＜青崎＠横浜です。以下、「日の丸・君が代」の強制を許さず、思想・信条の自
由を守る施策を求める署名の転載をします。「日の丸・君が代」関係の取り組み
ではありますが、大きな広がりをつくっていこうと模索が続けられているものなの
で、ご紹介します。＞
From: ITAGAKI Ryuta <itagaki@tka.att.ne.jp>
To: anti-hkm@jca.apc.org
Date: Thu, 12 Apr 2001 19:04:05 +0900
Subject: [anti-hkm 1579] 「日の丸・君が代」の強制を許さず、思想・信条の
自由を守る施策を求める署名
（転載歓迎）
一昨年の「国旗・国歌法」制定以来、２度目の卒業式・入学式のシーズンを過
ぎました。この間に、上意下達の行政ルートを通じた「日の丸・君が代」強制へ
の圧力は確実に強まりつつあります。今年の２月には東京都荒川区教育委員会が、
すべての区立小中学校で日の丸を「常時掲揚」するよう要請しました。３月には、
広島県教育委員会が、今春の卒業式で「君が代」斉唱時に着席（あるいは退場）
していた県立学校教職員１３９名を文書訓告処分にしました。
こうした「異例」の処置が次々と繰り出されることにより既成事実を積み重ね、
「異例」を「異例」とも感じられないようにすることが、「正常化」という名の
もとに押し進められています。東京都西多摩郡日の出町の小学校教諭に対する東
京都教委の処分が、手続きを踏み越えた違法なものだったということが今年１月
に東京高裁判決で認定されたように、既に各地の教育委員会は教育行政の権限を
大きく踏み越えながら、なりふりかまわず「正常化」を進めているというのが現
状です。
このような状況だからこそ、わたしたちは「日の丸・君が代」強制に反対する
声を大きなうねりとして一層広げていかなければならないと思います。それぞれ
の地域での学校管理職や教育委員会との闘いは重要ですが、要するに「上からの
指示」に従うことしか考えていない人々を相手にした交渉に限界を感じざるをえ
ないこともあります。そこで私たちは、それぞれの地域で闘っている団体・個人
のあいだでネットワークを形成しながら、上意下達の本家本元である内閣総理大
臣に抗議の声を届けていこうと考えました。憲法に定められた「思想・信条の自
由」を尊重するために、「日の丸・君が代」の強制を許さないことは内閣総理大
臣の責務でもあるはずだからです。
このまま「異例」な事態がつぎつぎと既成事実化されていくことを追認するこ
とはできません。
こうした思いから、今年はじめ日の丸・君が代に反対する団体や個人が集まっ
て、「日の丸・君が代」強制に反対する市民運動ネットワークを結成し、既に１
月２１日より首相に宛てた署名の募集をはじめています。これまでは主として用
紙によって少しずつ署名を集めてきましたが、より多様な人々に広くよびかける
ためにインターネットを通じても署名を募集することにしました。
どうか一人でも多くの方に署名にご賛同いただきたいと思います。
「反ひのきみネット」を広げようネット
（問い合わせ先： sign@ml-c8.infoseek.co.jp ）
http://www1.jca.apc.org/anti-hinokimi/network/index.html
【署名本文】
「日の丸・君が代」の強制を許さず、思想・信条の自由を守る施策を求める署名
○続発する「日の丸・君が代」強制事件
１９９９年９月３０日、岐阜県議会において梶原拓知事は、「国旗・国歌を尊
重しない人は、日本人国籍を返上して頂きたい」と述べました。
２０００年３月７日、広島県黒瀬町立黒瀬中学校が、３月１４日には同県東広
島市立高屋中学校が、卒業式の「君が代」斉唱時に着席した生徒を呼び出して、
事情聴取を行いました。
東京都国立市では、「右翼団体」が学校の門前で大音響で「君が代」を流して
子ども達に無理やり聞かせたり、各自の思いを込めた小さなリボンを着けて卒業
式に出席しただけで教職員が処分されたりということが起きています。
成人式など全国の自治体の「公式行事」でも公然と「日の丸」を掲げて「君が
代」を斉唱させる等、強制の場が広がっています。
○「定義法」に過ぎない国旗・国歌法
