11月2日(月)〜13日(金)まで
(1)日米3軍統合共同演習(米軍はKeen Swordと呼ぶ)
が実施されます。「新ガイドライン」が公表されてから、統合共同実動演習が行われ
るのは初めてということになります。
3軍ですから、陸だけでなく海、空でも演習が行われますが、概要が公表されてい
るのは陸だけです。陸の共同訓練は、
(2)11月2日(月)〜11月14日(土)の岩手山演習場での陸自と米陸軍の実
動演習
(3)11月5日(木)〜11月15日(日)の霧島演習場(九州)での海兵隊と陸
自の実動演習
それに
(4)硫黄島への強襲揚陸訓練が11月15日に実施(自衛隊単独と発表)
されます。意外に思われるかもしれませんが、本当の3軍統合の自衛隊の実動演習は
今回が初めてということになります(下の防衛庁リリース参照)。
日米間の演習だけではリアリティに欠けると思われる方があるかもしれませんが、
これらは実際には
(5)米韓合同演習Foal Eagle'98
またそれと同じ時期に行われる米第7艦隊の演習
(6)Fleet Battle Experiment Delta (FBE-D)10月24日から11月2日まで
に引き続いて行われるので、これらの(1)から(6)までの演習は一連のもので極
東「周辺事態」の一大予行演習と言えるでしょう。報道官制がひかれて肝心のことは
知りようがありませんが、とにかく今日本人の税金で大変危険な火遊びが行われてい
ることを少なくとも気に止めておく必要はあるでしょう。
(4)の演習は、自衛隊が初めて「敵基地」に殴り込みをかける訓練として、また
一歩実戦に近づくものです。米軍が加わっていないのは旧硫黄島民の感情を考慮した
ものとされ、実際は米軍の支援があるのでしょう。
(6)の演習で指揮を取るのがヨコスカ母港の第7艦隊旗艦ブルーリッジですが、
なんと今回はヨコスカの乾ドックに入って修理を受けつつ命令を出すとか。まあこの
横着ぶりは戦争をなめているということですが、日本が今度の戦争の指揮拠点である
ことを故意に印象付けることで、日本の積極的な戦争協力を促しているのです。
ここでは参考資料として
(1)に関する防衛庁リリース
(4)の事前訓練のリリース
(2)、(3)の訓練のリリース
(3)の訓練への抗議文
(6)の訓練のNavy News報道
をこの順に転載しています。
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10.10.15
統幕1室
お知らせ
平成10年度日米共同統合演習(実動演習)について
下記のとおり、平成10年度日米共同統合演習(実動演習)を実施します。
記
1 目的
日本防衛のため、自衛隊及び米軍の共同・統合対処行動に必要な各自衛隊相互及
び日米の部隊間における連携要領を実動により演練し、共同統合運用に関する練度の維
持・向上を図る。
2 演習区分
(1)日米共同演習
ア 期間
平成10年11月2日(月)〜13日(金)
イ 実施場所
岩手山演習場、霧島・大矢野原演習場、北海道大演習場及び我が国周辺海空域
ウ 統裁官
自衛隊:統合幕僚会議議長
米 軍:在日米軍司令官
エ 参加部隊等
(ア)自衛隊
統合幕僚会議:統合幕僚会議事務局、情報本部 約40名
陸上自衛隊 :陸上幕僚監部、第8師団、第9師団、第1高射特科団等 約
2,000名
海上自衛隊 :海上幕僚監部、自衛艦隊等 約1,400名
艦艇8隻
航空自衛隊 :航空幕僚監部、航空総隊、航空支援集団等
約6,000名、航空機約100機
(イ)米軍
陸 軍:第1−27軽歩兵大隊 約600名
海兵隊:第3−3歩兵大隊、第12海兵航空群
約600名、航空機約15機
海 軍:第7艦隊 約8,000名
艦艇約5隻、航空機約75機
空 軍:第8航空団、第18航空団、第35航空団
約750名、航空機約60機
(2)自衛隊のみによる統合演習
ア 期 間
平成10年11月15日(日)(予備:16日)
イ 実施場所
硫黄島及び同島周辺海空域
ウ 統裁官
統合幕僚会議議長
エ 参加部隊等
統合幕僚会議:統合幕僚会議事務局、情報本部 約50名
陸上自衛隊 :陸上幕僚監部、第1師団、第12師団、第1空挺団
約350名
海上自衛隊 :海上幕僚監部、自衛艦隊、横須賀地方隊等
約1,800名、艦艇11隻、航空機約10機
航空自衛隊 :航空幕僚監部、航空総隊、航空支援集団等
約150名、航空機約10機
オ 上記参加部隊の内、陸上自衛隊約300名が硫黄島に艦艇、航空機により揚
陸する。
3 その他
日米共同統合演習(実動演習)は、今回で5回目(第1回目は、昭和61年度)。
今回、硫黄島で実施いたします「自衛隊のみによる統合演習」につきまして以下
のとおり補足説明いたします。
統合演習は、統幕議長が本日の会見で中し上げましたとおり、過去においても実
施しておりますが、陸上自衛隊と航空自衛隊、海上自衛隊と航空自衛隊というように
2つの自衛隊間の訓練として実施されておりました。今回実施いたします「自衛隊の
みによる統合演習」は、陸・海・空3自衛隊が同一時期、同一場所において一連の訓
練を実施するということで初めての演習となります。
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10.10.15
