Date: Wed, 14 Oct 1998 19:13:00 +0900
From: 加賀谷いそみ <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 733] <三沢>F4事故2人死亡
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 航空自衛隊三沢基地所属のF4EJ改戦闘機一機が、10月9日午後8時40分ころ
、青森県三沢市沖の太平洋を飛行中、レ−ダ−画像から消え、消息をたちました。翌1
0日昼すぎ、捜索中の海自大湊総監部(むつ市)所属の海上自衛隊掃海艇などが、三沢
市の東北東約55〜60キロ付近の太平洋上で機体の一部や乗員とみられる遺体の一部
を発見しました。同基地によると、不明機の機体番号のついたエンジンなどの状況を記
した整備記録、左右主翼の一部などが発見され、人体の一部とみられる組織片も回収さ
れ、三沢基地内の病院で確認を行っている、同機には、28才の二尉が操縦し、26才
の三尉が同乗していたとみられるとのことです。
  空自によると、墜落機は9日午後8時すぎ、千歳基地を離陸、三沢基地へ帰る途中
でした。同基地によると、三沢市の東北東約55キロの海上で無線交信が途絶え、最後
の無線交信は8時15分ころの着陸に関するやりとりで、特に異常はなかったとしてい
ます。事故機は空自の航空総隊演習(13日まで)を終え、千歳基地から三沢基地へ帰
る途中だったと説明。
 防衛庁航空幕僚監部監理部の松本猛基地対策室長と防衛施設庁施設部の西正典施設企
画課長は12日、三沢市役所を訪れ、墜落事故について「三沢市をはじめ周辺のすべて
の人に多大な不安を与えた。信頼を損ねたかもしれない」と陳謝しましたが、松本室長
は、鈴木重令市長が中止を求めている第三航空団の飛行について「(8月下旬に起きた
F1から)2回続いた事故を謙虚に受け止め、自信を持って事故を起こさないと言える
ような体制を確立した上で再開したい」との意向を示し、再開の時期について「三空団
の任務を遂行するため、一日も早く」と語りました。三沢市の要望に対して、松本室長
は「対応で不信感を与えるようなことがあったら、よく調べ、今後に生かしたい」と改
善策を約束。全国の空自部隊で整備点検や安全教育、討論を行っていることを明らかに
し「事故の再発防止へ一丸となりたい」と述べました。
 同12日には、三沢市長、市議会議長、基地対策特別委員会のメンバ−らが、防衛庁
を訪れ、額賀福志郎長官に抗議と原因が究明されるまで一切の飛行中止を求めました。
これに対し、長官は事故原因の徹底調査をしていることを説明しましたが、飛行中止に
ついては「今の段階では返答できない」と述べるにとどまりました。
 その後、翌13日、防衛庁長官は、閣議後の記者会見で、三沢基地第三航空団所属の
すべての戦闘機の訓練飛行を13日から当面中止することを発表し、中止期間は1、2
週間程度になるとの見通しを示しました。領空侵犯への警戒などの通常の飛行は続行。
 三沢基地では、7月24日に、米軍のF16戦闘機が離陸に失敗して炎上、パイロッ
ト1人が死亡。8月25日には、航空自衛隊のF1支援戦闘機2機が太平洋上で墜落し
、2人が死亡しています。             (河北・さきがけ・あかはた各
紙より)

 この経過は、沖縄のひき逃げ事件の扱いが、日米地位協定には言及せず、当面の批判
をかわして済まそうという政府の卑怯な思惑に終始しているのと同様、隊員の安全性を
無視した訓練計画の無謀さは全く意識していないものだと思います。それでも隊員にと
っては、しばらく少しは体は楽かも知れません。でも休むとカンが鈍って不安だといい
ます。死の危険と隣あわせの訓練がなくならないかぎり何も変わりません。
 事故死した彼らの人生はいったい何だったのだろうと思うと心が痛みます。そして数
々の隊員の死を前にしてなお危険な訓練を強行し、人間の命をあまりにも軽く扱う軍隊
という組織にいまさらながら心の底から憎しみがわいてきます。

 以下、抗議文
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                        三基発第 63号
                        三市議第307号
                        平成10年10月12日
 航空幕僚長
 空将 平岡裕治 殿

                   三沢市長    鈴木重令
                   三沢市議会議長 羽立 隆
 

      F−4EJ改支援戦闘機の事故について
            (抗 議)

 10月9日、三沢基地第三航空団所属のF−4EJ改機が消息を絶ち、行方不明とな
る事故が発生したところである。
 今回の航空総隊総合演習に際して、安全飛行と整備点検に万全を期するよう申し入れ
たところであるが、去る8月25日同航空団所属のF−1型機の墜落事故から僅か1ヶ
月余りで重大な事故を繰り返していることは、極めて遺憾であり、三沢市民の怒りと恐
怖感は極限状態に達している。
 今後は事故の原因究明に全力を上げ、その原因が明らかになるまで一切の飛行を中止
するとともに、今回の事故に対し強く抗議する。

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      航空自衛隊F−4EJ改支援戦闘機の墜落事故に
          対する厳重抗議と飛行訓練の中止要請

 十月九日午後八時二十分頃、三沢基地第三航空団所属のF−4EJ改支援戦闘機が三
沢沖で消息を絶ったという。
 我々三沢基地進入表面下町内会連合会は、今回の航空総隊総合演習について先に三項
目の安全飛行要請をしたがそれらを完全に無視され、去る八月二十五日同基地所属のF
−1支援戦闘機の墜落事故一ヶ月余り、またも重大な事故が発生した。しかも、当事故
機は訓練を終え、三沢基地に帰還の目的の飛行中の墜落事故であるという。
 繰り返される事故に対して、我々に及ぶ危険性と不安が増幅されていることは計り知
れない。
 又、事故に対して一度も原因が明らかにされることもなく、訓練飛行が再開されるこ
とは、我々には全く理解出来ない。
 事故原因の究明を徹底調査し、その原因が解明され、公開出来るまですべての飛行を
中止することを強く要請し、今回の事故に対し、強く抗議するものであります。

 平成十年十月十二日
                 三沢基地進入表面下町内会連合会
                      会長 小比類巻 命介

航空自衛隊第三航空団司令
 兼三沢基地司令
空将補 山本 隆之 殿

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