なすびです。
おいおい、こんな法案が3/2に閣議決定、今国会提出だと?
既に去年の春から話になっていたとはいえ、こんな強権的な法案が、まともな国民
的論議を経ずに成立しちまうのか?
以下、土地収用法改定案に関する2/21-28の記事です(情報提供はWAKAXさん。感謝
)。
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■手続き迅速化で早期に買収 土地収用法改正案を提出へ
共同2001-02-21
道路やダムなど公共事業を進める際、強制的に用地を事業者が買収できるようにす
る収用手続きを定めた国土交通省の土地収用法の改正案が二十一日明らかになった。
用地買収の段階で土地所有者らに対し、事業内容の説明を事業者に義務付ける半面
、事業の認定・収用の手続きを迅速化する方法を盛り込み、公共事業の収用をスムー
ズに進めるのが狙い。三月二日に閣議決定し、今国会に提出する方針だ。
手続きの迅速化では (1) 所有者と事業者が共同で作成することになっている土地
や物件の調書は、所有者らが百人を超えると見込まれる一筆(一区画)の土地の場合
、市町村を通じて一カ月調書案を縦覧すれば、所有者らの立ち会いや署名なしに事業
者だけで作成できる (2) 土地所有者らが多数の場合、都道府県の収用委員会の審理
を円滑に進めるため三人以内の代表当事者を選定するよう収用委が勧告できる―など
。
収用委で明け渡し裁決などを得るため最長で三年近く(一九九九年度実績)かかる
ケースもあり、事業コストの面から課題となっていた。
また、事業者が事業の認定を国などに申請する前に、利害関係者に対する事業の説
明会の開催を義務付けた。さらに、事業認定前に国土交通省には社会資本整備審議会
、都道府県には新たに設置する審議会などの意見を聞くことや事業認定の理由の公表
もそれぞれ義務付けた。
このほか、事業認定を受けた事業に土地を提供する者は、生活再建のため代替とな
る土地や住宅、店舗のあっせん、職業の紹介や指導、訓練などを求めることができる
。
補償金額で交渉が難航している場合は、当事者の双方が都道府県知事に補償金の仲
裁を申請し、知事が任命した仲裁委員が仲立ちする仕組みを新たに導入。事業者の補
償金の支払い方法としては、土地所有者に直接会わずに現金書留で送ることもできる
としている。
■土地収用法、一坪地主などの抵抗を抑える改正案 国土交通省
毎日2001ー2ー23
国土交通省は23日、公共事業用地などを国や地方自治体が強制的に買収する手続
きを定めた土地収用法の改正案をまとめた。事前説明会や公聴会の実施を義務付ける
一方で、事業認定後の手続きを簡略化し、いわゆる「一坪地主」などの抵抗を抑える
内容で、市民団体や野党の反発が予想される。来月2日に閣議決定し、今通常国会に
提出する。
改正案は、公聴会などを行うほか事業認定理由を公表、認定に至る手続きを透明化
する一方、
(1)土地物件調書に地権者などの署名を不要とする制度を作る
(2)従来は地権者一人一人に手渡していた補償金を、郵送も可能にする
(3)補償金額などを話し合う収用委員会では、事業認定自体の不当性を主張できない
――など、事業認定後の手続きを迅速化することに重点を置いている。
■土地収用法で公聴会を義務化 国土交通省が大幅改正案
朝日2001-02-26
国土交通省は、国や自治体が道路や空港、ダムなどの公共事業用地を強制的に取得
できる土地収用法を大幅に改正する案をまとめた。公共事業見直し論に配慮し、住民
参加の道を広げるため、公聴会の義務化など事業の認定手続きを改善する。その一方
、いわゆる一坪地主運動で遅れている事業があるため、補償金の支払い方式を簡略化
するなど収用手続きの迅速化も盛り込んでいる。3月2日に閣議決定し、国会に提出
する。
改正案によると、まず用地買収の段階で事業者に事前説明会の開催を義務づけ、事
業内容の周知を図る。用地買収が不調に終わり、収用法の適用事業と認定するかどう
かの段階では、住民などの利害関係者から幅広く意見を聴くため、事業認定庁に対し
、公聴会の開催を義務づける。
また、学者らで構成する社会資本整備審議会など第三者機関の意見聴取も義務づけ
、事業の公益性の認定手続きを充実する。事業が認定されれば、認定理由の公表も義
務づける。
最後の収用裁決の段階では
(1)地権者が100人を超す場合、地権者の立ち会い、署名押印がなくても
土地・物件調書が作成できる特例手続きを創設
(2)収用委員会は多数の地権者がいる場合、審理の円滑化のため3人以内の
代表当事者を選ぶよう勧告できる
(3)補償金の手渡し制度に代え、書留郵便を活用できる
(4)収用委員会の審理で、事業の認定に対する不服を主張できない
――などの点が盛り込まれる。
■土地収用法改正試案に、181件の意見寄せられる
朝日2001-02-28
国土交通省は27日、土地収用法改正試案に対して1月15日から29日にかけて
電子メールやファクス、郵送で受け付けた意見が181件(個人161、団体20)
になったと発表した。これらの意見も参考にして、3月2日には改正法案を国会に提
出する。
国土交通相が事業認定することについては、事業を執行する役所の「お手盛り」と
して反対したのが61件、賛成が1件。収用委員会の審理で事業の公益性を巡る主張
を制限することについては、地権者の権利を否定するとして反対が41件、裁決の迅
速化のためには必要として賛成が1件だった。
ただ、反対の中の30人の意見は同一の文面で、組織的な反対運動とも見られる。
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なすび <nasubi@jca.apc.org> 山谷労働者福祉会館 活動委員会
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