Mime-Version: 1.0
Date: Sat, 14 Nov 1998 11:37:11 +0900
To: aml@jca.ax.apc.org, keystone@jca.ax.apc.org
From: Ryuji Urata <yufukiri@fat.coara.or.jp>
Subject: [keystone 799] 「いまこそ米海兵隊を呼びもどすとき!」N.Y.Times意見広告
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 799
Precedence: bulk
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org

このメールはいくつかのML、こちらで連絡先のわかっている個人の方に
同報送信しています。ダブって届いた方は申し訳ありません。
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「米海兵隊は日本にいらない!」米紙意見広告運動98
 事務局の浦田です。
 

7月28日に沖縄県庁記者クラブで
運動スタートの記者会見をおこなって以来、3カ月半。

全国から寄せられたこの運動への賛同は、
   802万1600円(11月10日現在)に達しました。

皆さんのご協力ありがとうございました。

N.Y.Timesには、来週中にも掲載される見込みです。

(これは「掲載日指定」の契約ではなく、N.Y.T側の広告のあいた日に
 掲載をまかせるという「スタンバイ契約」のため。
 掲載日を指定すると掲載料金がはね上がるので、昨年同様、
 今年も、スタンバイ契約にしました)

広告は、N.Y.Times 一面広告・白黒。

ホームページ上に、全体レイアウト、英文、和文、どちらもアップしました。
http://www.coara.or.jp/~yufukiri/
 

掲載後は、事務局に寄せられる米国市民からの意見を整理して、翻訳、編集。
「掲載報告」を作製して、賛同していただいた全国約8000人の方々と
その他、この報告送付を希望される方に発送する予定です。

和文テキストのみ、つけておきます。
(翻訳に不自然なところがあればご指摘いただけますと幸いです)

紙面に関しては、多くの方より、たくさんの貴重なご意見、アドバイスをいただき、
ありがとうございました。
紙面の都合上、皆さんのご意見すべてを盛り込むことはできなかったことをお許し下
さい。

どうぞ、今後ともよろしくお願いします。
 
 

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軍事力によらない平和を求める沖縄と日本の市民から、アメリカ市民へのメッセージ
 
 

   いまこそ米海兵隊を呼びもどすとき!
 
 

(写真:今年10月23日、名護沖で撮影された3頭の親子らしきジュゴン)

写真キャプション:ジュゴンを救おう!
 国際環境保護条約で保護が義務づけられている動物。沖縄の北部の名護市沖の海で
遊泳。
今、アメリカと日本政府の計画するこの地域での巨大海上航空基地計画によって、
この愛らしい人魚のような動物の生存が、脅かされている。
 

<リード>
 第二次世界大戦の末期の1945年、日米の軍隊による最後の、そして最も悲惨な地上
戦が、日本の南西部にある小さな島、沖縄で行われた。軍人だけではなく、多くの
沖縄の民間人まで巻き添えに、20万人を越えるアメリカと日本の生命がこの地で奪わ
れた。
 それ以降、米軍は沖縄を占領し、人々の土地を強制的にとりあげた。今日において
も、
8つの海兵隊基地と一つの空軍基地を含めて、39の米軍基地と軍用施設がいまだに
沖縄には残されている。冷戦後、米軍全体の戦力は大幅に縮小され、国内外で多くの
基地が
閉鎖されたが、沖縄の基地は、温存され、むしろ強化されている。

(沖縄の地図)

<サブタイトル:横抜き>

もしこれらのことがあなたの暮らす地域で起きているとしたら、
 あなたは黙っているでしょうか?
 
 

<写真とコラム1>(米軍基地内にある拝所を金網ごしに参拝する沖縄の人々の写真)

●土地の占拠 
 沖縄本島の297,000acreの土地の、約20%が米軍基地によって占拠されている。
基地の半分は住民の私有地であり、地権者の同意がなくても米軍は強制的に使用して
いる。
写真は、高い金網フェンスに囲まれた米軍基地内にある、先祖伝来の宗教的聖地に
対して祈りを捧げる沖縄の人々。

<写真とコラム2>(1959年の宮森小学校の墜落事故の写真)

●航空機による騒音と墜落事故
 学校や民家の上を、ジェット機やヘリコプターが低空で昼夜を問わず飛びまわって
いる。日本の環境基準値をこえる騒音が、繰り返されている。住民は毎日、墜落事故の
恐怖
とともに暮らしている。写真は、1959年に起こった小学校へのジェット機墜落事故の
犠牲者。40年近くがたった今もこのような事故が起こる危険な状態は全く変わってい
ない。
1972年から97年の間に、沖縄で米軍機は130件の事故を起こしている。

