高田です。 人間も80を越すと頭の働きが鈍くなり
ますが、仲田さんのお考えはよくわかりました。
さて、1940年 近衛文麿とその側近は、国民を再組織し、一方軍部は
一国一党の実現を企み、社会大衆党を皮切りに政友会、民政党など
全政党が政権にありつこうと、政党を解党して無党状態という異
常な状況になったことがあった。
小泉首相を80パーセントの以上の国民が支持するというのは、その時
以来の異常事態ではないか、「公安調査庁による多くの運動の現場で弾圧や調査が行
われています・その当局が、インターネットも対象にした権限を握っている」という
メールを読むと、新安保ガイドラインが出来て以来、私は治安維持法というあの陰惨
な暗い時代を思い出し不安にかられる。
私は 当時の兵役の義務にしたがって軍隊にいき、戦場で戦ったから、
天皇に騙されたとか、軍部に騙されたとは口が裂けても言うまい。
「無法松の一生」のシナリオを書いた伊丹万作は、「現在の日本に必要な
ことは、まず国民全体がだまされたということの意味を本当に理解し、だまされる
ような脆弱な自分というものを解剖し、分析し、徹底的に自己を改造する努力を
始めることである。」と昭和21年4月28日の遺書に書いている。
それから4ヶ月後、彼は肺病で死んだ。 48才だった。
騙されることは 悪であり、知識の不足からもくるが、半分は信念すなわち
意志の薄弱からくるものである。 これも彼の遺言のなかにある。