Date: Thu, 16 Jul 1998 22:20:00 +0900
From: 加賀谷いそみ <QZF01055@nifty.ne.jp>
Subject: [keystone 426] 大館能代空港
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秋田県平和委員会(佐藤裕二理事長)では、県知事に、大館能代空港(鷹巣町)を軍事
利用をしないことを明確にするよう申し入れました。
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  秋田県知事
  寺田典城 様

   大館能代空港(あきた北空港)の軍事利用を許さないために

 広く県民、とくに県北の住民が待望してきた大館能代空港(あきた北空港)の開港を
目前にして、新空港を平和で安全な秋田県の空の第二の玄関口として発展させるため、
それと相容れない軍事利用は絶対に許さないよう、空港管理者である知事に以下の点に
ついて申し入れます。

     空港の平和利用の原則を明確にせよ
 (1)秋田県で最初に空港が開設されたとき、「秋田空港条例」は、「空路による交
通の利便性を図り、もって県民の文化をの向上及び経済の発展に付与する」と設置目的
を高らかにうたいあげていました。
 現在の秋田空港の建設にあたって当時の小畑知事が「新空港は自衛隊の演習・訓練に
は絶対使用させない」と公文書で確約したのも、当時、この条例があったからです。
 今回の大館能代空港の開港にあたって、知事は県勢発展のためという空港設置の目的
と平和的利用の原則を内外に鮮明にしていただきたい。

     自衛隊のPR 知事は許可するな
 (2)大館能代空港の開港にさいし航空自衛隊のブル−インパルスの曲技飛行を行な
う計画が持ち出されましたが、地域住民などの反対の声を受け、地元自治体も招致を断
わるという経過がありました。
 ブル−インパルスについては、一九八七年五月二九日の秋田救難隊新設記念式典のさ
い秋田空港で展示飛行が計画されていましたが、いち早く情報をキャッチした秋田県平
和委員会を先頭とする反対運動で当時の佐々木知事も自衛隊に中止を申し入れた経緯が
ありました。
 昨年七月、秋田港での防衛フェステイバルのさい、ブル−インパルスの展示飛行が計
画され、秋田県平和委員会は港湾管理者である知事に中止を申し入れましたが、県から
は明確な回答を得られませんでした。
 しかし県当局が県内の自衛隊各部隊の幹部を呼んで安全性について念を押したことも
あり、当日の悪天候を口実に自衛隊側は展示飛行を中止しました。
 【ブル−インパルスは、航空自衛隊第四航空団二一飛行隊(松島)に所属し、その曲
芸飛行は「航空自衛隊のパイロットが、日頃の訓練の中からその一部を展示飛行用とし
て組立てた」もので、戦力と戦技を誇示するために行なわれる軍事訓練そのもので、重
大な惨事を招く危険性の高いものです】
 このさい、県管理の空港や港湾を舞台に、この種の自衛隊のPRやデモンストレ−シ
ョンは許可しないという方針を明確にしていただきたい。

     三沢米軍の代替基地にするな
 (3)開港を目前にして米軍三沢基地の核攻撃機F16が大館能代空港の上空へ頻繁
に飛来し低空飛行を繰り返しています。新空港ができれば、その周辺を軍用機が飛行す
ることは制約されるため、開港前に慣熟飛行をしておくというねらいがあると見られま
す。
 秋田空港の場合も、F16が三沢に配備された直後、慣熟訓練を目的とした滑走路上
のロ−パス飛行を行ない、在日米軍の意向を受けた防衛庁が秋田空港を三沢の代替空港
にしたいという方針を公表しました。
 県議会をふくめ県内のすべての市町村議会がF16の低空飛行中止を要求する中で、
平和を願う県民世論は米軍や防衛庁の思惑を許さないできましたが、今度は大館能代空
港を三沢基地の代替着陸空港にしようとする危険性を軽視できません。
 とりわけ、いま国会に上程されている「周辺事態法案」などと称する有事立法は、「
新ガイドライン」にもとづいて米軍の戦争に日本が自動的に参戦しようとする法整備を
ねらっていますが、民間の空港・港湾を米軍に優先的に使用させる内容が盛り込まれて
います。
 したがって新空港を米軍三沢基地の代替基地にする動きを絶対許さないことが、空港
管理者としての知事の責任であることを、このさい強く指摘しておきます。
 そのため、新空港の海港にあたって、知事が県民のために平和で安全な大館能代空港
を管理する立場から、防衛施設庁をつうじて米軍三沢基地司令官にたいし、核攻撃機F
16を含む米軍機の使用は許されないという意思表示を明確に行なっていただきたい。

     自衛隊との使用協定結ぶな
 (4)秋田市新屋の旧秋田空港時代、小畑知事と自衛隊との間で五年ごとに更新する
「秋田空港使用協定」が締結されていました。
 当時、秋田県平和委員会は、この協定の廃棄を強く要求してきましたが、「新空港は
自衛隊の演習には絶対に使用させない」という小畑知事の約束は、この種の協定を自衛
隊との間で締結しないという内容をふくむものでした。事実、雄和町にできた秋田空港
については、当初は自衛隊との間で使用協定がいっさい結ばれていませんでした。
 ところが一九八一年六月に開港して二ヵ月もたたないうちに、防衛施設庁から自衛隊
救難隊設置が持ち込まれ、佐々木喜久治知事が県民の反対にもかかわらず、「純粋な救
難隊」という口実で県議会にもはからずにそれを容認し、一九八四(昭和五九)年十月
十一日に知事と防衛事務次官との間で「航空自衛隊航空救難団秋田救難隊(仮称)の設
置運用に関する協定」なるものが締結され、それが秋田空港の軍事利用に道を開いたの
です。
 【この間、秋田平和委員会は、いっかんして空港の軍事利用に反対し、とくに救難隊
設置が核攻撃機F16の秋田県と秋田沖での訓練に備えたものであると危険性を指摘、
それが現実となったF16の二度にわたる緊急着陸や秋田沖の日米共同演習にからむ米
軍機の空港使用を糾弾してきました】
 このたびの大館能代空港の開港にあたって、知事が防衛庁や自衛隊との間でいっさい
の使用協定を結ばないことを県民に確約するよう求めるものです。
            ◇ ◇ ◇
 以上の4点について、県当局と秋田平和委員会との間で意見交換する機会をもった上
で、知事が明確な回答をされるよう申し入れます。

  1998年7月13日
                  秋田平和委員会

  −ここまで−

秋田平和委員会では7月13日、県庁で小野征逸総務部次長に手渡し、県側から「前知
事当時からの秋田空港は自衛隊の演習・訓練に使用させないとした方針は堅持する」「
米軍機などの緊急着陸についてはその都度対応を検討する」という回答がありました。
 佐藤理事長らは、さらに「空港を管理する県港湾課や大館能代空港管理事務所長らと
平和委員会との協議の場をもつ」よう申し入れました。
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 開港は、18日です。毎日マスコミで話題にはなっていますが、悲観的。
 6月県議会の補正予算で大館能代空港への大阪便就航に伴う関西圏観光キャンペ−ン
事業費10,485,000円を充てています。
 当初の見込みは東京4往復、大阪1往復でしたが、実際は東京便、大阪便、季節運航
の札幌便の各1往復。隣の町では8月3日から皇族も出席するボ−イスカウトの祭典「
日本ジャンボリ−」もあります。リハ−サルが大変みたいです。PR効果を期待して、
これにあわせて、10月開港の予定を7月に繰り上げたとか。
 


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