愛媛県の「玉ぐし勝訴記念集会実行委員会」から集会案内です。
1997年４月２日、最高裁大法廷は、国や地方自治体が靖国神社・護国神社のみ
に玉串料等の名目で公金を継続的に支出することは、憲法上許されないという違
憲判決を下しました。
実行委員会では、この国においては画期的ともいえる大法廷での住民勝訴の判
決を、一片の判決に終わらせることなく、戦後の歴史認識や日本人の宗教意識を
ふまえ、憲法の「信教の自由」・「政教分離の原則」を定着させていくため、毎
年、記念集会を開催しています。
以下案内
−−−−−−−−−−
第４回
４・２玉ぐし勝訴記念集会
（愛媛玉串料違憲訴訟最高裁大法廷勝訴判決記念集会）
＊日時 ４月２日（月）
午後 ６時３０分より
＊会場 松山市民会館
２階第４会議室（松山市堀之内 TEL 089-931-8181）
【集会テーマ】
−いま問われる少数者の人権−
★講演 今村 嗣夫 弁護士
講師紹介
1932年生まれ。東京在住。津地鎮祭違憲訴訟、自衛官「合祀」拒否訴訟、在日韓
国人指紋押なつ拒否訴訟など、宗教的少数者、民族的少数者の人権問題と取り組
み、目下、戦後補償の立法運動を提唱。日本における「信教の自由、政教分離原
則」の意義を、戦後憲法においてはじめて、その重要性を正面から提起し、えひ
め玉串料訴訟にも受け継がれた。
☆報告 高田 義之 弁護士
「えひめ新宮村観音像事件（判決日4/27）から」
主催：玉ぐし勝訴記念集会実行委員会
790-0001 松山市一番町2-5-8 専念寺気付
TEL・FAX 089-932-2993
◎実行委員会では、賛同会員も募集しています。集会にご参加いただけない方で
も、ご賛同いただければ集会記録を郵送いたします。
年会費は個人会員2,000円、団体会員4,000円です。
郵便振替口座名：玉ぐし勝訴記念集会
口座番号：01680-1-40240
実行委員会では、第１回目〜３回目の記念集会『記録集』を刊行しています。
ご入用の方は実行委員会事務局までご連絡ください。（１部５００円、送料込
み）
−−−−−−−−−−−−−
最新版 第３回 愛媛玉串料違憲訴訟最高裁大法廷勝訴判決記念集会 記録集
目次
◇はじめに 安西賢誠（愛媛玉串料違憲訴訟原告団長）
◇報告「政教分離訴訟の現在」 水口昇 弁護士
◇講演「靖国神社の『脱宗教化』とは何か
阿満利麿（明治学院大学国際学部教授）
◇質疑応答
◇資料
・〔続報〕首相・閣僚の靖国神社公式参拝に道を開く動き
・関連情報
靖国神社特殊法人化
自民党・靖国問題懇談会
自治会神社費訴訟
・靖国神社概要
・「神の国」発言への抗議声明
・・・・本件の玉串料等の奉納は、・・・問題とするほどのものではないと主張
されており、・・・もはや国家神道の復活など期待する者もなく、その点に関す
る不安はき憂に等しいともいわれる。
しかし、我々が自らの歴史を振り返れば、そのように考えることの危険がいか
に大きいかを示す実例を容易に見ることができる。人々は、大正末期、最も拡大
された自由を享受する日々を過ごしていたが、その情勢は、わずか数年にして国
家の意図するままに一変し、信教の自由はもちろん、思想の自由、言論、出版の
自由もことごとく制限、禁圧されて、有名無実となったのみか、生命身体の自由
をも奪われたのである。・・・・・。情勢の急変には１０年を要しなかったこと
を想起すれば、・・・常に発生の初期においてこれを制止し、事態の拡大を防止
すべきものと信ずる。
・・・・・・・・・
信教の自由は、本来、少数者のそれを保障するところに意義があるのであるか
ら、多数者が無関心であることを理由に、反発を感ずる少数者を無視して、特定
宗教への傾斜を示す行為を放置することを許すべきでない。・・・・・・現象の
大小を問わず、ことの本質に関しては原則を固守することをおろそかにすべきで
はない。
（愛媛玉串料訴訟・最高裁判所大法廷判決、尾崎行信裁判官意見より）抜粋