陸幕広報室
お知らせ
硫黄島における空挺降下事前訓練について
本日、統幕議長より、平成10年度日米共同統合演習(実動訓練)について、お
知らせしだところでございます。
本演習のうち、11月15日(予備日16日)に硫黄島で実施される自衛隊単独
の統合演習において、陸上自衛隊第1空挺団の隊員が空挺降下を行う予定です。
ついては、本演習における空挺降下を安全かつ整斉と実施するため、現地におい
て事前の降下訓練を実施しますのでお知らせします。
1 期間
平成10年10月16日(金)〜17日(土)(予備日は10月18日)
2 場所
硫黄島(井戸が浜地区:西側の砂浜地域)
3 降下人員
第1空挺団 19名(各日)
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防衛庁・自衛隊
10.10.15
陸幕広報室
お知らせ
平成10年度米陸軍及び米海兵隊との実動訓練の概要について
陸上自衛隊は、平成10年度米陸軍及び米海兵隊との実動訓練を次により実施し
ます。
1 米陸軍との実動訓練
(1)目的:陸上自衛隊及び米陸軍の部隊が、それぞれの指揮系統に従い、共同し
て作戦を実施する場合における相互連携要領を実行動により演練する。
(2)時期:平成10年11月2日(月)〜11月14日(土)(13日間)
(3)場所:岩手山演習場、岩手駐屯地
(4)担任官
ア 日本側:第9師団長 陸将 小柳毫向(こやなぎ てるひさ)
イ 米 側:在日米陸軍司令官 陸軍少将 ジョセフ R インジ
(5)訓練実施部隊及び規模等
ア 日本側:第5普通科連隊(青森駐屯地所在、連隊長 1佐 柴田一男(しば
た かずお))基幹
人員 約860名
主要装備 84ミリ無反動砲、106ミリ無反動砲、87式対戦車
誘導弾、
74式戦車、81ミリ迫撃砲、107ミリ迫撃砲
支援参加:航空自衛隊が、近接航空支援・物料投下支援・航空偵察
を実施予定
イ 米側:第25軽歩兵師団隷下の1−27歩兵大隊基幹(ハワイ)
人員 約 590名
主要装備 対戦車火器(ドラゴン、トウ)、60ミリ迫撃砲、81ミ
リ迫撃砲
支援参加 米空軍が、近接航空支援・物料投下を実施予定
その他 米陸軍主力は、三沢基地を経由して移動する予定
2 米海兵隊との実動訓練
(1)目的:陸上自衛隊及び米海兵隊の部隊が、それぞれの指揮系統に従い、共同
して作戦を実施する場合における相互連携要領を実行動により演錬する。
(2)時期:平成10年11月5日(木)〜11月15日(日)(11日間)
(3)場所:霧島演習場、大矢野原演習場
(4)担任官
ア 日本側:第8師団長 陸将 備後嘉雄
イ 米側:第3海兵師団長 海兵隊准将 ジェリー D.ハンブル
(5)訓練実施部隊及び規模等
ア 日本側:第24普通科連隊(えびの駐屯地所在、連隊長 1佐 大塚敏郎(
おおつか としろう))基幹
人員 約820名
主要装備 84ミリ無反動砲、106ミリ無反動砲、87式対戦車
誘導弾
79式対舟艇対戦車誘導弾、74式戦車、81ミリ迫撃砲
120ミリ迫撃砲
イ 米側:第3海兵師団隷下の3−3歩兵大隊基幹(沖縄)
人員 約600名
主要装備 対戦車火器(スモー、ドラゴン、トウ、AT−4)
60ミリ迫撃砲、81ミリ迫撃砲
その他 米海兵隊主力は、新田原基地を経由して移動する予定
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吉松町長 今 藤 望 殿
1998年10月15日
基本的人権と地方主権を尊重する立場から
「霧島演習場での日米共同軍事演習」に反対し、
その受け入れ拒否を求める要請書
日米共同訓練阻止・反基地闘争県連絡共闘会議
議 長 荒 川 譲
「日米共同訓練・霧島演習」に反対する姶良地区共闘会議
議 長 穂 園 幸 郎
本日(10月15日)防衛庁、西部方面総監部、陸上自衛隊第8師団において、11月に
行われる日米共同軍事演習の内容が公表されました。また、同時に関係自治体に対し
て申し入れがなされました。
私たちは、鹿児島県や貴職にこれまで6月24日、8月6日と二回にわたり、地元住民
や自治体の意向を無視し、強行されることに対して、日米共同軍事演習の危険性につ
いて指摘し受け入れを拒否するよう要請してきたところです。その際、まだ大綱が決
まっているだけで詳細については、演習の一ケ月前に明らかにされるとの回答でした。
しかし、11月の演習をひかえ、霧島演習場をかかえる吉松町やえびの市では、演習
場周辺への立ち入る人へ「不審車輌として車輌登録する」といったことや、町道通行
に交通査表の発行を警察が申し入れているやに聞き及んでいます。また、営林署が管
轄する林道の借り上げを所轄の営林署に申し入れているとのことです。住民被害防止
を大義名分として、住民の日常生活に影響を及ぼしかねないことが既に起こってきて
います。
通常、一ケ月前には詳細が公表されてきていたにもかかわらず、20日前に公表する
に至ったのは、どういう理由によるものか。防衛庁の対応は、演習情報の事前公開よ
りもできるだけ公開せずに隠密裏に行おうとしているとしか、受け取れません。
これまでの私たちの要請に対して、貴職の回答は、住民生活に支障をきたさないよ
うに情報の入手を図るとのことでした。
