仲田です。
防衛施設庁は、重金属汚染が確認され、その「恒久的な汚染対策」のために、横
須賀基地第12号バース延長工事の一時凍結を発表した。
その計画は、現在のバース277メートルを414メートルに延ばすものである。
もちろん、延長されたバースの用途は明らかにされていない。
これまでミッドウェー、インディペンデンスが横須賀を母港としてきた。9月3
0日のインディペンデンス退役に伴い、8月11日にキティーホークが新たに、
横須賀を母港とし、配備された。そのキティーホークも10年後の2008年に
は退役の予定である。その頃には通常型空母はジョン・F・ケネディーしか残っ
ていない。
艦齢50年といわれている原子力空母は、エンタープライズが2013年、カー
ルビンソンが2032年、ニミッツが2025年、それぞれの退役年である。
となると、次2008年に横須賀に来るのは原子力空母しかない、と観るのは自
然であろう。
バースの問題の前に、キティーホーク(通常型空母)とニミッツ(原子力空母)
の比較を見てみよう。資料は「監視団ニュース」(相模補給廠監視団発行)。
空母名・艦番号 キティホーク・CV−63
ニミッツ・CVN−68
就役年/退役年 1961/2008
1975/2025
排水量(基準/満載) 60,100/81,000トン
81,000/94,000トン
全長×幅 318.8*39.62m
327.0*40.85m(有効数字
は無視して)
最大航行速度
33ノット 30ノット以上
後続距離
40,000海里/30ノット 理論上無制限(通常23年)
推進力 8ボイラー 4蒸気タービン 2原子炉 4蒸気タービン
発電量 15,000kW
64,000kW+8,000kW(緊急時)
航空機用燃料 5,882トン 11,170トン(16日の航空機
作戦対応分)
航空機用弾薬・
ミサイル
1,000-1,200トン 1,954トン
乗員数 5,050人 5,953人
次回は、バース延長の問題について触れます。
仲田博康
nakada_h@jca.ax.apc.org
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