Date: Fri, 21 Aug 1998 18:12:00 +0900
From: 加賀谷いそみ <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 558] <おおすみ>3度目の公開質問書(回答)
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 連絡の不備のため、ご報告がおそくなってすみません。
 8月4日に『すべての軍艦船を平和の船に! 「おおすみ」を廃船にするためのネッ
トワ−ク』が提出した3度目の質問書の対する道知事からの回答です。
 道庁は「北部方面総監部」サマサマのようですが、聞き返すってことなさらないので
ございましょうか。それがレイギというものヨって?
 以下 回答

                       企総第 423号
                       平成10年8月17日

谷 百合子 様
                   北海道知事 堀 達也

 公開質問書に対する回答について
1998年8月4日付けでいただいた公開質問書に対し、次のとおり回答します。
           記
 

1、6月15日の公開質問書で、わたしたちは、
  1998年4月28日の「周辺事態法案」など関連3法案の閣議決定・国会提出以
前に、「地方公共団体の長」として、戦争協力要請にかんして北海道知事は、明快に拒
否の意志を日本政府に通達したか。1998年4月28日以後は、どうか。
 と質問している。この質問にたいして、具体的に回答してください。

(回答)
 「周辺事態安全確保法案」などにつきまして6月15日にご質問があった事項につき
ましては、6月22日に回答しましたとおり、国に対し、的確な情報提供と地方公共団
体の意見を十分に聴くことなどを求めているところであり、去る7月16日には全国知
事会において決議・要請を行ったほか、8月5日にも渉外関係主要都道県知事連絡協議
会を通じ、国に再度要請をしたところであります。
 安全保障については、国の基本的政策に関わるものであり、関連法案については、国
会において、十分な審議が行われるべきものと考えておりますが、地方公共団体の協力
など、地域の住民の生活と暮らしに直接関わりを持つ面について、国からの十分な説明
がないことについては危惧を感じており、引き続き、国に対し、十分な情報提供と地方
公共団体の意見の尊重を求めてまいります。

2、本年4月27日に、北海道知事ら14人の知事からなる渉外関係主要都道県知事連
絡協議会が日本政府にたいしておこなった緊急要請(「周辺事態に際してわが国の平和
及び安全を確保するための措置に関する法律」等の制定にあたっての地方公共団体の意
向の尊重について)にたいして、日本政府からどのような回答があったのか。
(回答)
 4月27日に行った要請に対し、国からは「今後、国会での審議を通して国の基本的
見解を明らかにして行く」との意向が示されており、具体的な回答は受けておりません

 
3、今回の「北方機動特別演習」終了にあたって、その内容に関して、北海道庁に、北
部方面総監部などからどのように連絡があったのか。
(回答)
 これまで北方機動特別演習が行われる都度、事前に北部方面総監部から訓練概要の説
明を受けていますが、演習が終了した時点での連絡は受けておりません。

4、今回の「北方機動特別演習」に関して、北海道庁にあてて、釧路市、大樹町、室蘭
市、千歳市、別海町、浜中町、厚岸町などの関係市町から、どのような内容の連絡を受
けているか。
(回答)
 道としては、従来から、関係市町と随時情報交換するなど連携しながら対応してきて
おります。今回の演習に関しては、関係市町から連絡は受けておりませんが、北部方面
総監部に対し、関係市町に十分連絡するよう申し入れ、そのように実行されていること
を承知しています。

5、今回の「北方機動特別演習」に要する経費とされていた3億4千6百万円は、具体
的にどのように使用されたのか。
(回答)
 北部方面総監部に照会したところ、「北部方面総監部のおいても承知していない。」
旨の回答がありました。

6、今回の「北方機動特別演習」にあたって、「隊員の移動については、民間フェリ−
、民間航空機、自衛隊航空機、自衛隊艦船を利用して、小樽港、苫小牧港、千歳空港、
釧路空港、帯広空港など道内の主要な港湾、空港を利用します」と、北海道知事は6月
30日の私たちの質問に、7月3日に回答している。これに関して、「北方機動特別演
習」が終了した今、次の質問に具体的に回答していただきたい。
 (1)、「おおすみ」を使って、陸上自衛隊・海上自衛隊は、釧路港、浜大樹海岸、室蘭
港で何をやったのか。
   室蘭港では戦車の積み込み演習を行ったが、それは演習目的とされている災害の
際の救助演習と、どのような関係があると北海道知事は認識しているか。
(回答)
 北部方面総監部及び海上自衛隊に照会したところ、「浜大樹海岸及び釧路港では人員
・車両の揚陸訓練、室蘭港では、戦車等の搭載運用試験を行った。また、「おおすみ」
については災害派遣などでの利用も検討している」との回答がありました。

 (2)、今回の「北方機動特別演習」の際、小樽港、苫小牧港、千歳空港、釧路空港、帯
広空港は、どのように利用されたのか。それぞれの民間港、空港を利用して輸送された
自衛隊員、武器弾薬の実態(回数、量、日時、部隊名など)を示していただきたい。
 (3)、今回の「北方機動特別演習」の際、小樽港、苫小牧港、千歳空港、釧路空港、帯
広空港のほかに利用された港湾、空港はなかったのか。あったとすれば、その地名と利
用内容を示していただきたい。
 (4)、今回の「北方機動特別演習」のための自衛隊員の移動に利用された、民間フェリ
−のすべての便名、輸送人員、部隊名を示していただきたい。そのさい、自衛隊員とと
もにどのような武器、弾薬が、どのように輸送されたのか。
(回答)
 (2)、(3)及び(4)につきましては、北部方面総監部に照会したところ、「隊員の移動のた
め、民間フェリ−、民間航空機、自衛隊航空機、自衛隊艦船を利用して、小樽港、苫小
牧港、千歳基地、釧路空港など道内の主要な港湾、空港を利用しました。なお、詳細に
ついては別添資料の通りである。」旨の回答がありました。

