その由来はよく知らないのですが、なぜか１１月１日は「自衛隊記念日」。自衛隊
にとって幸いなことに、今年は日曜日に当たります。中央ではこの「記念日」に軍事
パレードが行われます。
　各国の駐在武官や大使を招待して、その前を自衛隊自慢の高額兵器がぞろぞろと登
場します。こんな大きな戦車（９０式）を日本の地形でどう運用するのだろうと呆然
と見守る外国の武官を、自衛隊幹部がチラリと横目で見ながら、「どんなもんだ、こ
んな高価な戦車がおたくに買えますか？」と心の中で喝采を叫ぶ瞬間です。
　長い間、中央でのこの「閲兵式」は埼玉県の朝霞で行われてきたのですが、ここ２
年は場所を移しました。今年は使いなれた朝霞駐屯地に戻ってくることになったため
、長年ここでの自衛隊パレードに反対してきた市民グループが当日に抗議行動を呼び
かけています。ここではその呼びかけ文を転載します。この行動についてのお問い合
わせは、呼びかけ文の末尾にある「浦和市民連合」にお願いします。
　自衛官のトップの「将」の定年が６０歳ですから、現在の自衛官は完全に戦争を知
らない世代だけになりました。しかし自衛隊の幹部は戦争を知らない以上に恥を知ら
ないようです。防衛庁の組織ぐるみの腐敗が次々と明るみに出る中でお祭り騒ぎ。何
を「記念」しようというのか。
　この日の前後の休日に、全国の駐屯地では同種の自衛隊「記念式典」が実施されま
す。ここでは中部方面隊のそれ（伊丹市緑が丘で実施）の実施要領をご参考までに転
載しておきます。各地での抗議行動があれば報告いただければ幸いですが、抗議の人
数がそろわなくて単なる「視察」になっても、普段は入れない自衛隊の駐屯地は訪れ
てみるとそれなりの発見がありますし、食べ物が安いので半日潰す価値はあります。
ただし朝霞は一般人は中に入れないはずです。

----------------------以下転載−−転載歓迎−−−−−−−−−
＜以下呼びかけ文＞

そもそも、こんなときに、
「自衛隊中央観閲式」と称して
税金を使って「天下りと引き替えの装備品を見せびらかすためのお祭り騒ぎ」を
やるという防衛庁・自衛隊の感覚を疑います。
それでも、自衛隊の観閲式をやるのなら、
市民は、「反対」の声をあげないわけにはいきません。

　防衛庁調達実施本部の背任事件、そしてその証拠隠滅事件は、私たちをうんざりさせ
るのに十分でした。
　「国を守る気概」だの「愛される自衛隊」だのと言ってきた防衛庁が、自分たちの天
下り先を確保するために余計な税金を使って背任事件を起こし、発覚しそうになったら
さらにその証拠隠しを計っていたわけです。それも証拠隠しに奔走していた日は、「テ
ポドンが飛んできた」という騒ぎの渦中の8月31日のことでした。「国を守る」などと
いうのは口先だけで、防衛庁は「自分たちを守る」ことを優先するのだということがこ
の事実からもわかります。
　まったく、この防衛庁という役所は、福祉予算を食い物にした厚生省や、接待漬けの
大蔵省と同じどころか、それら以下の最低の腐り方をしていたことが明らかになりまし
た。

　そして、その防衛庁・自衛隊が、今年1998年の11月1日に、3年ぶりに朝霞市の自衛隊
駐屯地で、「自衛隊中央観閲式」を開くということです。この観閲式は、「自分たちの
天下り先を確保するために、必要以上に税金を使って買い込んだ装備品を見せびらかす
ために、またまた税金を使って行うお祭り騒ぎ」ということになります。
　よくまあ、こんな時期に「観閲式」などという何の役にも立たない「お祭り騒ぎ」を
やる気になるものです。社長がスキャンダルで逮捕されている時期に社内運動会をやる
企業があるでしょうか。少しは反省して謹慎しようという感覚も、この最低の役所であ
る防衛庁は持ち合わせていないのでしょうか。そこにのこのこと出かけていくことにな
る総理大臣の小淵さんは情けなくはないのでしょうか。

　埼玉の朝霞基地で1973年から95年まで開かれた中央観閲式に対して、埼玉県内の市民
は「自衛隊を侵略の軍隊にするな」「自衛隊は市民に銃を向ける軍隊になるな」と訴え
て、繰り返し観閲式反対の意志表示をしてきましたが、こんな上等な主張は、現在の防
衛庁・自衛隊にはもったいないような話でした。
　防衛庁や自衛隊には、「税金はルールどおりに使わなければいけない」「悪いことが
みつかりそうだからと証拠隠しをしてはいけない」という子どもに言うような話が必要
だったのです。
　そして、こんな状況の中でぬけぬけと「自衛隊中央観閲式」が開かれるのなら、埼玉
の市民は声をあげないでいるわけにはいかないでしょう。

　「天下りと引き替えの装備品」を見せびらかすのに、またまた膨大な税金を使うなど
、情けないほどに愚かなことです。
　そもそも、世界中でもほんのひと握りの国でしか行われていない「奇習」であり、税
金をムダ使いするだけのまったく無意味なセレモニーである「観閲式」は、即刻中止す
るべきです。

　それでも、防衛庁が「観閲式」を行うというのなら、私たちはひろく埼玉県内の市民
によびかけて、大きく反対の声をあげないわけにはいきません。

　東　一　邦（浦和市民連合）
　加藤久美子（おおみや・市民の会）
　村田恵子（プアンの会）
　長内経男（市民じゃ〜なる）

　■1998年11月1日（日）
　　　午前9時東武東上線朝霞駅北口集合
　　　9時30分デモ出発（観閲式会場近くを通って、朝霞中央公園解散）

　●連絡先　336-0005　浦和市東仲町12-12/102　浦和市民連合　TEL：048-887-9151　
FAX：048-811-1888
　　　　

以上　

−−−−−−−−−−−ここまで−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 

　中部方面隊の自衛隊記念式典です。今年はずいぶん早い。陸上自衛隊のホームペー
ジから。
間違って千僧の第３師団本部の方に行かないで下さい。

−−−以下転載−−−再転載の値打ちはありません−−−−−−−−−−−−−−
       日　　時：
       １０月１８日（日）0900〜1530
       *　当日は駐屯地を開放しています。ご自由にご来場下さい。
       場　　所：
       伊丹駐屯地（中部方面総監部）
       伊丹市緑ヶ丘７−１−１（市バス・阪急バス　総監部前下車すぐ）
       主な行事：
                                                  記念式典　1030〜1130
                                                  音楽ドリル　1130〜1150
                                                  訓練展示　1150〜1220
                                                  その他　装備品展示、広報展
示、子供広場（体験試乗等）、模擬売店など
 

    混雑が予想されますので、公共交通機関又はシャトルバスをご利用下さい。

                   シャトルバスのご案内
                 ＪＲ伊丹・旧阪急伊丹から伊丹駐屯地の間、無料シャトルバスを
運行いたします。
 

 
お問い合わせ先：中部方面総監部 広報班
ＴＥＬ　　０７２７−８２−００３６
ＴＥＬ　　０７２７−８２−０００１(内線2411・2412)

 
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　　　　　　青木雅彦
　　　　  Masahiko Aoki
      btree@osk.3web.ne.jp
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