こんにちは、由良です。
本日28日に向日市教育委員会の会議が行われました。「こどもの教科書を考
える向日市民の会」として請願を提出し、請願の趣旨説明を10分間で行いま
した。今回の教育委員会には、同趣旨の請願が杉谷さんという方からも出され
ていました。2人で計20分しゃべりまくってきました。
しかし、そのあとの教育委員会の議論の中では教科書については全く発言は
ありませんでした。
次回7月末の会議では、教科書の採択に関することが議題になります。
下に、請願書を付けておきます。
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平成13年6月26日
向日市教育委員会
委員長 石田 章 殿
こどもの教科書を考える向日市民の会
代表世話人 橋本 孝幸
遠藤 修二
由良 隆
教科書採択に関する請願
日頃は何かと子どもたちのために公教育の発展にご尽力戴きましてありがと
うございます。
さて、今年の教科書検定では、検定に合格した教科書のなかに、「新しい歴
史教科書をつくる会」が企画・執筆した中学校社会科歴史・公民分野の教科書
が含まれていることが明らかになっています。この教科書については、歴史の
事実認識や考え方について国の内外から大きな批判が起こり、国際的な問題と
もなっています。向日市に於いてもこの教科書に関して、6月22日には市議
会本会議で「公正な教科書採択等に関する意見書」が可決されています。
私たち就学児童を持つ保護者の立場としては第一に、学問上正しいかどうか
ということより、こんなにも論争のもとになる記述に満ちたものを、教科書に
して欲しくはありません。しかし、検定をパスした今日、こういうものが子ど
もたちの手に渡ることのないように教科書採択の段階での貴教育委員会の適正
な判断をお願いする次第です。
何よりもこれらの教科書で学ぶのは、21世紀を担う子どもたちであること
を考え、それにふさわしい教科書採択をして戴くよう、以下の通り請願いたし
ます。
1.教科書の閲覧の際に示され集約された保護者や市民の意見を尊重し、教科
書採択がされるよう、教科書採択関係者に働きかけて下さい。
2.子どもの実態や学校・地域の実態にあった教科書を選ぶには、現場教職員
の経験や調査研究の結果を反映させることが不可欠です。1997年3月28
日の閣議決定は、将来的には学校単位の採択の実現を検討する観点から「教科
書採択の調査研究により多くの教員の意向が反映されるよう」都道府県の取り
組みを促しています。こうした経過を尊重し、採択にあたっては、子どもたち
を直接教える教職員や教育現場からの意見をいっそう重視されるようにして下
さい。
3.教育基本法や学校教育法、そして学習指導要領の教育の目的や目標にある
「人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を家庭,学校,その他社会における
具体的な生活の中に生かし,豊かな心をもち,個性豊かな文化の創造と民主的
な社会及び国家の発展に努め,進んで平和的な国際社会に貢献し未来を拓く主
体性のある日本人を育成する」などを総合的に踏まえ、国際理解や国際協調の
見地について充分な配慮のなされている教科書を採択して下さい。
4.扶桑社版、中学校の歴史や公民分野の教科書は、すでに歴史や教育の専門
家や著名な有識者の方々によりその問題点を批判され、また多数の事実の誤り
が指摘されています。また複数の新聞の社説では教科書としてふさわしくない
と評価されています。すでに廃止や失効した大日本帝国憲法や教育勅語を礼賛
し、戦争を賛美する姿勢は、日本国憲法・教育基本法の理念とはあいいれない
のみならず、国際社会ではアジアの国々との相互理解と友好や信頼の道を閉ざ
し孤立化を招きます。これらの点で、この扶桑杜版教科書は、他の教科書と同
列に論ずることのできない特異な教科書といわなければなりません。この教科
書で向日市の子どもたちが学ぶことを、私たちは認めるわけにはいきません。
扶桑社版教科書だけは絶対に採択しないで下さい。
5.採択の過程について、情報公開を行ってください。
Thu, 28 Jun 2001 20:24:43 +0900
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由良 隆 @ 京都府向日市
Takashi Yura
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