7−1 昨年9月に矢臼別演習場でアメリカ合州国軍海兵隊の実弾射撃訓練が強行され
た。
  その際、アメリカ合州国海兵隊員および兵器などの輸送に釧路空港や中標津空港や
花咲港などの民間港が使われた。
  地方自治体の長として住民の暮らしと安全に責任をもつ北海道知事が、アメリカ合
衆国海兵隊の演習および民間港・民間空港の使用に抗議しなかったのはなぜか。
(回答)
 在沖縄米軍実弾射撃訓練の矢臼別演習場への移転に際して、道としては、将来にわた
って、在沖縄米軍の矢臼別演習場での射撃訓練が固定化されないよう、在日米軍基地全
体の整理、縮小に向けて、国において最大限の努力を行うことや事件・事故の発生の防
止に万全を尽くすことなどについて、国に強く申し入れしました。
 米軍による我が国の空港・港湾の利用については、日米安全保障条約並びに日米地位
協定に基づいて対応されるものであり、基本的には空港・港湾の管理者の判断が尊重さ
れるべきものと考えています。
 昨年の訓練では道が管理する中標津空港を利用する旨の通知が国からありましたので
、中標津空港の利用にあたっては、一般乗客や空港周辺並びに地域住民の安全に万全の
対策を講じることや定期便の安全運行に支障のないようにすること、航空法及び北海道
空港条令及び規則を遵守することなどについて国に対し申し入れをしました。
 

7−2 本年9月に予定されている矢臼別演習場でのアメリカ合衆国軍海兵隊の実弾射
撃訓練とその際の釧路空港や花咲港利用に対し北海道知事はどのような抗議を行ったか

(回答)
 昨年12月、国から本年度の在沖縄米軍による矢臼別演習場での射撃訓練が9月に行
うという発表がありましたが、本年2月、道と地元関係町で構成する矢臼別演習場関係
機関連絡会議として、訓練の分散・実施の在り方や騒音対策などについて国に申し入れ
ました。
 本年9月に予定されている射撃訓練の具体的内容については、現在のところ、明らか
にされておりませんが、道としては、地元の申し入れが十分尊重されるよう、地元と連
携し、誠意ある国の対応を求めて参りたいと考えております。また、空港等の施設の使
用に関しては、関係市町村と情報交換するなど連携して対応して参りたいと考えており
ます。

7−3 また、矢臼別演習場でのアメリカ合衆国軍海兵隊の実弾射撃訓練により離農せ
ざるを得ないという実体がある。道は米軍に対し、抗議したか。抗議していないとすれ
ば、その理由は何か。
(回答)
 道としては、地元関係4町とともに、矢臼別演習場の周辺地域が全国有数の酪農地帯
であることなども踏まえ、騒音対策などについて、地元の意向を十分反映し、万全の対
策を講じるよう要請して参りました。
 この度の移転の合意をみました移転措置につきましては、このような地元からの強い
要望に基づき、国において行っている騒音対策の一つであり、農家の希望を聞いた上で
実施しているものと承知しております。

8、本年9月に、アメリカ合衆国軍空母キティホ−クが小樽港に入港しようとしている
ようだが、北海道知事は、アメリカ合州国政府およびアメリカ合州国軍および日本政府
および防衛庁などからどのような連絡をうけとっているか。
(回答)
 アメリカ合衆国の空母キティホ−クに関し、道では、これまでにいずれの関係機関か
らも連絡は受けておりません。
 なお、8月11日の朝日新聞報道に関して、同日、在札幌アメリカ合衆国総領事館に
照会したところ、そのような計画はないとの回答を得ており、また、外務省、第1管区
海上保安本部、札幌防衛施設局に改めて照会しましたが、いずれの機関でも、小樽港寄
港についての連絡・情報は得ていないとのことです。

       平成10年度北方機動特別演習来道状況
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移動手段      人員数    車両数     到着地   到着時期
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自衛車両      約440名  約130両   函館港   6/26〜27
(フェリ−)
*弾薬含む
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車両専用船        4名   約30両   釧路港   6/30
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LST3隻     約330名   約90両   浜大樹   7/2〜4
 及び                      及び
おおすみ                     釧路港
-----------------------------------------------------------------------
民間フェリ−   約1890名  約550両   小樽港   6/22〜7/4
           約70名   約30両  苫小牧港   6/30〜7/2
-----------------------------------------------------------------------
輸送機 26機   約150名   約50両  千歳基地   6/22〜27
-----------------------------------------------------------------------
輸送ヘリ 7機     30名    10両  空  路   6/27〜30
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民間機  2便    約40名     /   女満別港   7/3
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 自衛隊側の報告によりますと、「陸海空のあらゆる交通手段を使って往路の長距離機
動訓練を行った」そうで、「今回の訓練には海自の大型輸送艦『おおすみ』が初めて参
加」し、「往路では浜大樹揚陸演習場でエアクッション艇LCACを使った人員、車両の揚
陸訓練が初めて行われ注目を集めた」そうです。私もチュ−モクしたひとりですが、こ
−いう場合自衛隊さんは、だれの目を意識するのかな。
 
「米空母に反対する市民の会」(小林寛子代表)は19日、小樽市にたいして、「二度と
小樽港に米空母の入港を許さないでほしい」趣旨の申し入れと、「周辺事態法」案に関
して関連文書公開の請求をしました。
情報が入り次第報告します。
 


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