<写真とコラム3>

●有害物質による環境汚染
 基地の中の土壌や水が、廃油やPCBなどの有害化学物質で汚染されていることが
米軍自身の調査で明らかになっている。1996年には、米軍は、沖縄に近い小さな島、
鳥島の射爆場で実弾射撃訓練の最中に、劣化ウラン弾1520発を発射し、近くの島の
住民の健康や環境への影響が懸念されている。

<写真とコラム4>(キャンプハンセンの写真)

●日常の暮らしを脅かす砲撃演習
 キャンプ・ハンセンという海兵隊の演習場では、人々が生活に使っている道路を越
えて、
または、住民居住区のすぐ目の前で、大砲の砲撃演習が行っていた。その結果山火事が
頻繁に発生し、着弾地の山肌はむき出しにされてしまった。この砲撃演習は、
一部を2年前に沖縄以外の日本の5ヶ所に分散移転して行われるようになった。
今、5カ所のそれぞれの地域の住民は、演習の影響に苦しんでいる。

<写真とコラム5>(性犯罪の比較グラフ/1000人の米兵あたりの性犯罪件数比較)

●兵士による性的暴力
 女性たちは兵士による性的暴力におびえている。図は、1988年から1994年までの
7年間で、沖縄を含む日本国内と米国内のいくつかの場所に駐留する米軍兵士による
性的暴力の発生件数の割合を比較したもの。沖縄と日本における性犯罪の発生率が
特異に高い。多くのケースで、犯人への処罰は軽く、被害者と家族への補償は十分で
はない。

<写真とコラム6>

●ひき逃げをしても、日本側に拘束されない(ひき逃げ抗議集会の写真)
 今年10月7日、北中城村の国道で、酒に酔った海兵隊員の運転する自動車が女子高校
生のバイクに追突して、そのまま逃げ、近くの米軍基地内に逃げ込んだ。一週間後、
意識不明の状態から一度も意識を回復することなく、少女は亡くなった。現行の
「日米地位協定」では、(米軍人の)被疑者の身柄は、米軍当局の取り調べが完全に
終わるまで
米軍側におくことになっている。沖縄県も住民も、このような「日米地位協定」の
不公正・不平等な条項は、ただちに改正されるべきであると訴えている。

写真は10月23日に開かれた抗議集会。
 

●沖縄の人々は主張する「ここに基地はいらない!」
 沖縄の人々は−県知事も住民も−米軍基地にノーと言いつづけてきた。96年9月の
県民投票では、投票数の89%が基地の「撤去」−少なくとも「基地の整理、縮小」を
支持した。
 にもかかわらず、アメリカと日本の政府は、双方が返還をほのめかしてきた宜野湾
市の
普天間航空基地の代替施設として、沖縄北部の名護市に、海兵隊の新型の巨大海上航空
基地の建設をもくろんできた。

 1997年12月21日の名護市市民投票では<建設反対が16,139票、賛成が14,357票と
反対が多数を占めた。1998年6月の世論調査では、この基地は沖縄県ではなく米国
本土に持っていくべきだという意見が、沖縄県内への移設20%、日本本土13%をし
のぎ、49%と最大多数を示した。そして、沖縄県知事も、名護市の新しい基地建設に
反対し、日米両政府に沖縄県外への基地移設を要求してきている。
 米会計検査院(GAO)の98年の報告書によると、この海上基地の建設には24〜49億ド
ルを要し、一方その維持費の方は、年間二億ドルかかるだろうと報告している。
この建設費用は、日本側が負担し、維持費の方は米国側から負担というかたちで、
深刻で長期にわたってそれぞれの国の納税者に負担を強制することになる。
 普天間基地の機能の一部は、本州西端の山口県岩国基地に移転されることに
なっている。岩国では、地元住民の反対を押し切って、様々な魚類の餌場であり、
産卵地でもある豊かな藻場を埋め立てて、現在の岩国基地を拡大する計画が
進められている。