１９９９年８月９日、十分な議論がされる事もなく「国旗及び国歌に関する法
律」が成立し、同年８月１３日施行されました。
法案審議の過程で、政府は「国旗の掲揚等を義務づけない」、「現行の運用に
変更は生じない」と何度も答えてきました。
しかし、法律の成立・施行後、地方公共団体や民間団体などが「この法律によ
り義務化された」かのような扱いをし、前述のような強制・義務づけをする様々
な事件が続発しています。
「国旗及び国歌に関する法律」は、あくまでも「旗」や「歌」を定めただけの
「定義法」であり、尊重や義務を課すものではありません。
○「日の丸・君が代」の強制は思想・信条の自由の侵害
「日の丸」が侵略戦争と共にあったという事実とその中で果たしてきた役割、
「君が代」が「天皇の治世がいつまでも続くように」という歌であることは変え
ようがありません。このような旗や歌を押しつけることは、再び人権を軽視し、
戦争さえもできる国づくりにつながっていくのではないでしょうか。
また、国旗掲揚・国歌斉唱などは、政府も説明するとおり、個人の思想・信条
に深く関わることです。
「思想及び良心の自由はこれを侵してはならない」ことは憲法にも規定されて
いる私たちの社会の大原則であり、国・地方公共団体・民間団体などによるいか
なる「日の丸・君が代」の強制も決して起こることのないような具体的な施策や
環境づくりが急務です。
以上の理由から、私たちは次のことを求めます。
１．「日の丸・君が代」の強制を許さず、思想・信条の自由を守る施策を進め
ること
２００１年 月 日
内閣総理大臣様
呼びかけ：「日の丸・君が代」強制に反対する市民運動ネットワーク
（参加団体）アンポをつぶせ！ちょうちんデモの会、命と暮を守る会、いりませ
ん！日の丸・君が代三多摩実行委員会、北九州「君が代」訴訟＝ココロ裁判原告
団、京都「天皇制を問う」講座実行委員会、国立の教育を守る市民連絡会、心の
強制を許さない市民ネット、ストップ！海外派兵・大田共同行動、命どぅ宝ネッ
トワーク、「反ひのきみネット」を広げようネット、「日の丸・君が代」強制反
対の意思表示の会、「日の丸・君が代」に反対する関西ネットワーク、「日の丸
・君が代による人権侵害」市民オンブズパーソン（大阪）、「日の丸・君が代」
の強制に反対する品川の会（連絡先：03-3779-7695）、「日の丸・君が代」の強
制を考える市民ネットワーク、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神
奈川の会、ひょうたん島研究会、へいわとふくしを見つめる会、目黒教育ネット
ワーク（連絡先：03-3715-0414）
（参加個人）安中正行、内田雅敏、北村小夜、近正美、澤藤統一郎、島袋陽子、
白石雅志、鈴木幸枝、高木文江、高木正、古荘暉、古荘斗糸子、宗宮恵司、谷島
光治、和田伸
〔参加団体・個人は随時募集中です。「日の丸・君が代」強制に反対する市民運
動ネットワークへの参加等については、以下のページを参照のこと〕
http://www1.jca.apc.org/anti-hinokimi/network/network.htm
【署名の方法】
○ 署名は下記のWWWページから行ってください。
http://www1.jca.apc.org/anti-hinokimi/network/sign.htm
○ うまく署名ページ上から署名できない場合は、署名事務局アドレス
（ sign@ml-c8.infoseek.co.jp ）に宛てて、「署名賛同」という題目で、本文
に以下の必要事項を全て記載した上で、メールで送信してください。
名前：
電子メール：
住所：
○ 上記いずれの方法でも署名できない場合は、FAXでも受け付けます。その場合
は、メールと同じ書式で下記までご送信ください。
Tel.& Fax. 075-753-3034（京都大学駒込研究室）
○ 署名の募集の一次締め切りは２００１年４月３０日とします。
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青崎百合雄(ym9y-aosk@asahi-net.or.jp)
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