山谷労働者福祉会館のなすびです。
沖縄の詩人、山之口貘の詩を歌うコンサートが浅草であります。
既に伝えられているかもしれませんが、日が近くなったので再掲でも悪くはないで
しょう。
会場は山谷からほど近く、僕も行くことにしています。
（以下、チラシより転載）
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命どぅ宝・平和世コンサートVIII 詩人・山之口貘をうたう
【日時】1998年１１月２１日（土）
【出演】高田渡、佐渡山豊、大工哲弘、石垣勝治、
つれれこ社中、中尾勘二、桜井芳樹、関島岳郎
【場所】浅草 雷5656（ゴロゴロ）会館 ときわホール
東京都台東区浅草３ー６ー１
（最寄り駅：東武・地下鉄浅草駅、浅草寺北側徒歩２分、言問通り浅草観音裏信号近
く）
【入場料】当日3000円、前売2500円、高校生以下2000円
（チケットのお求めは命どぅ宝ネットワークあるいはチケットぴあ等で）
【主催】命どぅ宝ネットワーク 電話・FAX：03-3905-1579
山之口貘（やまのぐちばく）
沖縄詩人 1903〜1963
十代の終わりに東京に出、絵の勉強をしながらの暮らしは、学費・生活費に窮し放
浪生活に近いこともあったという。関東大震災の後、再び東京に出て、1937年には結
婚して家庭を営んだが窮乏生活から生涯抜けきれず、そんな59年を生きて、決して多
くない詩を書いた。
詩集は生前に『思弁の苑』とそれを増補した『山之口貘詩集』、亡くなった後の『
鮪に鰯』がある。
（沖縄いろいろ事典から）
* * *
山之口貘さんの詩に出会ったのは、ボクが十八の頃。一年程本棚の片隅に眠ってい
た。・・・気がつくと貘さんのトリコになっていた。いつの間にか歌っていた。
（ラングストン・ヒューズ詩集）の名訳者で詩人・本島始さんはヒューズ本人に一
度も会わずだったそうで。「・・・今思えばそれで良かったのかもしれない？！」と
。
ボクは今、やっと山之口貘さんに逢えた様な気がしています。
ステキな詩は反芻しながら生きていくと思っています。
高田渡
* * *
山之口貘は、詩やエッセイなどペンで沖縄の問題を訴えた。また、本土の人の沖縄
への関心を呼び醒ますために、毎月一回池袋の泡盛屋で「沖縄舞踊の鑑賞会」を開き
、自らも、得意な『浜千鳥』を踊ったという。
沖縄線の惨禍から立ち上がった沖縄への思いを、東京の貘はこう詩っている
守礼の門のない沖縄 崇元寺のない沖縄
がじまるの木のない沖縄 （十行略）
どうやら沖縄が生きのびたところは 不沈母艦沖縄だ
いま八十万のみじめな生命達が 甲板の片隅に追いつめられていて
鉄やコンクリートの上では 米を作るてだてもなく
死を与えろと叫んでいるのだ
（不沈母艦沖縄）
一九五八年、三十四年ぶりに故郷沖縄に帰り、その第一印象を「弾を浴びた島」と
して表現した
島の土を踏んだとたんに ガンジューイとあいさつしたところ
はいおかげさまで元気ですとか言って 島の人は日本語で来たのだ
郷愁はいささか戸惑いしてしまって ウチナーグチマディン ムル
イクサニ サッタルバスイと言うと 島の人は苦笑したのだが
沖縄語は上手ですねと来たのだ
米軍の占領支配下の沖縄。標準語励行運動の沖縄。山之口貘は、ウチナー世を見ず
に亡くなった。
今も、沖縄はウチナー世・ミルク世を求めて叫んでいる。
[ 参考資料・高良勉著 沖縄詩人・山之口貘の世界 僕は文明をかなしんだ
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