11月の演習をひかえ、既に起こりつつある現実は、明らかに地方自治や住民の日常
生活を規制する行為として受け止めることができるのではないでしょうか。軍事演習
は、演習内容の問題とともに、演習をいかにスムーズに行うのか、そのために住民や
自治体の協力など地域住民を巻き込んで事前に行うことから始まっています。
私たちは、地方自治・主権を踏み越えて、日常生活に支障をきたすこと(基本的人
権=生活権の侵害)が起こる危険性を再三にわたり指摘してきました。
そこで、本日、改めて防衛庁からの正式申し入れに対し、基本的人権と地方自治を
尊重する立場に立ち、地域住民の生活と福祉そして平和を守る枢要な任務をお持ちの
貴職が、霧島演習場での軍事演習の危険性を確認され、その受け入れを拒否されるよ
うここに強く要請いたします。
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Date: Fri, 9 Oct 1998 18:52:00 +0500
From: "Naval Media Center Publishing" <pubs@smtp.mediacen.navy.mil>
To: "NAVNEWS DISTRO" <navynews@hq.mediacen.navy.mil>
Subject: Navy News Service 42/98
NNS4209. 7th Fleet to conduct Fleet Battle Experiment
Delta
By 7th Fleet Public Affairs
YOKOSUKA, Japan (NNS) -- Seventh Fleet ships
will
conduct Fleet Battle Experiment Delta (FBE-D) Oct. 24
to Nov. 2 in conjunction with Exercise Foal Eagle, a
regularly scheduled exercise simulating the defense of
the Republic of Korea.
FBE-D is the fourth in a series of experiments
that test newly emerging combat systems and procedures
in an operational environment. Fleet Battle Experiments
Alfa through Charlie were conducted between March 1997
and May 1998 by 2nd and 3rd Fleet units.
Seventh Fleet units participating in FBE-D
include
USS Kitty Hawk (CV 63), USS Belleau Wood (LHA 3), USS
Chancellorsville (CG 62), USS Vincennes (CG 49), USS
Mobile Bay (CG 53), USS Curtis Wilbur (DDG 54) and the
Third Marine Expeditionary Force. Unique to this
experiment, the 7th Fleet staff, embarked in USS Blue
Ridge (LCC 19), will be executing experiment objectives
while in dry-dock at Yokosuka, Japan.
Because it takes place during Exercise Foal
Eagle
-- which includes both U.S. and Republic of Korea army,
air force and marine corps units -- FBE-D will be the
first fleet battle experiment in a joint-combined
environment.
Fleet battle experiments are designed
as genuine
experiments, not demonstrations or exercises. The
results of FBE-D will have a direct influence on future
naval force structure and capabilities.
-USN-
-----------------------以上-----------------------------
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青木雅彦
Masahiko Aoki
btree@osk.3web.ne.jp
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3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月