教授)/横田勲(日本キリスト教団大泉教会・牧師)/
横田ゆずる(区議会議員)

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  <署名欄>
   お名前        ご住所

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 

***************************
 《1月24日、練馬区で集会とデモが行なわれます!》
***************************

  第2次署名集約期限の1月24日には、「つくろう平和!練馬ネットワーク」が呼
びかけて結成された実行委員会が主催する、集会と朝霞駐屯地へのデモ「やめろ!日
米共同演習1・24ねりま行動」が行なわれます(同日、埼玉県側でも集会とデモが
行なわれる予定です)。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  やめろ!日米共同演習1・24ねりま行動
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

■主催  やめろ!日米共同演習1・24ねりま行動実行委員会
         【連絡先: FAX=03・3978・0403】

〔集会〕

●とき  1月24日(日)午後12時半・開場、1時・集会開始、2時20分終了
 

●ところ 北東京生活クラブ大泉センター
      〈西武池袋線・大泉学園駅北口から西武バス(「新宿行き」を除く全線)で
    北園(きたぞの)下車、進行方向の右側。東武線成増(なります)駅からは
        大泉学園駅行きで、同じく北園下車。大泉学園駅からは、徒歩で約15分、
        1キロ。〉

●内容  山内敏弘・一橋大教授による講演
      「『新ガイドラインは何をもたらすか』
        ―周辺事態法と自治体・民間の戦争協力―」   ほか

〔デモ〕

 午後2時半に、上記集会会場前から朝霞駐屯地に向けてデモ、同駐屯地の東部方面
総監部に、「ヤマサクラ」演習の中止を求め、同駐屯地の米軍使用に反対する文書を
提出し、その後、都立大泉中央公園で流れ解散 

*********************************  
以上



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 1999年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

  • キーストーンメーリングリスト 目次