Date: Sun, 10 Jan 1999 21:44:38 +0900
From: Masahiko Aoki <btree@pop11.odn.ne.jp>
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Subject: [keystone 975] Re: 「第31MEU、湾岸へ向かう」(Marine Corps News:沖縄発98/11/11)
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申しわけありません訂正です。

On Sun, 10 Jan 1999 18:32:44 +0900
I wrote:

> 事故が起こったのは12月22日、訓練中にhumveeが転がってきてその下敷き
>になって1名死亡、2名負傷でした。最初は装甲車にでもひかれたのかと思いま
 元記事を見ていただければお分かりのように、「3名負傷」の間違いです。
 コンピューターを使ったため、2+1の計算を間違えました。

 しかし以下の計算には誤りありません。
> 余計なことですが、こういう「戦死者」というのはどこの国でも結構な数にな
>るのです。自衛隊の創立以来の「殉職者」でも、合計では日清戦争の戦死者をと
>っくに越えているのですから。
>
 昨年10月末現在の自衛隊(警察予備隊以来)の「殉職者」合計は1683名(陸自
927名、海自364名、空自371名、その他21名)。
 一方日清戦争の「戦死・戦傷死」合計は1567名。この数字は「防衛ハンドブック」
から取りました。この資料源は「明治27・28年戦役統計」などとなっていま
す。
 もちろん「病死者」が12081名もいるのですが、多くは脚気のようです。当時は
脚気は恐ろしい病気でしたが、経験的に麦飯を食っているものはかからないとい
うことが知られていました。しかし当時の陸軍軍医総監であった森鴎外が「麦飯
を食うことに理論的根拠はない」としてその治療法を拒否したため、多くの命が
失われました。確かに当時はビタミンさえ発見されておらず、「理論」はなかっ
たのですが、そこは彼の哲学「かのように」(同名の彼の小説を参照してくださ
い)で対処すればよかったのです。
 私は、この死なずにすんだ1万人の哀れな兵士のために、鴎外を軍人としても、
医者としても許せないのはもちろん、「かのように」(彼はこれを大逆事件に荷
担した自らの良心を慰めるために書いたのです)で世間に披瀝した自らの哲学
(理論的に整合性がなくても世間で通用しているならそれを使おう)の逆をやっ
たという点で、文学者としても思想家としても絶対認めません。
 鴎外の轍を踏むまいと、後世この国には「貧乏人は麦飯を食え」と適切な!アド
バイスをしてくれる宰相が登場したのでした。小渕さんなら「冷めたピザを食え!」
とおっしゃるのでしょうか。

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Masahiko Aoki
青木雅彦
btree@pop11.odn.ne.jp
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