(from 『オルタナティブ運動情報メーリングリスト』 改行位置等若干変更)
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Date: Fri, 18 Dec 1998 02:06:09 +0900
From: tamaki@ab.mbn.or.jp (Kazuhiko Tamaki)
Subject: [aml 10483] イラク爆撃抗議
脱軍備ネットワークキャッチピースは以下の抗議文を送りました。
米英はイラク爆撃を止めろ! 人々を殺すな!
「砂漠のキツネ作戦」は、イラク民衆へのテロ攻撃だ
1998年12月17日
脱軍備ネットワーク・キャッチピース
222 横浜市港北区錦ヶ丘10-4-1-B
TEL/FAX 045-433-3483
湾岸戦争の悪夢が再現されている。12月17日未明、米英の爆撃機と艦船から発射さ
れたミサイルがバクダッド市民を襲った。第一派の攻撃で少なくとも5名の犠牲者が
出たと伝えられている(17日「朝日」夕刊)。
クリントン大統領・ブレア首相:
あなた方の今回の判断と命令は徹頭徹尾間違っている。
爆撃は国際法にも国連憲章にも違反する犯罪行為である。フセイン大統領が大量破
壊兵器査察に非協力的であることを、唯一の理由として上げているが、それはなんら
市民の生命を奪う行為を正当化しない。実際、国連安保理事会の中でも中国、ロシア
は爆撃を非難している。このような独断専行の武力行使を行う権利を、国際社会は、
一度もアメリカとイギリスに与えたことはない。
爆撃は、国際法に違反し、道徳に背くだけではない。政治的にも悪い効果しかもた
らさない。今回の爆撃フセイン大統領に打撃を与えるかわりに、その政権と政策に正
当性を与えるという効果を呼んでいる。ミサイルは、フセインを痛めつけるのではな
く、イラクの市民を痛めつけている。攻撃を察知したフセインは、即座に郊外の安全
な場所に避難したと伝えられている。市民は、ミサイルが我が家で炸裂するまで何も
知らされていなかった。市民は7年以上の経済制裁で疲弊しきっている。そこへの武
力攻撃は国際的リンチ、テロ以外の何ものでもない。
今回の爆撃は、「大量破壊兵器を使って近隣諸国を脅かすイラクの能力を落とす」
ためとクリントン大統領は声明した。仮にこの爆撃理由が是とされるならば、イラク
国民を皆殺しにすることも容認されることになってしまう。
同時に、今回の爆撃は、国連の査察制度そのものにも致命的な打撃を与えた。大量
破壊兵器拡散を防ぐための国際的枠組みは事実上崩壊したと言わねばならない。
このように、道義的にも政治的にも何ら積極的な意義を見いだすことのできないこ
の軍事行動は、ただ一人、クリントン大統領に不倫疑惑に関する弾劾決議の延期、と
いう利益をもたらした。
大統領の名前は自らの保身と延命のために「危機」を創作し、他国の民衆の生命を
奪った、最悪の政治指導者として、歴史に残るであろう。私たちは、あなたの演説の
最後の言葉をそのままあなたに返したい。「平和の敵に、強力に立ち向かうことでの
み、平和な未来を手に入れることができる」。ただ、私たちは、ミサイルを手にしな
い。あくまでも非暴的手段によって、この目的を達成するためにたたかうだろう。
私たちは何度も求める。イラク爆撃を止めよ! 人々を殺すな!
小淵首相:
米英によるイラク爆撃を支持すると表明したあなたは、いったい誰を代表している
のか。議会の意志も問わずにこのような重大な外交的・道徳的判断を行う独裁者のよ
うな権力をいったいいつ与えられたのだろうか。平和憲法の原則を根底的に放棄する
権力をいったいあなたは何時手にしたのか。
沖縄と佐世保からは海兵隊が湾岸に向かっている。嘉手納からはF15が急派されて
いる。「砂漠のキツネ作戦」は完全な軍事作戦行動である。この作戦行動への日本の
基地の使用について、日米安全保障条約に基づく事前協議は行われたのか。行われて
、独断で承認を与えたならばそれは主権者への背信行為であり、行われていないのな
ら、クリントン大統領から無視された哀れな追従者である。いずれにせよ、心から恥
じるべきことだ。
もう一度告げよう。武力行使は憲法に書いてあるからいけないのではない。戦争は
決してくりかえしてはならないと、決意したから、日本国民は憲法にそう書いたのだ。
国民と歴史への裏切りである「爆撃支持声明」ただちに撤回せよ!
沖縄海兵隊と航空機の出動を拒否し、それら部隊の原状復帰=日本への帰任を求めよ!
再度訴える。私たちの訴えはこの一言につきる。
殺すな! 何があっても、殺すな!
[キャッチピース全国運営委員]
伊波洋一(沖縄県議会議員)
神田公司(くまもと市民センター)
今川正美(佐世保軍事問題研究会)
三木のりこ(ピースリンク広島・呉
・岩国) 湯浅一郎(ピースリンク広島・呉・岩国)
中北龍太郎(関西共同行動) 吉田満智子(蓮塾:京都)
青木雅彦(反
戦ドタバタ会議:京都)河辺昭敏(あいち反戦の会)
林秀樹(金沢市民運動連絡
センター) 新倉裕史(非核市民宣言運動ヨコスカ)遠藤洋一(福生市民連合)
梅林宏道(平和資料共同組合)
田巻一彦(キャッチピース編集部)皆川みず
え(上瀬谷基地はいらないウドの会)山中悦子(キャッチピース編集部)
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Kazuhiko Tamaki 田巻一彦
tamaki@ab.mbn.or.jp
3-38-15
Takata-Higashi, Kohoku-ku
Yokohama 223, JAPAN
tel/fax 81-45-531-1341
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3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月