●海兵隊は必要なのか?
 今日、沖縄の米軍基地の75%は海兵隊の基地だ。アメリカ国内でも政治家、
教会指導者、元軍人、地方議会、民間シンクタンクなど様々な分野から、
「沖縄海兵隊撤退」を求める声が出されている。そう主張する人たちの中には、
1964年から68年まで太平洋海兵隊の司令官を勤めたV.H.クルーラク大将も
含まれている。97年4月ハワイ州議会は、「沖縄県民が米軍基地の平和的、
経済的な利用を求めて米軍の削減を望んでいることを米大統領は考慮すべきだ」
と決議した。
日本でも、平和運動だけでなく保守政治家からも米軍駐留への疑問が提起されて
いる。元首相の細川護熈氏は、「米軍は今世紀末までに日本から撤退するべきだ」
と主張している。

●軍事力ではなく、対話を!
 アジアに、分断と争い、憎しみが現実として存在することは事実である。
しかし、この地域での誠実な意志を持った人々同士の間での対話と相互理解こそが
平和と安全を保証するということも、また事実なのである。ただ日米両政府のみが、
この地域に米海兵隊の暴力的な攻撃部隊を展開することで軍事力による政策に固執
し続けている。
 上に述べてきたように、むしろ沖縄の現実は、軍隊の駐留こそが、沖縄の人々の
「平和と安全」を脅かしていることを雄弁に語っている。

今こそ、米海兵隊をアメリカ本国に連れ戻すときだ。
あなた方が、私たちの主張に賛同し、
そして、米政府に対して、このことをアピールしてくれるように求めます。
 
 

------------------------------沖縄県知事からのメッセージ--------------------
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アメリカ合衆国市民の皆様へ

 広大な米軍基地を抱える沖縄県はこれまで在沖米軍兵力の削減、とりわけ海兵隊の
削減を日米両国政府に求めてきました。
 沖縄に駐留する米軍の主力は海兵隊であり、面積において沖縄の米軍基地の約75%、
兵員数では在沖米軍2万7千人の約60%にあたるおよそ1万6千人が海兵隊員となって
います。
 冷戦も終結し、地域の緊張緩和が進む中で、もはや海兵隊が沖縄に駐留する意義は
ない、と指摘する専門家の意見が増えてきています。
 私たちは、海兵隊の削減によって、沖縄に過密に存在する米軍基地の整理縮小が
図られ、また、演習等による自然環境の破壊の防止等、県民の負担がかなり緩和
されると考えています。
 アメリカの皆様方には、この沖縄の現状にご理解を下さり、海兵隊の削減について
みなさまの支援をいただきたいと思っています。
                         沖縄県知事 大田昌秀

さらに情報がほしい方は、沖縄県のホームページをご覧下さい。
http://www.pref.okinawa.jp/
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Japan Coalition on the U.S. Military Bases

大分県大分郡湯布院町川上1525-12 
tel&fax 0977-85-5003
E-MAIL yufukiri@fat.coara.or.jp
http://www.coara.or.jp/~yufukiri/e-index.html

この意見広告は、約8000人の沖縄と日本の市民の賛同によって実現しました。

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    「米海兵隊は日本にいらない!」米紙意見広告運動'98

    代表世話人 伊波洋一     (沖縄)
          高里鈴代     (沖縄)
          田巻一彦     (神奈川)   
          湯浅一郎     (広島)
          神田公司     (熊本)
          佐藤晶      (大分)
          
    事務局   松村真知子 
          浦田龍次 

      〒879-51大分県大分郡湯布院町川上1525-12
          tel&fax  0977-85-5003
         〔e-mail〕 yufukiri@fat.coara.or.jp
   
   
 ■第1次集約状況 340万7千円(8月20日)    
 ■第2次集約状況 452万7200円(8月30日)                
                                                
 ■第3次集約状況 574万6000円(9月12日)    
 ■第4次集約状況 628万7200円(9月27日現在)               
                                      
  
 ■第5次集約状況 710万6000円(10月10日現在)              
             
 ■第6次集約状況 755万2300円(10月31日現在)
 ■第7次集約状況 802万1600円(11月10日現在)

  
 ■掲載紙面はこちらで見れます。
   http://www.coara.or.jp/~yufukiri/  
 

 事務局からお願い;
 全国の皆さんからのご賛同、ご協力ありがとうございました。
 全国より、802万円の熱いカンパをいただきましたが、
 「掲載報告」の制作のための、印刷費、発送費などが
 若干不足しています。
 賛同カンパは引き続き、募集していますので、
 どうぞ、よろしくお願いいたします。

     
 〔賛同カンパ振込先 〕       
 ■一口      1000円より       
 ■郵便振替口座  01710-3-57680        
 ■口座名義    米紙意見広告を実現する会  
  
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  • 1998年
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