島川です。
陸自装備のAH-1などが話題になっていますが、ハンディな軍事資料集として、
『防衛ハンドブック 平成10年版』(朝雲新聞社 1000円)というのがあります。
発行元の朝雲新聞社は、自衛隊・防衛庁の広報組織と言ってもいいくらいの
「新聞社」です。そういう意味では、兵器オタク雑誌みたいなものより信頼
性はあると思われます。
文庫本サイズで小さな字でびっしり754頁。編成・装備関係から自衛隊各基地
の住所電話、俸給表から米軍関係や過去の安保・憲法関係国会答弁まで広範
囲にフォローされていますから、私はけっこう重宝しています。
細かい字が苦手という方向きには『防衛年鑑'98』(防衛年鑑刊行会 4540円)。
これはA5で661頁。内容と費用対効果という点からは前者のほうがお勧め。
どちらも3-4月が新版への切り替え時です。
双方の一覧表から「AH-1S」を抜き出してみますと、
対戦車ヘリ。現有86機。
最大速度227Km。乗員2名。全長14m 全幅3m。ターボブロップ。最大離陸重量
4.5トン。航続距離507Km。武装 TOW対戦車ミサイル8, 20mm又は30mm機関砲1,
ロケット(米陸軍用の場合)。
値段は今年度予算で、1機が48億6600万円。
これの画像は、陸自のWeb。
<http://www.jda.go.jp/jgsdf/info/equip.html>
米軍については、陸軍のWebはお休み中のようですので、海兵隊用の同型機
「AH-1W Super Cobra」の説明が
<http://www.hqmc.usmc.mil/factfile.nsf/7e931335d515626a8525628100676e0c/a251c8116905c4b98525626d00777b4b?OpenDocument>
に、あります。
> Armament: One 20MM turreted cannon with 750 rounds; four external
wing stations that can fire
> 2.75"/5.0" rockets and a wide variety of precision guided missiles,
to include TOW/Hellfire (point
> target/anti-armor), Sidewinder (anti-air) Sidearm (anti-radar).
とのことです。海兵隊型の兵装では空対空ミサイルのサイドワインダー(anti-air)
や対レーダーミサイルも使用可能で、下手な戦闘機などは撃墜されてしまう、
対戦車攻撃ヘリというよりは汎用攻撃ヘリとでも呼んだほうがいいようなも
のになっていますね。機体外の「装備ボッド」に何を付けるかで汎用性を出
すわけです。
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島川雅史 mshmkw@tama.or.jp
mshmkw@jca.ax.apc.org
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