前田 朗@歴史の事実を視つめる会、です。
6月27日
1) ICTR(ルワンダ国際刑事法廷)で、6月26日、ジェノサイドの罪等
で起訴されている元市長が無罪の答弁をしました。プレスリリース
(ICTR/INFO-9-2-274.EN)から紹介します。
2) キブンゴ県のルスモの元市長であったガクンビツィSylvestre Gacumbitsi
は、ジェノサイド、ジェノサイドの共犯、人道に対する罪(せん滅、殺人、強
姦)で起訴されていますが、第一回裁判官前出頭に際して、これら5つの訴因に
ついて無罪の答弁をしました。
3) ガクンビツィは54歳で、数千人のツチ虐殺をもたらした事件でルスモ住
民のフツに組織的に扇動したとされています。被告人自身も殺害に手を染め、部
下に殺害を指令し、ツチ攻撃をもたらしたとされています。虐殺時期に市の周辺
を視察した際に、被告人は住民に殺害のための武器を配布したともされていま
す。
4) 女性に対する強姦も訴因とされています。ンヤルブエ通りで、被告人はメ
ガホンを使って「やぶを探せ。ツチを守るフツも殺せ。フツと寝るのを拒んでき
たツチの少女を強姦しろ」とアナウンスしたとされています。
5) 被告人は2001年6月20日にタンザニアのキゴマのムクングア難民キ
ャンプで逮捕され、その日のうちにアルーシャのICTR拘禁施設に移送されま
した。
6) 一方、6月23日、キブンゴ県のルカラ市長であったムパンバラJean
Mpambaraが、アルーシャのICTR拘禁施設に移送されました。被疑者は、IC
TR検察官の要請によって、6月21日に、タンザニアのキゴマのムクングアキ
ャンプで逮捕されました。彼は、1994年にルカラにおけるジェノサイドと人
道に対する罪を犯したと疑われています。